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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

はぁ……

(なんとか類との旅行も終わったが…仕事が溜まってるな…)

(漫画の失恋ルートにも色んな反響を呼びそうだし…早めに対応して…)

女子社員

天馬さん、今日予定ありますか?

はい?いえ、今のところ特には…

女子社員

良かったら、今日の合コン参加できません?

…合コン?

女子社員

あ、もしかして彼女さんとか…

いや、それはいませんけど…

女子社員

青柳さんも誘おうと思ってるんですよ!

冬弥

え、あ、俺ですか?!

女子社員

はい!来れません?

冬弥

いや、俺合コンとかは……

あ、そういえば。俺、今日は青柳と飲みの約束してるんですよ。

女子社員

え?

冬弥

え、あ、

な?

冬弥

は、はい。すみません、予定ありました…

すまないが、他を当たってくれ。

女子社員

わ、分かりました

すまんな、冬弥。

冬弥

いえ、助かりました。

今日予定は?良かったら飲み行くか?

冬弥

あ、行きたいです!

冬弥

先輩の旅行のお話も聞きたいですし。

面白くもなんともないと思うぞ…

それで、先生が腰を痛めてな…

冬弥

ふふ、先輩って野球できたんですね。

ああ。スポーツは一通りな。

だが、卓球だけは先生に勝てなかったな。

冬弥

卓球…ですか。

冬弥はスポーツとか得意な方か?

冬弥

いえ、どちらかというと苦手です。

冬弥

けど、卓球は得意でしたよ。

そうなのか。先生にまたリベンジしたいから、今度教えてくれんか?

冬弥

ふふ、いいですよ。

担当の仕事も大変だよな…冬弥のとこの先生は、旅行とか行くことないのか?

冬弥

まぁ…ないですね。バトル漫画で、ほぼファンタジーなので。

バトル漫画なぁ…

冬弥

面白いんですよ。登場人物も個性的で。

今、話題になってるやつだろ?読んだことあるぞ。

冬弥

そうなんですか?俺も、先輩の先生が描いた漫画読んでみたいです。

BL漫画だぞ……

冬弥

ふふ、俺は漫画ならどのジャンルも好きですよ。

冬弥

けど、困った事にうちの先生はすぐ逃げるんですよ…

逃げる?

冬弥

スランプの時とか、原稿進まない時とかに、俺から逃げるんです。全く…困ったものです。

うちはそういうのは全くないな。そもそも、先生のスランプを見たことがない。

冬弥

すごいですね…流石です。やっぱり、担当のサポートがいいとそうなんですね。

いや、そんな事ないと思うが。

冬弥

けど…先輩って恋人いなかったんですね。ずっといると思ってました。

いないいない。いた事もないな。

冬弥こそ、いないのか?

冬弥

俺は……

冬弥

その、忘れられない人がいて、新しい恋に進めないんです。

ほう、

冬弥にも叶わぬ恋とかあるんだな…

冬弥

叶わぬ…そうですね、俺が最低な事をしてしまったので…もう一生、叶わないと思います。

(先生の漫画のネタになるかもしれんな)

良かったら、話してくれんか?

冬弥

え、いいんですか?

ああ。気になるしな。

冬弥

えっと…高校の頃、好きな人が出来たんです。

冬弥

俺の1つ上の先輩だったんですけど…優しくて、可愛い人でした。

冬弥

けど、その人は男でして…

ああ…

冬弥

でも、その好きな先輩に、告白されたんです。この上なく、幸せでした。

冬弥

けど…父は絶対、反対すると思い、怖くて断ってしまいました。

冬弥

その時…思ってもないのに、「男同士なんて有り得ませんよ」って言ってしまったんです。

(む、この台詞最近どこかで…)

冬弥

…絶対嫌われました。好きなのに酷いことを言ってしまって…

そうなのか…

冬弥

もし、もう一度会えるなら、謝りたいんです。許して貰えなくてもいいので、とにかくあの言葉を訂正したいです。

その……ちなみに、その先輩と卓球した事あるか?

冬弥

はい。教えて欲しいと言われたので、教えたことがあります。

(まさか…こんな偶然あるのか…?)

(いやいや、まだ確証はないな。)

その…名前、とか…

冬弥

類です。神代類さんです。

冬弥

もしかして、お知り合いですか?

(な……)

(類の好きだった人が冬弥で…冬弥の好きな人が類?!)

(もし…今、類と冬弥を会わせたら…)

冬弥

先輩?

いや、聞いた事ある気がしたが…思い出せないんだ。すまんな。

冬弥

いえ、先輩のせいじゃないです!💦

その…もし、会えたらどうする?

冬弥

とにかく謝りたいです。

……そうか

(きっと冬弥は復縁したいと思ってるんだろう…)

(このまま、俺が言わなかったら2人は会うことはないだろう。けど……)

冬弥

先輩?

…何でもないぞ。

ふわぁ…君、いつまでいる気?

彰人

もう少し匿ってくれ〜

もー…スランプは分かるけどさぁ、

彰人

類が描いてる漫画のアシスタントでもしてやろうか?

え、いいのかい?

ネームは出来てるから、あとペン入れなんだけど…

彰人

おー、任せろぉー

けど、君と全然ジャンル違うよ。君、バトル漫画でしょ?

彰人

おう。絶賛スランプ中のな。

僕のはBL漫画だよ。

彰人

別に否定しねーよ。姉もBL漫画持ってたし。

え、そうなの?!

彰人

おー。読んだことはねぇけどな。

いっぱいいいのあるから、是非読んでみて!!

彰人

布教しようとすんな

けど…担当くんから逃げてても、バレるんじゃない?

彰人

流石にここは知らねぇよ。それに、アイツは今日来ないし。

ふーん。早めにスランプ抜けられるといいね。

彰人

それなー

彰人

酒とかねぇの?…って、冷蔵庫カラじゃん!!

あ、買い物忘れてた。

彰人

お前マジかよ……死ぬぞ?

担当くんにも言われたよ。

彰人

お前の担当おかんだなw

いてもいいけど、明日の夜には帰ってね。

彰人

へーい

冬弥、大丈夫か?

冬弥

ぅぅん……

(少し飲ませすぎたか……??)

家って、こっちで合ってるんだよな?

冬弥

ぅう…

ちょ、ここで寝ないでくれよ?!

彰人

あれ、冬弥?

む、貴方は……

彰人

ども。ソイツ、うちの担当なんすよ。

あ、貴方がその先生でしたか!

彰人

そうなんすよ

彰人

えっとー、貴方は…冬弥の職場の人ですか?

ああ。さっき、飲みに行ったんだが、どうやら飲みすぎたようで…

彰人

冬弥〜、おい、冬弥〜

冬弥

うぅ……

冬弥

あ…彰人?なんでここに…

(「彰人」…)

彰人

とりあえず、コイツは俺が連れて帰りますね。

あ、ああ!よろしく頼む。

彰人

冬弥、帰んぞ。

冬弥

……お前、原稿は?

彰人

ギクッ

彰人

と、とにかく帰んぞ!!じゃ、貴方もお気をつけて。

あ、ああ。

(仲が良いんだな……)

ピンポーン

(無性に会いたくて来てしまったが…)

(流石に迷惑だっただろうか…)

彰人くん、何か忘れものでも…

え、司くん?!

あ、こんばんわ

え?どど、どうしたの?!

えっとー、たまたま近くを通って、

と、とにかく入って!

すみません、お邪魔します。

散らかってるけど…

いつも散らかってるでしょう

ふふ、そうだね。

…誰か来てたのか?

あ、そうそう。さっきまで知り合いの漫画家がね。

そうなのか。

スランプの時、たまに家に来るんだよ。担当くんから逃げてるんだって。

担当から逃げる…

あ、僕は逃げたりしないから安心して。

分かってる。今まで逃げられたこともないしな。

…突然押しかけてすまなかった。そろそろ帰るな。

え?もう帰っちゃうの?

夜も遅いし…泊まって行くかい?

え?!

いや、類、男をそんな容易に家に泊めるのは流石に…

え?同性だし、良くないかい?

も、もし何かされたりしたらどうするんだ?!

司くんなら大丈夫でしょ。

そ、それは…

(信頼されているのか、全く意識されてないのか…)

それに、司くんお酒飲んだんでしょ?このまま帰すのも心配だし。

しかし……

遠慮しないで。服なら貸してあげるから。

(そういう問題じゃないんだが…)

……なら、今日だけ世話になる

うん!お風呂用意してくるね!

あ、いや!俺がやるぞ!

酔っ払いは休んでて

酔っ払い…?!そこまで俺は酔ってないぞ!!

じゃ、お客さんは休んでて

むぅ……

…その服、僕が中学の頃に着てたやつだけど、

ピッタリみたいだね。良かった。

お前デカすぎないか???

これで中学…?!俺が小さいのか…?

いやぁ、そんな事ないよ。

思ってないな?

ふふっw

こら!笑うな!

ごめんごめんw

ごめんね、布団は1つしかなくて

俺は床でも良かったんだが

そんなの駄目だよ。体が痛くなっちゃう。

(このまま何もせずに寝られるだろうか…)

ふふ、こうして誰かと寝るのは久しぶりだな。温かいね。

ああ……

ほんの少し、魔が差しただけ

きっと酔っていたんだ。

類は…その、高校の時の好きな人ともう一度会えたら、どうする?

…え?

その好きな人に、告白されたら?

ちょっと何の話か分からないんだけど…急にどうしたの?

どうなんだ?

…うーん、

僕は…分かんないな。まだ好きなのかも、イマイチ。

まぁ、あの子が僕のこと好きなんて有り得ないしね。

酔った勢いと、少しの熱に浮かされた

類、好きだ。

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鈍感BL漫画家を口説くのはレベルMAXです!

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