〜11月18日　06時00分〜

俺は酷い腹痛で目が覚めた

けれど今日は出勤日、無理にでも立とうとする

自分が思っているよりも腹痛は酷いものだったようで俺はその場にうずくまった

そう思って会社に連絡を入れようとしたとき

ズキズキ

酷い腹痛と吐き気に襲われた

すぐに側にあったゴミ箱を手に取った

全部戻しても気持ち悪さは収まらず動けずにいた

PINPON

今日はアニキと約束していたのを思い出した

ひとまずはそう思えたがこの状況をアニキに見つかるのはやばい

俺が色々と打開策を考えているといつの間にかアニキは俺の部屋にいた

呆れたようにため息をつく彼に何と言ったらいいか分からず俯いていた

するとまたもや腹痛と吐き気に襲われとっさに手で口を抑えた

俺の異常な様子にアニキは戸惑っていた

反射的に何でもないと答えてしまったが実際のところ大丈夫なわけがなかった

強い吐き気に耐えられるはずもなくゴミ箱に戻した

そんな俺の背中をアニキは心配そうに擦ってくれる

しばらく経つと吐き気は納まった

アニキの顔を見れば心配してくれているのがよく分かった

謝るとアニキはそう言ってくれた

こんな状況を見せられて何でもないで突き通せるわけがなかった

意を決して俺は朝から今までの出来事を話した

〜08時14分〜

全ての事情を話し終えたあとアニキに言われて出かける準備をした

この頃には話しているのさえつらくなっていた

そんな俺を見かねてからアニキはそう言ってくれた

その言葉に甘えることにして目を閉じた

〜08時45分～

病院へ着くとアニキは受付けへ歩いていった

しばらくすると彼は戻ってきた

アニキから体温計を受け取り脇に挟む

PiPiPiPiPi

表示された体温を見てアニキは驚いたような声を出した

そんな彼に無理に笑顔を作ろうとするけれど流石にしんどくなってきた

名前を呼ばれアニキに支えられながら診察室へ向かう

〜09時09分～

診察室へ入ると見覚えのある医師がいた

医師の質問に答えていくがめまいがしてきてまともに答えることができなくなってきた

めまいが酷くなってきて声が途切れ途切れに聞こえた

話し終わったのかアニキが声をかけてきたがその声色は怒っているようにも聞こえた

〜11時29分～

家に帰るとアニキに支えられながら寝室へと戻った

横になったあと1つ聞いておきたいことがあり質問するとそうとだけ言われた

その反応に違和感こそ覚えたが眠気に勝つことができず目を閉じた

〜9時09分～

そう答えたまろは医師の質問への反応がだんだんと鈍くなっていった

変わりに俺が答えていると血液検査をすることになった

医師もそれが分かっているのか袖をまくった

全く反応を示さないまろを横目に見る

けれどそこにあったのは何かで切ったような痕だった

そんなことを考えていると検査が終わったらしい

何が原因だったのか、何で相談してくれなかったのか

まろを呼んだ声は我ながらひどく冷たいものだった気がする

まろの体を支えられながら診察室をあとにした

〜11時29分～

眠っているまろはつらそうで心配する半面

何故リスカなどしてしまったのかもやもやしていた

そう考えた俺は自室から出た

〜11時43分〜

俺はソファに座ってある人を待っていた

ｶﾞﾀﾝ

物音がしたのでまろの自室へ向かった

扉の先にはカッター片手に腕から血を流しているまろがいた

目が覚めたときには自室にいた

今日のことを思い返していると浮かんでくるのは罪悪感だった

最近の俺は会社でのパワハラに苦しんでいた

精神が弱ってしまうと何もかもが嫌になってしまうのかアンチを前よりも意識するようになった

それらが原因なのかリスカが日課になっている

ベットから立ち上がって机へ向かう

引き出しを開けてカッターを取り出す

それをそのまま腕にあて、引いた

鈍い痛みがはしったけれど俺にとってそれは快感だ

そしてまた腕に刃をあてる

そのとき

アニキが入ってきてしまったのだ

アニキに腕を掴まれ質問攻めを受ける

怒っているようで凄い剣幕で捲し立てられる

そんな様子に俺は頭が真っ白になり何も言えなくなった

アニキから言われた言葉に否定をしようとするとないこが入ってきた