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千咲

このまま同棲を続けよう。

浮気したことなんてどうでもいいと言わんばかりのトーンで言う。

もちろん、これも計画のためだ。

同棲しなきゃ、プランAの計画が進まない。

海斗

…はぁ?

海斗

興味ねぇって言ったばかりだろ。

海斗はとことんクズ男だった。

千咲

私が何かしたの?

千咲

私、海斗に悪いことした?

七海の過去を知るために海斗に詮索してみる。

海斗

だ、か、ら、

海斗

興味ないって言ったらないの!

海斗

それ以下でもないし以上でもない!わかる?

千咲

…ほんとに、飽きちゃったの?

海斗

だから言ってるじゃん!

海斗

お前には飽きたって。

七海が海斗に何かした訳では無いのか

逆に、海斗を甘やかしていそうだ。

千咲

わかった。じゃあ、どうしてもって言うんなら、

ここで、やっとプランAが始動する。

千咲

私に2週間の時間をください。

海斗

は?何言ってんのお前?

千咲

あなたの浮気女性と浮気したままでいいから、

千咲

私と一緒に同棲して欲しい。

海斗

…お前さ、人の話わかる?

海斗

ここは確かにお前の家だが俺はいつでも出ていける

海斗

お前以外に女がいるからな。

千咲

…!そこをなんとか…

海斗

はっ。なんかゲームでもしているつもりか?

千咲

どうしたら、私と同棲を続けてくれるの…?

海斗

はぁ…お前ほんとに馬鹿だなんだな。

私は、人間界で言う「土下座」というものをしてみる。

効果は抜群だった。

海斗

…!

海斗

お前まじかよ笑

海斗

土下座してまで俺と居たいわけ?笑笑

千咲

…お願いします…!

すると海斗はご機嫌そうに口角を上げ、私の顎をクイッとあげる。

海斗

わかった。

海斗

ただ、1週間だけだ。それ以上俺はここにとどまらない

海斗

わかったか。

千咲

1週間?!

千咲

私はさっき2週間って…

私がそう言いかけたところで、海斗は私の頬を叩き、こう言う。

海斗

…お願いを受けてるんだよ俺は。

海斗

そこは「ありがとうございます」って必死にお礼を言うところだろ?

こいつに引っぱたかれて、悔しいわけじゃない。

ただ、七海の体を傷つけてしまったことに責任感を覚える。

そして、計画より1週間時間が少なくなったことに焦る。

私は、顔を上げ、精一杯笑顔を作って言う。

千咲

…ありがとうございます…!

海斗

それでいい。

その後、海斗とこの家にいるためのルールを決めた。

一、七海(自分)は、海斗に誠意を見せる。

二、海斗の命令が絶対。

三、海斗に都合が合わないことがあれば、出ていく。

千咲

…これだけルールがあれば、海斗は満足だろうな。

千咲

完全に、彼のペースだ。

誰も居なくなった部屋で、千咲はボソリと呟く。

そして、この日から千咲と七海の復讐劇は始まる。

同日 千咲の家にて

七海

はぁ〜…ほんと暇だなぁ

七海

この携帯じゃ千咲以外と連絡取れないし。

七海

なんか動画とかテレビ見る気分でもないし。

この部屋で過ごしてまだ1日も経っていないが。

七海は赤く染まった空を見上げてため息をつく

七海

…頻繁にメール送ったら、千咲、迷惑に思うかな?

七海

いや!でも暇だし仕方ない!

七海

数時間前も様子を聞いたけど、また聞いてみよう!

暇つぶしのために千咲に連絡するのも何かとおかしいが、七海は千咲とのチャットを開く。

千咲

おーい千咲〜

当たり前のことだが、このケータイは千咲のものなので、自分の名前は千咲と表示される。

なな☆

なんだ?

千咲

携帯の扱いには慣れた?

なな☆

イマイチだ。

なな☆

今、部屋の掃除をしつつ、動画を見て勉強してる。

千咲

すごい器用だね

なな☆

…ところで、君に1つ謝らなければならない事がある。

千咲

なな☆

今日、君の体を傷つけてしまった。

なな☆

申し訳ない。

千咲

どうしたの?!

千咲

何かあったの?!

千咲

海斗に殴られたとか?!

なな☆

殴られたというか、引っぱたかれた

なな☆

本当、申し訳ない。

千咲

いやそれはいいんだけど、

千咲

千咲は大丈夫なの?

なな☆

ああ…私は痛みに慣れているものでな。

千咲

良かった…

千咲

ちなみに、進み具合はどう?

なな☆

ああ、それなんだが…

千咲は、これまでの計画の流れと、今現在の様子を丁寧に教えてくれた。

なな☆

…ということだ。

千咲

そうなの。

千咲

それで、1週間以内に、どうやって海斗に復讐するつもりなの?

なな☆

ああ…海斗は、

なな☆

七海が必要不可欠な存在になるようにコントロールするよ。

千咲

…つまり?

なな☆

この1週間で、アクシデントを何個か起こす。

なな☆

そして、その度に私は海斗を慰める。「私がついてるよ」と言ってな。

千咲

…なるほど。

千咲

そしたらどうなるの?

なな☆

そしたら、海斗は七海しか愛せなくなるだろう。

なな☆

最終的には七海以外を愛せない人間不信な体にする。

千咲

それって…

なな☆

どうした?

なな☆

なにか問題でも?

千咲

それって、なんか…

千咲

可哀想じゃない?

なな☆

千咲は返信を戸惑っているようだった

千咲

千咲?

千咲

おーい

なな☆

…すまん

千咲

どうしたの?

なな☆

いや…ただ、

なな☆

酷いこと言われて、復讐したいと思っているけど、心のどこかでは海斗のことを想っているその姿がなんというか…

なな☆

七海らしいと思ってな。

千咲

私らしいって何よ笑

千咲

出会ってそんなに経ってないじゃない笑

なな☆

いや、私には何となくだがわかるよ

なな☆

君は復讐するとかそういう人柄じゃない。

なな☆

…本当は、海斗ともう一度やり直したいだけじゃないのか?

千咲

なな☆

図星か?

何も言えない。

その通りだから。

千咲

…うん。

千咲

本当は、復讐なんてどうでもいい

千咲

ただ、海斗とやり直したいだけなの

なな☆

そう言うと思ったよ

なな☆

人間は、やっぱり面白いな

千咲

なんかごめんね

千咲

せっかく復讐してもらってるのに

なな☆

いや。

なな☆

君がそう言うと思って私はこのプランAを組んだんだ。

なな☆

最終的に裏切ることも出来たが、その必要は無いみたいだな。

千咲

うん。

千咲

そうだね

なな☆

それじゃあ、

なな☆

復讐計画から復縁計画に変更だな

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