r
y
笑わないでよ
r
y
無理に笑わないでよ
r
y
何で人の心配をするの?
r
y
まだ、楽になれるかもしれないよ
r
ガラガラッ
医者
y
医者
医者
y
医者
r
イラつく、ほんとにムカつく
死のうと思ってるんだよ? そんな人にかける言葉が 「死に方さっさと決めろ」?
医者
ガラガラッバタンッ
r
y
r
y
r
布団に顔をうずめる
r
y
謝って欲しいんじゃないの
ただ、俺がわがままを言ってるだけ、
y
大きな手が、優しく頭を撫でる
y
r
俺が、あにきと歌った曲
「点描の唄」…
y
r
y
その後、最後まで歌った
気づくと、目から涙が 零れ落ちていた
y
痩せ細くなった指で そっと目の下を撫でられる
r
y
r
止めようと思っても止まらない、 白にポタポタと零れ、 滲んで花のような形になる
y
r
y
r
見たことない、暖かい表情、
…気のせいかもしれないけど、 その目の端で何かが光っていた
…ピッ…ピッ…
y
r
段々と白くなっていく顔、 見ているのが辛い
y
r
なるべく刺激を与えないように、 優しく返答する
y
r
y
r
もう見たくないよ、 これ以上苦しそうな君を見たくない
r
早く、早く楽にしてあげて、 もう辛そうなあにきを見たくないよ
y
ピーーーーーーーーー
医者
r
ポタポタとこぼれ落ちる雫、 止めることは出来ない
医者
r
思わず手が出そうになった時、 手に抑えられる感触があった
「りうら、ありがとうな、俺のために」
「でも、もうええよ」
r
俺は、その手を戻し、こう言った
r
r
外に出ると、 嫌という程晴れていた
r
病院の前、 人通りが多い横断歩道
r
信号が点滅した後、 青になった
r
そう思い、少し早歩きで 足を前に進め始めた
通りすがりの子供
r
子供か… 何かねだってるみたい
通りすがりのお母さん
通りすがりの子供
通りすがりのお母さん
子供がぐずっちゃった…
r
やばい、信号がッ
プーッ、プーップーッ!!
通りすがりのお母さん
通りすがりの子供
r
気づいた頃には、 体と手が伸びていた
キキィィィィィッ!
ドォンッ!
r
ブレーキ音と共に響いた、 鈍い音
通りすがりのお母さん
通りすがりの子供
通りすがり
通りすがり
通りすがり
通りすがりのお母さん
通りすがりの子供
通りすがりのお母さん
r
通りすがりの子供
通りすがり
通りすがり
俺が覚えてるのはここまで
仰向けに倒れた自分の視界には、 澄んだ空だけが映っていた
ピッ…ピッ…
ピーーーーーーーーーッ…
メイニチは、君と俺で
end
コメント
2件
取り敢えずこの医者は消しておきます。 「片方が死ぬくらいなら両方死ぬ方が良い」思考の俺なんでこの話は、、、やっぱり辛い! 今回も最高でした!ありがとうございます!