キーン…コーン…カーン…コーン…
「では今日の授業はこれで終わりでーす。」
阿部
阿部
阿部
休み時間になると
クラスの人気者、陽キャというやつの机の周りには
たくさんの女子が集まってくる。
そんな雰囲気に俺は場違い感を覚えるけど
高3にもなったしもうとっくに慣れた。
俺、阿部亮平は
正真正銘の陰キャというやつで
友達は1人、恋愛なんて興味ナシ。
3兄弟の長男で両親はいない。
俺は別にオタクとかいう陰キャではなくて。
ただ、人と話すのが嫌いなだけ。
ま、友達と兄弟は例外だけど。
俺は勉強と兄弟、あと1人の友達以外は
正直どうでもよくて。
休み時間の度に集まって
くだらないことで笑いあってるのがバカバカしかった。
阿部
そう言って俺はお気に入りの小説を手に取る。
小説は何度読んでも飽きない。
学校でできるのはこのぐらいだし
休み時間が小説を読むのが1番いい。
チラッと陽キャ辺りの方を見ると、
1人楽しくなさそうな奴がいた。
クラスのムードメーカー、モテモテ男子の
佐久間大介ってやつ。
あんなに周りは笑ってんのに
1人だけつまらなそう。
ま、どうでもいいけど。
阿部
もうすぐ授業が始まる。
小説を机の中にしまおうとした時
俺の机の中から何かが落ちた。
阿部
紙切れのような全く記憶に無いもの。
見てみると、それは手紙?のようなものだった。
中にはこう書いてある。
放課後、体育館に来てください。 話したいことがあります。
阿部
なんの呼び出しだよ…
ドラマとかで見る告白か?
まぁ俺なんかにしてくる奴は相当おかしいな。
しかも字は女子みたいな可愛い字じゃなくて
紙切れに男子が書いたような適当な字。
なに…行かなきゃいけないの?
ま、めんどくさいことになりたくないし
行くだけいけばいっか。
阿部
「はーい、じゃあ授業はじめまーす。」
放課後
体育館に来てみると
もう先に先約がいた。
?
阿部
阿部
?
?
?
?
阿部
阿部
?
阿部
阿部
阿部
?
阿部
阿部
阿部
阿部
?
阿部
阿部
阿部
佐久間
佐久間
佐久間
阿部
阿部
佐久間
佐久間
阿部
阿部
スタッ…スタッ…
そう言ってここから立ち去ろうとすると
佐久間
佐久間さんに呼び止められた。
阿部
阿部
佐久間
佐久間
佐久間
佐久間
阿部
佐久間
阿部
阿部
阿部
阿部
阿部
阿部
佐久間
佐久間
阿部
阿部
阿部
阿部
阿部
佐久間
佐久間
阿部
阿部
阿部
佐久間
阿部
阿部
阿部
サッ…
佐久間さんが俺の肩をもって耳の近くまで来た。
佐久間
佐久間
チュッ…
俺の顔を下げて強引にキスをした。
阿部
佐久間
佐久間
佐久間
これは、俺ら2人と
7人の仲間たちが送る
最低で最高の物語の1冊。
こいつとの最悪な出会いから
これからの日々、そして卒業まで。
それらは全て
青春の1ページ
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