嗚呼、幸せだ。
フェイが恋人になってくれて幸せ
嗚呼、これからも続いて欲しい
あれからフェイと離れて任務に出た
零
遠かった
でも任務場が森
森林が生い茂っている
零
零
私は頭を抑え蹲った
苦しい
痛い
頭がかち割れるほど痛い
壊れる。
零
目が痛い
頭が痛い
なんで
なんで
私は、なんでこんなことに…
私は今兄様と同じ六眼で森を見ようとしただけで
頭と目が痛い
零
苦しい
痛い
痛い
痛い
助けて
ダレか
零
呪霊
いつの間にか呪霊が近くに来ていた
痛みで気付かなかった
嗚呼、最近死にかけること多いな
私死んじゃうのかな
フェイが恋人になったのに死ぬとか…
運悪すぎだね。
死にたくないよ
助けて欲しいけどダレも来てはくれない
迷惑掛けて死ぬくらいなら
独りで死んだ方がマシ
…私が死んだら悲しんでくれるかな
みんな
…私、幸せすぎだったんだ
幸せが重なって不幸が呼ばれた
当然なのかな
私は幸せすぎたんだ。
ほんとーに、幸せだったよ
呪霊
楽しそうに笑う声
…この呪霊は戦闘狂なのかな
嗚呼、でもコイツを殺さなきゃ被害が出る
立ち上がらないと
動かないと
声を出さないと
祓わないと
零
立ち上がれない
声が出ない
術式が発動できない
…なんで
どうして
目の前に呪霊が居るのに
くそ、くそ…くそが、ぁ…
零
目の前がフラフラする
何処を刺されたのかも分からない
何処から出血しているのかも分からない
止血が出来ない
寒い
怖い
苦しい
痛い
助けて欲しい
まだ、まだ…
私は死にたくない。
まだやりたいこと沢山あるの
苦しみたくないけどに死にたくないの
フェイがやっと恋人になってくれたのに
こんなところで死ねない
零
零
私の振り絞れる声
最期の声
…私の命をあげる。
これ以上被害が広がらないために
最強の妹として
呪術師として
最期くらい役に立ちたいの。
私の意識は闇へと呑み込まれた。
◦
◦
◦
◦
ダレ…
姿が見えない
???
???
目の前で倒れている零の頭を優しく撫でる。
???
???
???
???
見えるはずのない翡翠に話し掛ける
いや、正しく言えば倒れている零を通じて翡翠に語りかけていた
まるで最初っから零が器であったことを知っていたかのように
零
???
静かに立ち上がり
狂気染みた瞳で呪霊を睨み付ける。
呪霊
???
???
にこりと笑うが目のそこが笑っていなく怒りに満ちているようだった
呪霊
何もない、何も見えない
少女が手をあげた瞬間
呪霊が苦しみ始めた。
突如としてだ
???
???
???
???
???
???
???
少女は広げていた手を閉じた。
コメント
6件
先祖の零さんかと思ったらなんか違う … ?
?!誰だ!