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~廃工場~

ご協力ありがとう
ございました。

我々はこの後、
現場周りを捜査なので、

帰って頂いて
大丈夫です。

夜桜

そうか、頼んだ。

夜桜

青影、帰るぞ。

夜桜

(ん?)

夜桜は青影の方を見たが、 そこに彼の姿はない。

夜桜

……。

夜桜

(どこ行った??)

第21話

『隠し事』

青影

……。

青影

(勝手に出てきて
しまった。)

青影は現在、 廃工場の入り口付近にいた。

青影

(前の職場の奴に
会うのが気まずいな。)

青影

(夜桜さんに連絡して
先に帰ろうか。)

あれ、
なんでいんの?

青影

ッ!

よっ、久しぶり。

青影

…おう、

青影

(言ってる傍から
会ってしまった。)

青影

(確か名前は
山内だったな。)

青影

(A班の...)

山内

警察辞めた
んじゃなかったけ?

青影

...そうだな。

山内

じゃあ、
なんでここ居んの?

山内

もしかして、
また何かやったとか?

青影

いや、違う...仕事だ。

山内

仕事?

夜桜

ここにいたのか。

廃工場の入り口の方から 夜桜が出てきた。

山内

え、誰?

山内

もしかして、
職場の上司?

青影

ああ、

夜桜

知り合いか?

青影

そうですね、警察の...

夜桜

話はもう済んだ、
事務所に帰るぞ。

山内

事務所?

山内

あ、もしかして
白樹さんの別のチームか。

え、何...そっちで
仕事してんのw

青影

……。

夜桜

...何か問題か?

山内

問題ですよ。

山内

もしかして、
知らないですか?

山内

毎度、
捜査の度に暴走して、

山内

仲間関係なく
危害加えたんですよ!

山内

せっかく捜査も
台無しにして、

山内

なぁ?

青影

……。

青影

(本当のことだから
否定出来ないな。)

青影

(夜桜さん達には
前職で俺がやった事を
一切話してない。)

青影

(夜桜さん
どう思ってるだろうか?)

夜桜

知ってる。

青影

ッ!

青影

(知ってる?)

山内

なら、
こいつの危険性を
分かってますよね?

山内

だから、
今すぐにでも解雇
した方が…

夜桜

不要な心配だ。

山内

え?

青影

(え、)

夜桜

帰るぞ。

山内

ちょ、ちょっと
待てよ!

夜桜

まだ何かあるのか?

山内

なんで
解雇しないんだ?

山内

危険な奴を
置いてたらろくな事に
ならないぞ!

夜桜

確かに危険だが、
事務所を解雇する
理由にはならない。

夜桜

最近は、
暴走の危険性は
下がってきてるしな。

夜桜

だから、
問題ない。

青影

(…夜桜さん。)

夜桜

俺はお前の方が
問題があると思うがな、

山内

はっ?

夜桜

さっきからの
発言や態度が
青影を侮辱してる
ように聞こえる。

夜桜

聞いてて
かなり不快だ。

夜桜

それに、
他者を貶めようとする発言、

夜桜

他者の隠し事を
笑いながら
ばらすとは最低だ。

夜桜

他人の問題よりも
自分の問題を
見直した方がいい。

山内

……。

ブンッ!

青影

ッ!

山内が夜桜に向かって 拳を振るう。

が、

山内

ッ!!

ブンッ!

かわされて、 棹に収められた刀を 首元に突きつけられる。

夜桜

…別に誰だからとは
関係ない。

夜桜

人して最低だから
忠告したまでだ。

山内

このッ

夜桜

やると言うなら、
相手しよう。

夜桜

だが、俺は容赦しない。

青影

ッ!

夜桜の表情は 変わらないが、 強烈な圧を感じる。

山内

す、すいません
…でしたっ

ダッダッダッ!

山内は顔を真っ青に しながら頭を下げ、 逃げ去った。

青影

(顔が怖い…)

夜桜

青影、行くぞ。

青影

……。

二人は早足で 廃校場から去った。

青影

……。

夜桜

……。

青影

(まだちょっと
機嫌が悪そうだな。)

夜桜

…あいつは
白樹のとこの奴か?

青影

はい。

夜桜

そうか。

青影

巻き込んでしまって
すいませんでした。

夜桜

問題ない。

青影

…なぜ
知ってたんですか?

夜桜

昨日、
闇桜に聞かされた。

夜桜

あいつは
白樹から聞いた
みたいだな。

青影

そうですか。

青影

黙っててすいません。

夜桜

別に大丈夫だ。

青影

……。

青影

(大丈夫って…)

青影

話聞いて、
不安に
ならないんですか?

青影

(いつ暴走するか
分からないのに、)

夜桜

何を不安がるんだ?

青影

俺が暴走して
夜桜さん自身が
怪我するや、

青影

最悪、
死んでしまうとか

青影

そういう不安は
ないんですか?

夜桜

ないな。

夜桜

緊急は
命に関わる。

夜桜

そんな不安があれば、
俺は緊急を
担当していない。

青影

(確かに…そうだな。)

夜桜

お前は不安か?

青影

…そうですね。

夜桜

今のお前は
確実に
上達している。

夜桜

だから、
不安がる必要ない。

夜桜

自分に自信を持て。

青影

(…自信か。)

夜桜

それと、
暴走したからと言って
解雇はしない。

夜桜

真面目に仕事
してくれれば
それでいい。

青影

…はい。

青影

(前職では、
魔法の事を知ると
皆、俺を避けてた。)

青影

(けど、
事務所の人達は
普通のまま
接してくれる。)

青影

(なんか良い人達に
出会えたな。)

青影

ところで、今って
どこに向かってる
んですか?

青影

歩いてる方向
事務所に帰る道と
真逆なんですけど、

夜桜

……。

青影

(何か目的があって
向かってるのか?)

青影

(でも、一体
こっちに何が…)

ふと夜桜の足が止まり、 右に身体を向ける。

青影

ん?

青影も夜桜につられて 右をみた。

青影

ッ!!

すると、そこは ある店の前だった。

青影

(ドーナツ屋っ!?)

青影

(しかもここって
さっき教えたばかりの…)

青影

はっ!?

夜桜

……。

夜桜の方を見た 青影は衝撃を受ける。

表情は真顔だが、 嬉しいそうな 雰囲気が彼女から漂う。

青影

(なんか凄い、
嬉しそうな気配が...)

青影

(こんな夜桜さんを
見るの初めてだ。)

青影

(もしかして、
食べたかったから、
場所を聞いてたのか?)

夜桜

少し寄り道だ、
入るぞ。

青影

は、はい...。

青影

(うぉ、まじか
意外過ぎる。)

猫船

また、困った事が
あればいつでも
相談にのります。

はい。

本当にありがとう
ございました。

ガチャンッ

女性は猫船に一礼し ドアを閉めた。

見つかって良かったね。

猫船

(闇桜のおかげだよ。)

猫船

(動物に
事情聴取して
犬さんを見つける
なんて凄いね!)

まぁ、相手の考えを見て 話してただけだけどね。

猫船

(それでもすごいよ!)

猫船

(私も人の考えを
読めたらいいな。)

おすすめはしないわよ。

人の考えが読めるなんて あんまり好かれないし、

猫船

そうなの?

えぇ、

どちらかというと 嫌われやすいわね。

夜桜はちょっと私に 苦手意識を持ってるみたいだし、

猫船

(そうなんだ。)

疲れたから、 ちょっと寝るわね。

寄り道せず 真っ直ぐ帰るのよ。

猫船

はーい。

夜猫依頼事務所~厄災の魔女~

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