テラーノベル
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Mr.レッド
Mr.マネー
マネーは自分は関係ないとでも言いたげに目を逸らし始める。
Mr.レッド
Mr.赤ちゃん
誰が何を言おうと、何回呼びかけようと返事をしてはくれない。
その水晶玉のように透き通った目には誰も映っていなかった。
ただただ、風が吹いてくる窓を見つめるだけだった。
マネーは窓を見続ける。
そんな屈辱の中で、時間が過ぎていくだけだった。
俺らは止まっているのに、時間は止まってくれない。待ってくれない。
一体"隠し事"とは何なんだよ…。
まだ俺の知らない真実がある。
それを俺はただ知りたいと願う一方だった。
その中で、今まで声を上げていた周りの皆も、無駄だとわかったのか次第に何も言わなくなっていった。
足音で、バナナやブラックが廊下に出ていくのがわかった。
人が俺の周りから消えてく。どんどんいなくなっていく。少しずつ………………
俺が何か言わないと……
でも………
ーー俺に何ができる?
記憶が消えている俺に、今何もできていない俺に、この先何ができるんだ?
そのような、今考えても仕方のないようなことを俺は考えていた。
冷たい風に吹かれて、虚しい気持ちになりながら。
そんな中、冷たい沈黙を破ったのはすまない先生だった。
すまない先生
すまない先生
すまない先生は深刻な顔で問い詰める。
俺にできることじゃない。
こういうのは…
すまない先生だからこそできることなんだ。
改めてすまない先生の本当の凄さを知る。
俺にできるのはただそれだけ。
Mr.マネー
Mr.マネー
静かに、マネーは消えそうな声で言う。
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生は声を怒鳴らせず、包み込むような優しい声で言う。
マネーは動揺し、困惑し始める。
けれど次第にその表情は焦りではなく、悔しいというような表情に変わった。
Mr.マネー
一番初めに出てきたのは謝罪の言葉とその言葉や感情に対する涙。
Mr.レッド
少しでも何か言わなきゃいけない雰囲気だった。
こんな謝っているだけのマネーじゃ真実なんて話せっこない。
ここで何か言わなきゃ、俺は弱いままな気がした。
だから俺は口を開く。
Mr.レッド
Mr.ブルー
Mr.銀さん
ブルーと銀さんは目を逸らす。
二人も悔しむ表情のようだった。
赤ちゃんとすまない先生はマネーの目をまっすぐ見つめていた。
Mr.レッド
Mr.マネー
やっと、お前から聞ける。
本当にあった事実が。
コメント
4件
急展開すぎてびびりまくってる…! ゼファが書く作品鳥肌立つぅ…(?)
どっ、どうなるんだ…?! これは完全に僕の憶測なんですけど、マネーがレッドの記憶を消しちゃったとか、…(めちゃくちゃ勝手な推測ですすみません“〇| ̄|_)