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4月13日。

朝。

十亀 条

…ん〜?

十亀 条

ちょーじだ…

十亀 条

…相変わらず、
いろいろ情報が
足りてないなぁ…

十亀 条

とりあえず、オリに
向かおうかぁ…

十亀 条

あぁ、皆おはよぉ

有馬 雪成

おー十亀!

鹿沼 稔

やっと来た〜

鹿沼 稔

十亀おめでと〜!

十亀 条

十亀 条

…なんでぇ?

有馬 雪成

おいおい…

鹿沼 稔

今日誕生日でしょ?

十亀 条

…あ〜そっかぁ

鹿沼 稔

しっかりしてよも〜…

十亀 条

いやぁ〜18年も
生きてれば、誕生日
忘れる時あるよぉ

有馬 雪成

18年“しか”、
生きてねーっつの

鹿沼 稔

十亀、より一層
老けたんじゃない?

十亀 条

ひどぉい

十亀 条

…ところで、
ちょーじは?

十亀 条

ちょーじに
呼ばれてきたのに…

有馬 雪成

アイツなら、さっき
大事なモノ忘れた!
って言って、どっか
行っちまったぞ?

十亀 条

え〜…

鹿沼 稔

まぁまぁ、
中で待ってようよ

十亀 条

そうしよっかぁ

佐狐 浩太

あ、十亀さん

十亀 条

おぉ、佐狐じゃん

十亀 条

やっほ~

佐狐 浩太

誕生日、おめでとう
ございます

佐狐が礼儀正しく一礼する。

十亀 条

そんな固くなくて
いいよぉ、ただの
誕生日だもん〜

有馬 雪成

ただの、って…

鹿沼 稔

まぁ、十亀らしいかな

佐狐 浩太

これ、オレからです

そう言って、佐狐は白い箱を 十亀に手渡した。

十亀 条

…なんだろぉ、
開けてもいい〜?

佐狐 浩太

どうぞ…あぁでも、
机の上がいいかなと
思います

十亀 条

じゃあそうするよぉ

十亀 条

あ!

十亀 条

ケーキだ…!

箱の中には、苺のショートケーキが ホールで入っていた。

有馬 雪成

おお、こりゃすげぇ

鹿沼 稔

かわいいね〜!

佐狐 浩太

オレが食べた中で
一番美味しかった
ショートケーキです

十亀 条

へぇ、それは
味に期待できるねぇ

鹿沼 稔

ケーキ切る包丁、
探さないとだね…

有馬 雪成

ンなもんあんのか?

佐狐 浩太

そうなるだろうと
思ったので…

佐狐 浩太

持ってきました

佐狐がカバンから ケーキ用の包丁を取り出す。

十亀 条

やったぁ、佐狐ナイス

十亀 条

それ、貸してぇ

十亀は佐狐から包丁を受け取り、 ケーキを6等分していく。

佐狐 浩太

あっ、でも…

佐狐 浩太

皿とフォークの担当は
兎耳山さんなんで…

十亀 条

えぇ、いいよぉ

佐狐 浩太

え…

十亀は、等分されたケーキを 一切れ手に取り、そのまま 口に運んだ。

佐狐 浩太

……

佐狐は、十亀のその行動に あっけにとられてしまう。

十亀 条

ん〜、おいしいよぉ

佐狐 浩太

す、素手…

十亀 条

十亀 条

あぁ、オレ普段
フォークってあんまり
使わないんだよねぇ

佐狐 浩太

そ、そうですか…

十亀 条

ほらほら、
6等分したから
皆の分もあるよぉ

有馬 雪成

いいのか!
サンキュな!!

鹿沼 稔

ケーキ前にして兎耳山
待ってらんないや!
ボクもう食べちゃお〜

有馬 雪成

オレも!

有馬と鹿沼も、ケーキに 手を伸ばす。

もちろん、素手である。

佐狐 浩太

(ケーキを…
す、素手で…!?)

十亀 条

あとはちょーじと…
佐狐、どうぞぉ

佐狐 浩太

え?オレは…

十亀 条

いいよいいよぉ、
遠慮しないでぇ

十亀 条

美味しいよぉ、これ

佐狐 浩太

う゛…っ…

佐狐 浩太

(本音を言うなら…
すごく食べたい…)

佐狐 浩太

で、でも…素手…

十亀 条

ふふ、今日くらい
気にせず食べようよぉ

そう言って十亀が差し出す 一切れのケーキを。

佐狐 浩太

(…ええい!)

佐狐も素手で取り、一口。

佐狐 浩太

…美味しい…

十亀 条

うんうん、
美味しいよねぇ

兎耳山 丁子

亀ちゃん、
おめでとー!!!

パーーーン!!

十亀の横で、 聞き馴染みのある声とともに、 クラッカーの爆音が響く。

十亀 条

え、えぇ…

十亀に、クラッカーの テープや紙吹雪が降り掛かった。

※良い子はマネしないでね!

十亀 条

人に向けないでって
書いてあるでしょ、
ちょーじぃ…

兎耳山 丁子

へへ、びっくりした?
ごめん、これ家に
忘れてきちゃって!

十亀 条

誕生日が命日に
なるとこだったよぉ

兎耳山 丁子

亀ちゃんおめでと!

兎耳山 丁子

はい、これオレから!

兎耳山から手渡されたのは。

有馬 雪成

…おい兎耳山、
これプレゼントかよ?

瓶ラムネそのまま、だった。

兎耳山 丁子

そうだよ!
亀ちゃん好きでしょ?
瓶ラムネ!!

鹿沼 稔

うーん…ちょっと
プレゼントにしては
不恰好すぎない?

兎耳山 丁子

え!?そう!?

兎耳山 丁子

ごめん亀ちゃん!

十亀 条

…ふふ

十亀 条

いいよぉ、ちょーじに
貰ったらオレ何でも
嬉しいよぉ

兎耳山 丁子

兎耳山 丁子

ほんとー!?

十亀 条

ほら、ちょーじも
ケーキいるぅ?

十亀 条

佐狐が選んで
くれたんだよぉ

兎耳山 丁子

いいの!?
やったーーー!!

十亀は、兎耳山から貰ったラムネを ポン、と開栓する。

一口飲むと、透き通る 爽やかさが喉を駆け抜けた。

不恰好な思いやりの気持ちを、 じんわりと味わう十亀であった。

HAPPYBIRTHDAY!! TOGAME JO 2025.04.13

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