たまたま連載の第1話をふらっと見てたんですけど
よくこんなに曖昧な言葉が出てきたなってくらい魔王討伐の可能性否定していたことを思い出しました()
この後劇場版がうんたらかんたら言ってますし....意味わかんない始め方なのに追いかけて読んでいただいてありがたいかぎりですね。ありがとうございます。
2025/02/24投稿
第62話
「自慢のパーティー②」
ユーマ(12)
ユーリ(12)
青
ちびっ子がうるさい...
桃
桃
ユーマ(12)
ユーリ(12)
ユーマ(12)
青
青
突如始まった「家族に紹介し合おう編」 まず最初にアニキの実家に来たけど、 9人兄弟って多すぎんか?
俺の上に乗ってる子達は多分12歳とか言ってた気がする。 けど武術を学んでいるせいかやけに筋肉質で重いし強い。要するに今のこの状況はキツい。
水
赤
青
黄
アニキぃぃ...!!!!
アリア(15)
青
紫
青
紫
青
アリア(15)
不健康です。
ユーマ(12)
ユーリ(12)
なぜか気に入られたみたい。 自分に子供に好かれる要素なんてナイト思っていたけど、意外と分からないものだな。
それはそうと食卓の上のご飯は光を放っていそうなくらい美しい。朝から大皿なんて、1年前の打ち上げ以来だ。
さすが大家族。そこにパーティーメンバーが加わったとなると、こうなるのは必然だと言っても過言では無い。
黄の父
黄の父
『いただきます!』
ユーリ(12)
紫
青
紫
赤
桃
カタロー(14)
水
青
桃
こいついつの間にか上がっとんな...
青
赤
紫
赤
そういえばダンジョン準備期間中に「用事がある」と言って度々抜け出していた時期があった気がする。 あれはランク昇格のために動いていたのか。
青
ユーマ(12)
桃
ユーマ(12)
桃
カタロー(14)
ユーマ(12)
カタロー(14)
桃
青
黄
黄の父
カタロー(14)
ユーマ(12)
桃
赤
水
桃
青
紫
桃
次の目的地は初兎の生まれ故郷の「カンティッド」なのだが、その道のりはなかなか厳しいらしい。
黄
桃
水
桃
赤
みんな「半日」と聞いて駄々をこねはじめる。言い出しっぺの初兎も「えー、そんなかかるん!?」と項垂れていた。
そもそもこの街、長く続く戦争の影響で侵略状態らしい。街ごと捕虜みたいな感じで、兵士がそこらじゅうを歩いている。
警備も厳重で、入るのに7回くらいは身分を証明できるものを見せた。 まぁこんな怪しい集団なかなかいないだろう。警戒されるのも当然だ。
青
紫
水
桃
黄
紫
桃
青
兵士
紫
兵士
めっちゃ怪しまられてる.... そんなに廃れてるんかな。
紫
兵士
兵士
紫
声を潜めてそう言ってくれた。 「生まれ故郷」という言葉がきいたのだろうか。心優しい兵士だ。
水
青
兵士
紫
兵士
黄
赤
青
赤
そう言ってドヤ顔を見せつけられる。 たしかにそんなこと誰かが言っていた気がする。本当なんだな。
赤
兵士
桃
兵士
水
青
眠けなんてどうにかしろバカ。 そう言ったら「すぐ暴力ふらないで!」とキレられてしまった。
兵士
馬を借り(というか後ろに乗せてもらい)たどり着いたカンティッド。
月がそろそろ顔を隠そうとする時間帯で村の全貌はよく見えないが、もう誰も住んでいないのは明らかだった。
潰れた家にそのままの瓦礫。 育てられていたのであろう牛は、無惨な姿で地に倒れカラスにつつかれていた。
赤
桃
水
黄
青
初兎は大丈夫だろうか。記憶が無いと言えど、故郷がこんな状況になっているなんて悲しいだろう。
紫
紫
変わらない表情。月光に照らされた涙が一筋だけ頬を伝う。
その涙が落ちきったら、顔は一瞬にしてくしゃくしゃになった。 今度は思いっきり顔をゆがめながら、必死に嗚咽をこらえて泣いている。
紫
そっと背中をさするほとけに一瞬だけ視線を向け、俺は村の方へと向き直った。
かける言葉がわからない。今俺が何か言ったところで初兎の悲しみは消えないし親も戻らない。 きっとなんの救いにもならない。
今のこの状況になにか変化を与えることができるのは「時間」だけだと思った。
紫
桃
黄
青
赤
水
王都に戻った瞬間、みんな肩の力が抜けたのかぐだ〜っとした雰囲気になっている。ちなみに今日は初兎の故郷に行った日から3日後だ。
本当はすぐにりうらの先生に会いに行こうとしていたのだが、俺が風邪をひいたから延期になった。
完全に気の緩みだ。申し訳ない。
赤
赤
水
紫
赤
青
青
赤
不謹慎だけど、思わず感動してしまうくらい大きな墓地だった。 草原の上にずらっと並ぶ石碑。 初めてこんなに大きいのを見た。
ジュスティスの冒険者たち
赤
ジュスティスの冒険者たち
赤
俺らと冒険者のほうを交互に見て焦るりうら。 墓地に近づくにつれ顔が強ばっていたのは、もしかしてこういう事態を恐れていたのだろうか。
そりゃ気まづいだろう。 いきなりパーティーから消えて1年も経つのに、メンバーを引き連れてジュスティスの墓地にいるのだから。
赤
ジュスティスの冒険者たち
赤
赤
ジュスティスの冒険者たち
ジュスティスの冒険者たち
ジュスティスの冒険者たち
赤
どうやら彼が心配するべきことは何も無かったようだ。 変わらず接してくれているのだと思う。 りうらの顔がそれを物語っていた。
桃
赤
赤
ジュスティスの冒険者たち
ジュスティスの冒険者たち
ジュスティスの冒険者たち
赤
水
赤
赤
桃
赤
赤
その笑顔は何処か悲しさの混じるものだった。ジュスティスへの未練はまだ消えていないのだろう。
完全に消えてしまうのも、それはそれで悲しいことだ。 俺も消したいけど消えてほしくない心残りというのはたくさん持っている。
赤
「シェイラ・スタティアン」
周りのよりも一回り大きい墓石には、 1人の名前が記されていた。 花瓶などは無いものの、周りの花は一際輝いているように見えた。
青
赤
綺麗な墓石だが、たしかに華やかさは感じない。お供え物は何も無いみたいだ。
紫
赤
赤
少し土がかかって汚れていた部分を指で拭うりうら。 まだ子供だとは思えないほどの大人びた悲しそうな顔で笑った。その繊細すぎる感情は言葉で表せないと感じたほどだ。
赤
水
赤
赤
赤
赤
そう呟いた3秒後には、彫られた名前の部分に額をくっつけて、大粒の涙をボロボロこぼしていた。 悔しそうな、子供の顔だった。
赤
赤
赤
赤
「無責任」と繰り返して泣くりうらを見て、俺はまたもやどうしたらいいのかわからなかった。
大切な人を、家族を、目の前で亡くした。しかも幼少期に。 想像すればするほど胸が苦しくて、でもそれが共感できている証拠なのかはわからない。
崩れ落ちたかのように石の上にへたりこんで泣く仲間。 隣の初兎とほとけもおろおろしながら涙を流しているし、ないこは知り合いだからかめずらしく本気で泣いていた。
青
黄
アニキの顔を盗み見ていたら、視線に気づいたのか目が合った。
黄
青
まるで弟に向ける眼差しのような、そんな顔をしながら俺の目尻をこする。 知らぬ間に泣いていたみたいだ。
「家族」について俺に共感できることは無いと思っていたけど、少しはわかるのかもしれない。
赤
泣き疲れるまで泣いた後、白いクチナシの花束を供えて、みんなで手を合わせて帰宅した。
紫
桃
黄
水
赤
水
赤
水
青
もう少し幼い頃はこの建物に恐怖と緊張感を抱いていたっけ。 なんなら今も怖い。俺はこの家にとって異端者の子供なのだから。
てか相変わらずでけー....
水
青
水
青
水
水
こいつそんな気遣いできるのか。 ...いや、そういえば気遣いばっかのやつだったなと思い返す。
青
水
昔はベルリナの人しか居ないあの空間が恐ろしかった。今も想像するとすこし怖気付いてしまう。
けど、今は違う。 仲間になったほとけ達がいるなら、きっと俺はどこでも大丈夫なのだ。 大切なのは場所じゃなくて周りの人。 頼れる人がいるのかどうか。
我ながら強くなったと思う。 このパーティーのおかげなのは言うまでもない。
門番
門番
水
水
門番
門番
桃
紫
黄
赤
水
青
門番
青
門番
青
気まず....
水の母
水の父
紫
桃
水の母
水
青
あかん想像以上に気まずい。 怖いというよりただ気まずい。
俺が俺なこと気づいとるんやろか... もしかして黒魔の服着てたら意外とわからん?背も伸びたしワンチャン...
水
水
紫
水
黄
水
桃
水
赤
水
青
水
おせぇよ....!!!なんで流れのまま普通に紹介すんねん!!!
水の父
水の母
青
青
水
水
水
両親を真っ直ぐ見て、たどたどしいながらもそう言い切った。 決意で満ちた瞳は揺らいでなかった。
そんなに真剣な顔ができるのか。 いや、思い返すと今までもたまに見てきたような気がする。 不安の混じった、でも、強い表情を。
青
水の父
水の父
水
水の父
水
ほとけが抱きつきかけて寸前で止まる。 仲間がいることを思い出したのか、間が悪そうにいそいそと元の位置に戻った。
それが面白くてみんなで笑う。
水
赤
水
桃
水
水
黄
紫
水の父
水の母
青
不意に「いいな」と思ってしまった。
俺の幸せを望んで、喜んでくれる人は この世界のどこにいてくれるのだろう。
青
水
青
水
青
水
さっきの親戚との会話でベルリナの敷居をまたいでからギリギリだった精神状態がさらに悪化した。もう崩れそうだ。
【5分前】
水のいとこたち
青
水のいとこたち
水
水のいとこたち
水のいとこたち
青
紫
水
桃
水
青
水
水
水のいとこたち
水のいとこたち
水
水
青
水のいとこたち
水のいとこたち
水のいとこたち
水のいとこたち
青
水
青
青
水
青
水
青
水
両手首をがっちり掴まれて逃げれそうにない。行くしかないようだ。
水
青
水
青
ほとけは知らないだろうけど、俺は簡単にルールを破れてしまう人間である。 外見と中身は違う。こいつみたいに清くないのだ。
青
水
青
水
え、心読んだ...?
水
水
青
なんでほとけがそれを?
黒魔術士にとって白魔術を使うことはなによりの禁忌でご法度だ。 たとえ俺にベルリナの血が流れていたとしても、絶対に使ってはいけない。
職業剥奪レベルの禁忌を、たしかに俺は犯したことがある。 でもなんでそれを知っているのだ。
しかもこんなところで話すなんて。 もし誰かに聞かれていたらどうするのだろう。何かしらの理由があって、もう俺はパーティーにおいて用済みなのか?
水
水
青
魔力は底をついていたが、怪我しているアニキを放ってはおけなかった。 傷が本当に深かったのだ。
魔力は近くにやってきたスライムをナイフで倒して魔石から吸収した。 魔力が1ミリも無い状態で体に取り込むのはキツかったけど。
白魔の集会のためにちょっとかじった白魔術の知識を使って、なんとか初期魔法を発動した。
青
アニキには何度も口止めをしたし、優しい彼は誰にも話さないだろう。 2人しか居なかったのになぜほとけが知っているのかわからない。
水
水
青
水
水
水
青
水
水
水
水
青
水
青
水
なんで急にそんなに褒めるのだろう。 いつも「いふくんなんてきらーい」とか言ってるのに。
調子狂う....
コンコンコンッ
当主
「失礼します」
ガチャッ
水
青
当主
当主
水
せめて黒魔のマントくらい脱いでいこうと思ったけど、これが正装なのでこのまま来た。
この部屋に黒の俺は浮きすぎている。 居るだけで少し落ち着かなかった。
当主
水
水
水
当主
当主
水
当主様の言葉の裏に「なんで帰ってこなかったんだ」という嫌味を感じ取れる。 ほとけが気まずそうな顔をしているので、はずれてはないだろう。
水
水
青
そういえば、なんでこいつは俺の事情にここまで手を尽くしてくれるのだろうか。
同じ血が流れてるから? 他のメンバーからの同調圧力?
ベルリナの敷居に黒魔を入れること、ましてや当主様に歯向かうことは、厳粛なベルリナ家の人が到底しないようなことである。
俺は知っている。いつもアホっぽくてヘラヘラしているが、家族の前ではほとけは「優等生」なことを。 だからこそ、どうして___?
当主
当主
青
当主
当主
青
青
青
青
青
初兎、ないこ、アニキの家を回ったときに、心の裏に巣食った気持ち。 『羨ましい』 俺にはいない無条件の愛をくれる人を前にして、メンバーは幸福に溢れていた。
たとえ拒否されたとしても、会うだけでもいい。 存在を確かめたいだけなのだ。
当主
当主
当主
青
水
青
水
水
水
水
水
当主
水
水
水
当主
水
水
当主
当主
赤
桃
赤
桃
赤
黄
紫
水
赤
青
俺の故郷は、王都からかなり離れた田舎にあるらしい。 多分、アニキの実家よりも田舎なところだと思う。
近頃こいつらと過ごす時間の半分以上は移動時間な気がしているが、それでも暇にならないのはすごいと思う。
水
紫
水
紫
水
紫
水
桃
紫
黄
紫
青
赤
青
赤
水
村の建物が見えてきた瞬間、それまでメンバーとの会話でなんとか誤魔化せていた恐怖心が隠せなくなった。
追い出されたらどうしようか。 「捨てたのに帰ってくるな」と言われてしまえば、俺はもうどうすることもできない。
青
水
桃
桃
いつもの何倍も優しい眼差しを向けられる。俺が弱さを見せているのが新鮮なのだろう。
桃
紫
黄
青
たしかに、俺にはメンバーがいるのか。 いつでも帰れる、迎え入れてくれる場所は手の届くところにあるのだ。
それはなによりも心強いものに思えた。
サクッ、サクッ、
軽く積もった雪を踏みしめて、ベルリナ家に保存されていた住所をたよりに進む。
青
たしかに住所はそこだった。
俺が幼少期に住んでいた家からは引っ越したようで、少し立派になった気もするが、それでも王都にある今の自分の家よりは古びていた。
雪の積もった畑は、今はなにも育てていないようだ。
青
俺の探し人は、たしかにそこに居た。
変わっていなかった。
おぼろげだった記憶が一気に流れ込んでくるような気分に陥った。 俺の唯一の家族。小さい頃の俺を、抱き上げてくれた人。
母
母
父
青
青
紫
「行っておいで」 そういう意味だろう。
畑の柵を飛び越えて、細い道を走る。 もう前しか見えていなかった。
青
青
ギュッ(抱きしめられる)
青
母
母
母
青
青
母と父を腕いっぱいに抱きしめる。 いや、「抱きつく」が正しいかもしれない。
青
父
父
3人とも言葉に詰まってなにも喋れなくなる。
久しぶりに、誰かの胸の中で泣いた。
父
黄
水
水
青
チラチラと振る雪を窓越しに眺める。 小さい頃に雪を見た記憶は無い。結構な距離を移動して引っ越したようだ。
ほとけがいなかったら、どんな探し方をしても見つからなかっただろう。
母
水
水
青
水
メンバーにはなにかしてもらってばかりなのに、返すものが思いつかない。 いつか恩を返せるときは来るのだろうか。
父
青
青
父
父
青
青
青
記憶がおぼろげなのに親を羨ましく感じるのは、2人が俺を大切に想ってくれているからだ。一緒にいる時間の記憶は、たしかに俺の中にあったのだと思う。
小さい頃は「捨てられた」と思い込んでいじけていたけど、それだけじゃないことはもうわかっている。
青
紫
赤
水
母
紫
...こいつらほんまにそういうこと迷いなく言うよな。こっちが恥ずかしい。
桃
桃
青
青
父
青
青
紫
母
父
わかる。俺もまだ驚いてる。
青
青
父
青
父
父
父
青
青
嘘はついていないのだと思う。 きっともう黒魔術も使わないのだろう。魔法関係の仕事をしているのなら、畑で生計を立てる必要は無い。
いつか隣で魔法を使いたいと少しだけ思っていたが叶わないようだ。
赤
青
赤
赤
青
紫
桃
青
水
初兎たちが故郷の田舎具合自慢を口にし始めたのを遮って問われる。
水
水
青
黄
桃
青
紫
黄
青
赤
青
赤
水
赤
そこは「子供扱い」ちゃうんや....w
桃
桃
水
黄
桃
桃
桃
青
水
紫
↑この3人はまだD+
桃
紫
水
青
桃
桃
青
赤
青
黄
青
紫
紫
水
青
紫
紫
全員でグータッチをして笑う。 半年後までこういうのもできないのか。
赤
黄
水
桃
紫
青
青
ここまでくればもうヤケクソである。 死ぬ気で生きて掴んだ運命、ドブに捨てる訳にはいかない。
あいつらが腰を抜かすほどみちがえてやると、心に誓った。
続く
コメント
25件
初コメ失礼します! 1話から全部読ませていただいたのですが、素敵な作品すぎて感動しました!! 読み応えがあって、ハラハラして、感動してもう最高です! 🐤ちゃんがお墓に行くシーンは特に泣きそうになりました😭 次の更新楽しみにしてます!
昨日から今日にかけて今までの全話みましたっ!!😭 もう大好きです生まれてきてくださってありがとうございますっ😭😭 ハラハラの時もあったりほのぼのもあったり!! こういう物語大好きですっ!