誰かの痛みを代わりに受けることが出来るなら
そんな夢のようなことが出来るなら
僕は君の痛みを代わりに受けたい
るぅと
るぅと
あの後るぅとくんの吐き気は増す一方で
僕と会話できる余裕も無くなっていた
ころん
ただひたすらに背中をさすり声をかけることしか出来なかった
なんて言ってあげればいいのかも分からなかった
ころん
るぅと
冷や汗をかいた首の喉仏が動くのが分かる
ころん
るぅと
ベッドに横たわった
しかしすぐに起き上がり
るぅと
また吐いた
ころん
かれこれ2時間近くこの繰り返し
るぅとくんは朝まともにご飯を食べていない
吐くことも辛くて
眠りにつこうとしても吐き気が襲って眠れない
僕がるぅとくんの痛みを理解してあげる事は出来ない
だけど辛いことは分かる
るぅと
るぅと
ころん
ころん
ころん
るぅとくんのあまりに苦しそうな表情を見て僕は思わず涙を流しながらるぅとくんに訴える
るぅと
ころん
ころん
ころん
ころん
僕の言葉を遮るようにるぅとくんが喋った
るぅと
るぅと
ころん
何やってるんだ僕は
泣きたいのはるぅとくんの方だろ?
僕がるぅとくんを支えてあげなきゃいけないのに
何慰めてもらってんだよ
るぅと
ころん
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
ころん
るぅと
弱々しい身体を支えながらるぅとくんを立ち上がらせた
病院内のコンビニまではそう遠くない
だけど今のるぅとくんはコンビニまで歩けるのだろうか…
そんな事を考えながら僕は病室を出た
点滴を入れるための滑車付きのスタンドと
僕の右腕に支えられながらも
るぅとくんはしっかり歩いた
これなら行けると思った
ころん
ころん
るぅと
流石に歩きながら喋るのは辛いのか相槌だけうっていた
そんなこんなでいつもの倍の時間をかけながらリンゴを買った
ころん
ころん
ころん
るぅと
ころん
この調子なら病室へも何事もなく戻られると思った
ころん
るぅと
ころん
ころん
病室まで近づくにつれ足取りが重くなっている様に感じた
るぅと
か細い声でるぅとくんは話しかけてきた
ころん
るぅとくんの腕を掴む力が強くなったので僕は足を止めた
るぅと
るぅと
ころん
そう言って辺りを見渡そうとすると
バタッ
人が倒れる鈍い音がした
音のする方へ目を向けると
るぅと
血を吐いて倒れているるぅとくんが居た
るぅと
ころん
ころん
ころん
ころん
僕は助けを呼ぶ事も出来ずにるぅとくんの名前を呼ぶ事しか出来なかった
僕の声に周囲が気づいたのかすぐに医者が駆けつけて来た
医者
医者
その時るぅとくんの指は動いた
動いた…けど握るほどの強さはなかった
医者
医者
医者2&看護師達
医者2&看護師達
医者
医者
医者の人達が焦っている事は 僕にも分かった
ころん
僕はその場にうずくまった
るぅとくんの吐いた血が視界に入った
とても人が吐けるような量には見えない
自分の服にも血が付いてるのに気がついた
ころん
莉犬
莉犬くんが僕に駆け寄って来た
やっぱり看護師は話を聞くのが早いな
僕は不安に押しつぶされ思わず莉犬くんに抱きつく
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
ころん
思わず声が漏れてしまった
この前の莉犬くんから小さい頃から病気がちだったとは聞いたがそんなに小さかったとは思わなかった
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
ころん
莉犬
前回ころんくんが菓子パン食べてたと思んですけど設定ミスったので おにぎり食べてた事にしといてください
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬くんは時々声を震わせながら僕にるぅとくんの今までを話してくれた
それは僕の想像よりも遥かに辛く厳しい人生だった
治ってもまた病気の繰り返しだったんだろう
莉犬
莉犬
ころん
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
友達ができてもみんな離れていく…
頼りになるのは僕だけ…
僕には見せなかったるぅとくんの色んな思いが見えた気がした
そしてずっとずっと守っていきたいと強く思った
ころん
ころん
ころん
莉犬
莉犬
莉犬
ころん
僕はずっとるぅとくんの側に居ると心の中に誓った
コメント
2件
主さんの作る話すごく読みやすいし、内容も面白いし最高です✨ ブクマとフォロー失礼します...!