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10 - 夏が終わりますね。

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20

2024年09月21日

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貴方はとっても、不思議な人。

  

ねぇ、何してんの?

  

あっ……えっと、その……。

  

高校生?学校は?

  

……怖くて。

あっははははは‼︎

  

皆の笑い声が、私に向けられたものみたいで。

  

省かれるの怖くて、偽って。

  

え……課題?

  

うん!ちょっと見せてくれるだけでいいんだ!

  

ほら、うちら“友達”じゃん?

  

……うん、分かった……。

  

“利用されてる”って分かっても……
孤独が怖くて……。

  

だから今日だけ……
サボっちゃったんです。

  

ふーん……。

  

情けないですよね……私。

  

情けない?まさか。

  

サボっちゃおうよ、1日くらい。

そう言ってお兄さんは、 透き通った笑顔を見せた。

  

「逃げたら負けだ」って、
大人は綺麗事言うけどさ、

  

逃げ切ればこっちのもんだって!
いっぱい逃げりゃいいんだよ!

  

どーせ将来なんてどーにでも
なるからさ。

  

……なんか、すみません。
変な事聞かせてしまって。

  

……あのね嬢ちゃん、
こーゆー時は謝んなくていいの。

  

えっ?

  

助けてもらった時は
「ありがとう」でいいんだよ。

  

あっ、ありがとうございます!

  

ん、じゃあ一緒に走ろ!

  

えぇ⁉︎

  

走れば全部スッキリするよ!
多分!

  

え、えぇ……?

腕を引かれて、勢いだけで走る。

風が冷たくて、気持ちがいい。

自分の悩んでたことが馬鹿らしいくらい、 海は広くて、透き通っている。

  

あの、お兄さんお仕事は……?

  

あぁ仕事?
まだ開始時期じゃないんだ。
うちの仕事は不定期でね。

  

だからさ、

  

俺に全部吐き出しなよ。

透き通るように見えた彼は、

さざなみと共に消えた。

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