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最悪だ 自分の感情が 、 自分でいちばん分からない 。
〇〇
ちぐさくんの 、 聞き慣れすぎた声 。
画面越しなら 、 こんな気持ちにはならなかった 。
今日も教室で 、 女子たちが彼を囲んでいた 。
笑ってる 、 距離が近い 名前を気軽に呼んでる 。
〇〇
心の中で 、 何度もそう叫ぶ 。
〇〇
馬鹿みたい 自分だけが特別だなんて 、 思ってるわけじゃない ……思ってない 、 はずなのに 。
ちぐさくん
隣から 、 心配そうな声 心臓が跳ねる 。
〇〇
素っ気なく返してしまった 。
〇〇
〇〇
自己嫌悪で 、 胸が苦しくなる 。
ちぐさくん
そう言われて 、 一瞬、全部言ってしまいそうになった 。
〇〇
――言えるわけがない 。
〇〇
嘘 、 全部嘘だよ 。
一人になった教室で 、 机に突っ伏す 。
〇〇
何度も 、 そう言い聞かせる 。 ちぐさくんが笑うと 、 嬉しくて 他の子と話すと 、 苦しくて 目が合うだけで 、 心臓が壊れそうで 。
〇〇
〇〇
気づいた瞬間 、 胸の奥が 、 ぎゅっと締めつけられた 。
〇〇
最低だ ファンのくせに 距離を守るべきなのに 。
〇〇
もう 、 戻れない 。 画面越しの恋だったはずなのに 、 現実に触れてしまった 。
〇〇
誰にも聞こえない声で 、 呟く そのとき ____ 。
ちぐさくん
背後から 、 声がした 心臓が止まる 。 ゆっくり振り返ると 、 そこに立っていたのは___ 。
ちぐさくん
逃げ場なんて 、 なかった 。