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「でさぁ。家の親うるさいんだよねー」 「わかるー」
しょうもない親の愚痴がエンドレスにこぼれていく。
女という生き物は誰かの悪口を言わないと生きていけない生き物だ。
別になんとも思いはしない。それが楽しいなら続ければいいと私は思う。
凛
夏夜
なんだろう。私に用のある人?
凛
凛
夏夜
悪いけど友達ごっこはごめんだ。
凛
夏夜
凛
私といても楽しくないだろうに。
この後女子トイレあたりでコソコソしてんの私は知ってるけどね。
私は屋上へ向かった。
屋上には数組昼食をとっている人がいたが、私は屋上の隅でコンビニの袋を開ける。
コンビニで買ったおかかのおにぎりを食べる。
夏夜
いつしか味覚も薄くなってしまった私は、好きだったおかかのおにぎりまで不味く感じてしまう。
捨てるにはもったいないので再び袋へ入れて屋上を出る。
つまらない授業を終え放課後がやってきた。
「部活何部入るー?」 「うちはバスケかなー」 「私バレー部ー」
部活なんて時間の無駄とも最近感じてきてしまっている。
今年も私は帰宅部だ。
夏夜
赤らむ空を見てぼそりと呟く。
昔から独り言だけは多かった。
夜まで時間がある。
私は住所のない「家」へと帰る。
私の家は廃墟になった遊園地。
雨や雪の日は廃墟になったショッピングモールの中で過ごしている。
観覧車の座り慣れたゴンドラに腰をかけ、私は食べかけのおかかのおにぎりを食べる。
昼よりカピカピしていた。
明るい内に課題をやらないと、暗いと文字も読めない。
夏夜
暗くなった空を見て課題を投げ捨て遊園地を出る。
そして私は
カラスへと化ける。
視界がみるみる低くなっていく。
足が黒くなったと思ったら、たちまち腕、手も黒くなって
大きなくちばしが生える。
今日も私は見慣れたこの街を飛び回る。