そんなこんなで1週間後。 会議室には大量の鶴で出来た国旗が並べられていた。
アメリカ
アメリカ
アメリカは、想像以上の規模に目をキラキラさせていた。
ドイツ
イタリア
イギリス
フランス
みんなも想像以上だったようで、テンションが上がっていた。
アメリカ
カナダ
G7諸国は腕まくりをし、 鶴の大群に手を付けた。
みんなは、学校の体育で、マットの授業をやったことがあるだろうか。 やったことがある人は判ると思うが、授業の前と後に、マットを生徒が運んだり片付けたりすることがあると思うんだが。 マットの端を5人とかで持って運ぶよな? 今、それと同じ状況だ。
勿論これだけの鶴を繋げたらとんでもない大きさになるに決まっている。 なので、G7に加えて国際組織までにも手を借りて大掛かりで千羽鶴を運んでいるのだ。 これ以上にカオスな状況はそうそうないだろう。
国際連合
アメリカ
EU
NATO
イタリア
国際組織には羽が生えている為、空を飛べる。 なので、端じゃなく真ん中の部分を持って飛ぶことで、床に付けないで運ぶことができるのだ。 国際組織からしたら、緊急で呼び出されて鶴を運ばされて、自分でも何をしているか分からない状態でたまったものではない。
イギリス
ドイツ
アメリカ
一番前の部分を持っていたアメリカは片手をドアノブにかけ、扉を開けた。
アメリカ
ベッドにただ一本横たわっていた、透き通る白さの腕。 その腕は、いつのまにか、肩の部分までよみがえっていた。
カナダ
カナダ
もう一本の腕や足、頭もまだないが、 肩まで復活していたことは諸国にとって衝撃的だった。
部屋に鶴の全部を入れ終えたら、 国際組織に頼んで壁に飾ってもらう。 国際組織が壁に鶴を飾っている間に、国達はベッドの横へ集まって、少しだけ復活した日本を凝視していた。
イタリア
フランス
それは、国民の不安や国家の不安定さが少しずつ収まってきていることを示していた。 千羽鶴の効果が国民に反映されたのか、 国際支援の賜物なのかははっきりわからないが、 国達にとって少しでも復活してくれたことは喜ばしい事だった。
アメリカ
カナダ
アメリカ
想像もしない、 想像もできない、 想像もできなかった大災害。 まるで永遠の別れの様に思えたが、 日本の復活は、案外目の前なのかもしれない。
アメリカ
アメリカ
アメリカ
いざ身近なものになってくると、 何をすればいいのか全く分からない。 謝罪をしたい。 今までの日本への対応。 昔からの、日本への対応。 だけど、起きてすぐにの謝罪は、日本は求めていない。 泣いて喜びたい。 だが、日本は俺の泣き顔をみてどう思うだろうか? 起きてすぐなら、日本は、同じ極東の国が居た方が安心するのではないか?
俺はイギリスみたいに紳士ではない。 俺は、...何をすればいいか、さっぱりわからなくなってしまった。
日本が目覚めて一番最初に見る国は俺が良い。 俺を見てほしい。 だけど、日本は俺が良いのか? 俺でいいのか?
俺は、日本が復活することを望んでいるのに、 日本が復活するにつれて、盲目的になっていってしまうのに気が付いた。
コメント
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日本頑張れ!!アメリカも!!