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真夏の雪うさぎ

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真夏の雪うさぎ

第1話 - 真夏の雪うさぎ

202

2019年08月16日

#恋愛

#ピュア

#夏

#胸キュン

杏さん

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202

杏さん

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ピピピピピ…

ギンジロウ

ん、もうこんな時間か…

ギンジロウ

はぁー、今日1限からとか
めんどくせぇな

ギンジロウ

けどサボりすぎてそろそろ
単位やべえし

ギンジロウ

さっさと行くか

ギンジロウ

今日もあっちぃなー！

ギンジロウ

バス停までの距離が嫌になるぜ

ギンジロウ

これだから夏は嫌いなんだよ

〜♪〜♪〜♪

ギンジロウ

ん？誰か歌ってるのか？

ギンジロウ

あ、よく見たら女の子が…
ってあの子ヤンキーか？

ギンジロウ

髪の毛真っ白に染めて
目も赤色のカラコン付けてるぞ

ユキミ

〜♪〜♪

ギンジロウ

駄菓子屋の前で歌ってんのか。
てかあの駄菓子屋なつかしいな

ギンジロウ

にしても綺麗な歌声だ

ギンジロウ

まだ時間あるし
もう少し近寄ってみるか

ユキミ

〜♪〜♪〜♪

ユキミ

ん？

ギンジロウ

すげえすげえ
おまえ歌うめぇんだな！

ユキミ

えっ

ユキミ

…ありがとう。

ギンジロウ

おまえ、見たところ小学生か？
もう学校の時間だろ？

ユキミ

…うるさい。

ユキミ

小学生じゃないし…。

ギンジロウ

ふーん、まぁどっちでもええわ
にしても歌声きれいだな

ギンジロウ

もっと歌ってくれよ

ユキミ

恥ずかしいから嫌だ

ギンジロウ

なんじゃそりゃ
こんなとこで歌ってたら通りかかる奴みんなに聞こえるじゃん

ユキミ

そうだけど…

ユキミ

立ち止まって聞かれると恥ずかしいの

ギンジロウ

変な奴だなぁ
学校もサボって髪も染めてカラコンったら相当なヤンキーだな！

ユキミ

…染めてないよ？
カラコンも付けてない

ギンジロウ

へぇ、じゃあおまえ外国人か！

ユキミ

ちがう

ユキミ

…アルビノ。

ギンジロウ

なんだそれ？

ユキミ

生まれつきこの色なの

ユキミ

ウサギさんにもいるでしょ？

ユキミ

目が赤くて毛が白いウサギさん

ギンジロウ

ああ、それか！

ギンジロウ

あんたウサギだったんだな！

ユキミ

！？

ユキミ

どういう意味…。

ギンジロウ

は？だってウサギと同じ色だし

ギンジロウ

ウサギみたいに可愛いじゃん

ユキミ

かっ…！可愛い…！？

ギンジロウ

おう、それで歌上手いとか
最高だな！

ギンジロウ

こりゃ学校のやつにもモテるだろ？

ギンジロウ

いや、小学生男児は素直に
チヤホヤするやつが少ないか

ユキミ

…だから小学生じゃないってば

ユキミ

15さい

ギンジロウ

は！？中学生か！？

ギンジロウ

見るからにちっせぇから
小学生だと思ったわ

ユキミ

…そう。別にいい

ユキミ

よく間違われるから

ギンジロウ

だろうよ！
そんで名前はなんて言うんだ？

ギンジロウ

ずっとお前やあんた呼びじゃ失礼だろ

ユキミ

…ユキミ

ギンジロウ

おお、名前までウサギだな

ギンジロウ

白いウサギってなんかこう、
真っ白な雪をイメージさせるからな！

ユキミ

初めて言われた…。

ギンジロウ

俺はギンジロウ！
以後覚えとけよ、ユキミ！

ユキミ

ギンジロウ…。
おじいちゃんみたいな名前

ギンジロウ

なっ…！

ギンジロウ

うるせえな！
コンプレックスだから突っ込むんじゃねぇぞー！

ユキミ

…それは失礼。

ユキミ

あなたは幾つなの？

ギンジロウ

俺か？ピッチピチの大学1年生だぜ！

ギンジロウ

来月で19歳だ！

ユキミ

そう…。学校は行かなくてもいいの？

ギンジロウ

やべっ！今何時だ…

ギンジロウ

うおおおお！！
あと5分でバスが来るぜ！

ギンジロウ

すまん！また明日な！

ユキミ

…行っちゃった

ユキミ

また、会えるといいな

ユキミ

…なんてね

駄菓子屋のばあさん

ユキミ、暑いからもう入りなさい

駄菓子屋のばあさん

冷たいお茶入れてるよ

ユキミ

うん、ありがとう
おばあちゃん

ギンジロウ

っぶねぇ…。
危うく遅刻だったぜ

ギンジロウ

せっかく余裕持って出たのによぉ

ギンジロウ

走ったせいで汗だくだ

ヨシオ

オーッス！
今日はギリギリ到着だな

ギンジロウ

おう、ヨシオか
間に合ってよかったぜ！

ヨシオ

どうせお前のことだから
寝坊でもしたんだろ

ギンジロウ

おまっ、失礼だな

ギンジロウ

駄菓子屋の前で歌ってたやつがいてよ

ギンジロウ

そいつと喋ってたんだよ

ヨシオ

へぇ、ギンジロウの家の近く
の駄菓子屋ったらあそこか

ヨシオ

懐かしいな
小中の頃はよく行ったもんだ

ギンジロウ

ああ、久しぶりに放課後
寄ろうと思ってよ

ギンジロウ

ヨシオも行くか？

ヨシオ

わりぃ、今日はバイトがあんだよ

ギンジロウ

まじか、相変わらずの社畜だな！

ヨシオ

るせぇ！
おかげで103万の壁ギリギリだぜ…

ギンジロウ

その額だけは超えないようにしないと
学生には致命的だわな

ヨシオ

まじでなんとかしてくれよ
総理さんよ…。

ギンジロウ

はは、今日も頑張れよ

ギンジロウ

おっと、もう講義か

教授

よし、これから始めるぞ〜

ー放課後ー

ギンジロウ

今日もくっそ長かったなぁ

ギンジロウ

さて、もうすぐ駄菓子屋だな

駄菓子屋のばあさん

いらっしゃい

ギンジロウ

うぉっ、だがばあ！

ギンジロウ

(駄菓子屋のばあさん
略してだがばあ)

ギンジロウ

(全然変わってねぇ…)

駄菓子屋のばあさん

おや、あんたかい

駄菓子屋のばあさん

久しぶりだねぇ
何年振りだい？

ギンジロウ

あー6億年ぶりじゃね？

駄菓子屋のばあさん

あんたも相変わらずだねえ

ユキミ

(…この声は)

駄菓子屋のばあさん

あらユキミ、降りてきたのかい

ギンジロウ

あ、朝の！！！

ユキミ

おじいちゃんみたいな名前の人…

ギンジロウ

るせぇ！ギンジロウだよ！
名前で呼べ呼べ

ユキミ

…何しにきたの

ギンジロウ

何しにって…
客に対して言う言葉じゃないだろ？

ギンジロウ

昔よく来てたから
久しぶりに来たんだよ

ギンジロウ

ユキミってだがばあの孫なの？

駄菓子屋のばあさん

そうだよ、去年から
ここに越して来てね

駄菓子屋のばあさん

私と住んでるんだよ

ギンジロウ

なるほど、通りで
ここの前で歌ってたわけか

ユキミ

学校…終わったの？

ギンジロウ

おう！今日も俺は
天才的に講義を受けて来たぜ！

ユキミ

…意味分かんない

駄菓子屋のばあさん

ギンジロウ、あんた今日は
予定があるんかい？

ギンジロウ

ねぇぞ！別にサークルも
やってないしバイトも休みだしな

駄菓子屋のばあさん

そう、ならユキミと
遊んでくれないかい？

ユキミ

えっ…

ギンジロウ

ユキミと？まぁ俺はいいけど

ユキミ

えっと…いいの？

ギンジロウ

おう！おまえ友達いなさそうだしな！

ギンジロウ

俺が友達になってやるよ！

ユキミ

(…失礼な人)

ユキミ

(でも、嬉しい)

駄菓子屋のばあさん

よかったねぇユキミ

駄菓子屋のばあさん

この子は友達がいないから
一緒に遊んであげておくれ

ギンジロウ

もちろんだ、俺は遊びの
天才でもあるからな！

ギンジロウ

うし、じゃあ行くぞ！

ユキミ

えっ、どこに？

ギンジロウ

俺についてこればなんとかなる！

駄菓子屋のばあさん

ほほほ、いってらっしゃい

ユキミ

あ、待って…

ギンジロウ

早くこねぇと置いてくぞー！

ギンジロウ

いやぁもうこんな時間か

ギンジロウ

今日は遊びすぎたな！

ユキミ

うん、疲れたけど
楽しかった…。

ギンジロウ

だろー！？
俺の行きつけのアイス屋も
クレープが絶品だったろ？

ユキミ

うん…。

ユキミ

でも、いいの？
お金出させて…。

ギンジロウ

何言ってんだよ、まだ中学生だろ

ギンジロウ

俺はバイトしてるからこれくらいなんともないぜ！

ユキミ

…ありがとう
すごく楽しかったよ

ギンジロウ

おう！にしても今日はやたらと視線を感じたな

ギンジロウ

そんなに俺がイケメンだったのか？

ユキミ

…たぶん、私のせい

ユキミ

こんな肌と髪と目の色だから…。

ユキミ

ごめんなさい、あなたまで

ギンジロウ

ん？何を謝るんだ？

ギンジロウ

そっか、じゃあユキミが
ウサギみたいに可愛いからだな！

ギンジロウ

それプラス俺がイケメンだから…フヘヘヘ

ユキミ

…もう

ユキミ

ギンジロウは、怖くないの？

ギンジロウ

なにがだ？

ユキミ

私の見た目…変だから

ギンジロウ

どこが変なんだよ
どうみても可愛いだろ？

ユキミ

えっと…私ね

ユキミ

東京に住んでた時に
この見た目でいじめられたから

ユキミ

それで学校に行けなくなって
ばあちゃん家に引っ越して来たの

ギンジロウ

ほーん、それくらいの年齢だと
自分たちと違う見た目のやつらに敏感だからなぁ

ギンジロウ

そいつらはガキだから気にすんな！

ギンジロウ

おまえの見た目じゃなくて、中身を見てくれるやつと付き合っとけばいい

ギンジロウ

そういう人が絶対にいるさ

ユキミ

うん…。ありがとう

ギンジロウ

うっし！じゃあもう遅いし

ギンジロウ

だがばあのとこまで帰るぞ！

ユキミ

…送ってくれるの？

ギンジロウ

当たり前だろ、こんな暗い時に
女の子1人で歩かせるかよ

ギンジロウ

それに俺の家近いし！

ユキミ

…そっか、ありがとう

ギンジロウ

友達だろ、気にすんなって！

ギンジロウ

そうだ、連絡先交換しようぜ

ユキミ

う、うん…いいよ。

ギンジロウ

よし、登録完了っと

ギンジロウ

じゃ、だがばあのとこまで競争だ！

ユキミ

…望むところ。

ギンジロウ

いくぜー！
よーい、スタート！

ユキミ

(もちろん私が追いつけるわけが
ないんだけど)

ユキミ

(ギンジロウは私が追いつけるように
ゆっくり走ってくれた)

ユキミ

(こんなに楽しかったの、初めて)

ユキミ

(帰りたくないな…。)

駄菓子屋のばあさん

おや、遅かったね
おかえりなさい

ギンジロウ

すまねぇだがばあ！
気づいたら少し遅くなってよ

駄菓子屋のばあさん

いいのよ、楽しかったかい？

ユキミ

すごく…楽しかった

ギンジロウ

おう！また今度遊ぼうな！

ギンジロウ

じゃあ俺明日も1限からだし帰るわ！

駄菓子屋のばあさん

はいはい、気をつけてね

駄菓子屋のばあさん

お礼にこれ持って行きなさい

ギンジロウ

え、こんなにお菓子貰っていいの！？

駄菓子屋のばあさん

ユキミが随分楽しそうだった
みたいだからね、お礼よ

ギンジロウ

んなのなくてもいつだって遊ぶのに

ギンジロウ

でもま、妹の土産として貰っとくぜ！

駄菓子屋のばあさん

はいよ、じゃまた遊びに来てね

ユキミ

…ばいばい

ギンジロウ

じゃあな！！！

ギンジロウ

ただいまー

アヤネ

おかえりなさいお兄ちゃん

アヤネ

今日はバイトだったの？

ギンジロウ

いんや！だがばあの孫と遊んでたんだよ

ギンジロウ

そういや15って言ったな…。
アヤネと同い年だ！

ギンジロウ

同じ年齢だし友達になればユキミも喜ぶんじゃ…

アヤネ

1人でなに喋ってるの？
あ、お風呂沸いてるよ

ギンジロウ

あのさ！頼みがあんだけど！

ギンジロウ

だがばあに孫がいんだけどよ

ギンジロウ

ユキミって子なんだけど、
友達になってくんね？

アヤネ

いいけど…私もあそこの
駄菓子屋さんよく行くし

アヤネ

お孫さんがいるなんて初めて聞いたよ

ギンジロウ

アヤネと同い年なんだ！
去年からここに越してきたけど友達が居ないみたいでさ

ギンジロウ

朝に駄菓子屋のとこで歌ってるから

ギンジロウ

アヤネも遊びに行ってやってくれ

アヤネ

オッケー、見かけたら話しかけるね

アヤネ

で、その袋はなに？

ギンジロウ

あ、忘れてたぜ
だがばあから貰った駄菓子！

ギンジロウ

おまえの土産で持ってきたわ

アヤネ

ほんと！？やったぁ！

アヤネ

ありがとうお兄ちゃん！

ギンジロウ

おう、ありがたく受け取れ〜

母

ギンジロウ、さっさと風呂入って
ご飯食べちゃいなさい

ギンジロウ

お、わりぃわりぃ
すぐ済ませるぜ！

ギンジロウ

ん？ユキミからメッセージだ

ユキミ

今日はありがとう

ユキミ

楽しかったよ。また遊んでね

ユキミ

おやすみなさい

ギンジロウ

おう！楽しんでもらえて何よりだぜ

ギンジロウ

おやすみ〜

ギンジロウ

ふぁ〜あ、ねみぃ

ギンジロウ

久々にはしゃいだから疲れたぜ

ギンジロウ

さっさと飯と風呂済ませて寝るか

ー翌朝ー

ギンジロウ

お、今日も綺麗な歌声が
聞こえますなぁ！

ユキミ

…ギンジロウ、来たの。

ギンジロウ

おう！近いしついでに寄ったぜ

ユキミ

おはよう…。

ギンジロウ

はよっす！
ユキミも暑い中よく外に出れるなぁ

ギンジロウ

歌うのが好きなのか？

ユキミ

…うん。
歌は、心を込めればそれに応えてくれるから

ギンジロウ

…？？
なんか難しくてよくわかんねぇな

ユキミ

歌はね、優しく扱うと
それに応えてくれるようにきれいな音色として帰ってくるの

ユキミ

乱暴にするとそれは乱れた音色になる

ユキミ

…まぁ、歌によっては乱れた音色の方が映える時もあるんだけど

ギンジロウ

へぇー、歌は裏切らないって感じか！

ユキミ

そう、いつだって裏切らずに
応えてくれる

ユキミ

私は、歌が大好き

ギンジロウ

俺も歌うことは好きだぞ！

ギンジロウ

あぃうぉんちゅぅうううう

ギンジロウ

あいにーちゅぅううう

ギンジロウ

あいらーびゅぅうう！

ユキミ

…音痴

ギンジロウ

失礼だな！
じゃあ今度はカラオケに連れてくか

ユキミ

…ほんと？本当に？

ギンジロウ

おう、約束だ

ユキミ

やくそく。ゆびきりげんまん

ギンジロウ

嘘ついたら針千本のーます

ギンジロウ

ゆびきった！

ギンジロウ

じゃ、そろそろバスが来るし
俺は行くぜ！

ユキミ

いってらっしゃい

ユキミ

…頑張ってね

ギンジロウ

おう！ありがとよ！

ユキミ

……。

ユキミ

はやく、あいたいな…。

ギンジロウ

うぃーっす

ヨシオ

お、駄菓子屋どうだったか？

ギンジロウ

だがばあ全然変わってなかったぜ！
駄菓子も今思えば安いもんだよなぁ

ギンジロウ

あん時は300円で贅沢出来たよな

ヨシオ

懐かしいな、500円もありゃ
駄菓子屋では大金持ちだ

ギンジロウ

はは、1万円分買ってみてぇわ

ヨシオ

今朝もいたのか？歌ってる子

ギンジロウ

おう！だがばあの孫でよ、
ユキミって女の子なんだ

ヨシオ

ほほう、それをギンジロウが
狙ってると…

ギンジロウ

いやいやそんなんじゃねぇし！

ギンジロウ

相手15歳だぞ！

ヨシオ

おまっ…中学生相手とか
ロリコンに目覚めたか！？

ギンジロウ

だから誤解だぞ！
ま、すげぇ可愛いけどな

ヨシオ

おおう、犯罪者予備軍〜

ギンジロウ

ざけんなって！
でもその子めっちゃいい子だぜ

ヨシオ

ほほう、ワンチャン狙うとしても
俺は友として応援してるぞ

ギンジロウ

いつまでこの誤解は続くんだよ、まったく…。

教授

うーい、今日も講義始めるぞー

ギンジロウ

(本当に可愛いのになぁユキミ)

ギンジロウ

(そんな子狙わずにいる中学男子…もったいねぇ)

ギンジロウ

(ユキミを、もっと楽しく過ごさせてあげたい)

ギンジロウ

ただいまー

アヤネ

お兄ちゃんおかえりなさい！

アヤネ

今日ユキミちゃんと話してみたよ！

ギンジロウ

まじか！仲良くなれたか？

アヤネ

うん！最初は少し警戒してたみたいだけど…

アヤネ

お兄ちゃんの名前だしたらすぐいっぱい話してくれたの！

アヤネ

ユキミちゃん、よっぽどお兄ちゃんのこと好きなんだねぇ

ギンジロウ

誤解だよ！ま、仲良くなれてよかったわ

ギンジロウ

今度は3人で遊びに行こうな

アヤネ

うん！！また明日も
遊びに行ってみる！

ギンジロウ

おう！

ギンジロウ

(さて、ユキミにメッセージ
送ってみるか)

ギンジロウ

うっす！
今日俺の妹(アヤネ)が遊びに来たんだって？

ギンジロウ

俺に似て可愛かっただろ！
仲良くしてやってくれ

ギンジロウ

あ、でも何かアヤネが迷惑かけたら
すぐ俺に言うんだぞ！

ユキミ

やほ、アヤネちゃん
今日お友達になったよ

ユキミ

友達増えて嬉しい…。
ありがとうギンジロウ

ギンジロウ

ならよかったぜ！
今度3人で遊ぼうって話してたんだけどユキミはどうだ？

ユキミ

遊びたい、いいの？

ギンジロウ

たりめぇだろ？
そうだなー、俺の家に泊まりに来るのもアリかもな！アヤネもいるし

ユキミ

おうちに行ってもいいなら
行きたい

ギンジロウ

うし！じゃあ母さんに話しとくわ！

ギンジロウ

かあさーん

母

どうしたの？

ギンジロウ

俺とアヤネが最近友達になった
だがばあの孫がいるんだけど

ギンジロウ

その子、今週末家に泊まらせていい？

母

あら、お泊まり会かしら？

母

いいわよ、でもその子は
女の子なの？

ギンジロウ

おう！ユキミって言うんだぜ
アヤネと同い年だ

母

そう、ならアヤネの部屋で
寝かせないとね

母

あなたは自分の部屋で寝るのよ？

ギンジロウ

おいおい流石にそれは
わきまえてるぜ！

アヤネ

え、なになにー？
ユキミちゃんお泊りに来るの！？

ギンジロウ

おう！週末に誘おうと思ってな

ギンジロウ

日中は遊びに行って
帰った後ここでお泊まり会だ

アヤネ

やったーーー！！！
ユキミちゃんと一緒にねるー！

ギンジロウ

よかったな、早速ユキミに連絡だ

ギンジロウ

母さんから許可もらったぜ！

ギンジロウ

アヤネも超楽しみにしてるんだけどユキミんとこはだがばあから許可もらえそうか？

ユキミ

おばあちゃん、行っても
いいよって

ユキミ

でもお母さんにご迷惑じゃない？

ギンジロウ

気にすんな！うちの母さんは
そこらへん寛容だからな

ギンジロウ

夕飯もうちで食おうぜ！

ユキミ

やった、楽しみ

ユキミ

ありがとう

ギンジロウ

おう！じゃあ週末な！

ユキミ

うん、楽しみ

ー土曜日ー

ギンジロウ

さーて待ちに待った土曜だ

ギンジロウ

アヤネ起きろ！

アヤネ

とっくに起きてるもん

ギンジロウ

うぉっ…兄の俺より早いとは

アヤネ

お兄ちゃんが普段お寝坊さん
なんでしょ！！

アヤネ

早く準備してよね

ギンジロウ

へいへい…

ギンジロウ

ユキミ、そろそろ準備できたか？

ユキミ

うん、ばっちり

ギンジロウ

よし、じゃあアヤネと
迎えに行くぜ！

ユキミ

ありがとう、待ってるね

ギンジロウ

ん？アヤネ今日は化粧してんのか？

アヤネ

まぁね〜、久々の遠出だから

アヤネ

女の子なんだからおめかしもするよ！

ギンジロウ

ふぅん、そういうもんか…

ギンジロウ

お！ユキミ！

ユキミ

…おはよう

アヤネ

ユキミちゃんおはよ〜！

アヤネ

って、今日のユキミちゃんかわいい！
メイクしてるね！

ユキミ

う、うん…。変かな？

ギンジロウ

全然変じゃないぞ！
もっと可愛くなったじゃないか！

ユキミ

ありがと…。

アヤネ

ユキミちゃん可愛いよ〜！
もう私だけの天使でいて！

ユキミ

アヤネちゃんも…すごくおしゃれ

アヤネ

ありがとーーー！！！
さすがユキミちゃん！

ギンジロウ

(まじでユキミ可愛すぎるんだが…)

ギンジロウ

(いつもより大人っぽいな)

ギンジロウ

(可愛すぎてドキドキして来たぜ…。)

アヤネ

さぁさぁ！
はやくみんなでレッツラゴー！

ユキミ

…ごー

ギンジロウ

っしゃ！行くぜ！

道端の人

ねぇあの子の色…ヒソヒソ

道端の人

チラッ

道端の人

あらぁ…あの子って…ヒソヒソ

アヤネ

なんだか感じ悪いひといっぱいいる！

ギンジロウ

そうだなー、今まで意識したこと
無かったけど、

ギンジロウ

意外と注目されるもんだな

ユキミ

…ごめんね、2人とも

ユキミ

私のせいで…

アヤネ

ちがうよ！ユキミちゃんはなんも悪くない！

アヤネ

みんなユキミちゃんが可愛いからね、
見ちゃうんだよ

ギンジロウ

そうだそうだ、こんなに可愛い子スルーできるかっての

アヤネ

あ、お兄ちゃんの変態だ

ギンジロウ

んだとぉー！！
俺は純粋で真面目に生きる大学生だ！

ユキミ

…くすくす

ギンジロウ

んだよユキミまで〜！

アヤネ

ふふ、たのしーね！

ギンジロウ

(そんなこんなで俺たちは
遊びまくって)

ギンジロウ

(気づけば日が暮れていた)

ギンジロウ

ふー、さすがに疲れたな

ユキミ

…でも、楽しい

アヤネ

楽しいよねー！
お兄ちゃん体力なさすぎ！

アヤネ

おじいちゃんみたいな名前だから体力ないんだよ！

ユキミ

ぷふっ

ギンジロウ

おい！それは触れちゃいけない
とこだろ〜！

ギンジロウ

ってユキミまで笑うなって！

アハハハハハ…

ギンジロウ

ただいまー！

アヤネ

ただいまー！

ユキミ

…おじゃまします

母

あらあらおかえりなさい
ユキミちゃん、いらっしゃい

母

みんな汗だくでしょ、
先にお風呂はいって来なさい

アヤネ

じゃあ私ユキミちゃんと入る〜！

ユキミ

え、一緒に？

アヤネ

うんっ！それとも嫌だった？

ユキミ

ううん、楽しそう。
一緒にはいろ

ギンジロウ

おいおいアヤネ、ユキミに強要すんなよ？ユキミも嫌だったら断っていいからな

ユキミ

いやじゃないよ。入りたいから

アヤネ

さっっすがユキミちゃーん！
はやくはいろー！

アヤネ

おにーちゃん、のぞいたらだめだよ！

ギンジロウ

そんなことしねぇよ！

母

大丈夫、お兄ちゃんは
お母さんが監視してるからね

ギンジロウ

母さんまで！ったくよぉ…

アヤネ

じゃあお先に〜！
ユキミちゃん、いこ！

ユキミ

うん！

ー1時間後ー

ギンジロウ

あいつら風呂なげぇなぁ

ギンジロウ

おーい、まだかー？

アヤネ

もう上がるから洗面所に来ないでー！

ギンジロウ

お、すまんすまん
部屋に行ってるぞー

ギンジロウ

汗でベタつくなぁ、はよ入りてぇ

アヤネ

おまたせー！

ユキミ

…おまたせ

ギンジロウ

おう、随分遅かったな

ギンジロウ

(って！ユキミめっちゃ天使！)

ギンジロウ

(風呂上がりだからすげぇいい匂い…。
やべえ髪もサラサラしてるし可愛い)

アヤネ

お兄ちゃん早く入ってきて〜

アヤネ

30分以内には来てね！
トランプするから！

ギンジロウ

自分たちは遅かったくせに
よく言うぜ…。はいよー

ギンジロウ

(はぁ、にしても本当に可愛すぎた)

ギンジロウ

(今もすげぇドキドキするし)

ギンジロウ

(まさか俺、本当に…)

アヤネ

あ、お兄ちゃんようやくきた！

アヤネ

おそいよー

ギンジロウ

20分では来てるじゃねぇか

ユキミ

…おそい

ギンジロウ

お、すまんなユキミ！
早速トランプしようぜ

アヤネ

お兄ちゃん、ユキミちゃんにだけは優しいよね！

ギンジロウ

んあ？そんなことはないぞ？

アヤネ

だっていつも私と話すときもしょっちゅうユキミちゃんのことばかり！

ギンジロウ

お、おい！違うって！

ユキミ

…そうなの？

アヤネ

そうだよー！
お兄ちゃん、よっぽどユキミちゃんが好きなんだなって毎回思うし

ギンジロウ

誤解だぞ！勘違いするなって！

ユキミ

……。

ギンジロウ

(おいおいなんでユキミ赤くなってんだよ)

ギンジロウ

(くそっ、照れてるのも可愛すぎる)

ギンジロウ

(また心臓がドキドキするぜ…)

アヤネ

(ユキミちゃん、お兄ちゃんのこと好きだもんね)

アヤネ

(ここは妹の私がなんとかキューピッドにならなければ！)

ギンジロウ

それより早くトランプ大会
はじめっぞ！！

ユキミ

はーい

アヤネ

よっしゃあ！優勝はこの私よ！

母

あんた達、ご飯はいらないの？

ギンジロウ

あ…忘れてた

ユキミ

…ぐぅぅ

アヤネ

あ、ユキミちゃんお腹空いてるよね！ごめんね！

ギンジロウ

さっさと食って大会やるぞー！！

アヤネ

おーう！！

ユキミ

…おー

母

まったく…本当仲良しなんだから

ー数時間後ー

ユキミ

…Zzz

ギンジロウ

…Zzz

アヤネ

ちょっとー！2人して寝落ち！？

アヤネ

まぁ深夜だから仕方ないけど

アヤネ

もー！2人ともおきてー！

アヤネ

…どうしよ、ここ
お兄ちゃんの部屋だし

アヤネ

ベッドは2人までしか眠れないしなぁ

アヤネ

私は自分の部屋で寝るけどユキミちゃん大丈夫かな

アヤネ

まいっか、お兄ちゃんのことだし
大丈夫でしょ

アヤネ

おやすみなさ〜い…

ギンジロウ

…Zzz

ギンジロウ

んん？あれ、俺いつの間に…

ギンジロウ

うおぉ！ユキミが隣で寝てる！？

ギンジロウ

なぜだ、アヤネの部屋で寝たんじゃないのか

ユキミ

…スースー

ギンジロウ

寝息たてて可愛い…。

ギンジロウ

間近で見るとやっぱ本当に可愛いなぁ

ギンジロウ

色も白くて髪もサラサラロング

ギンジロウ

うっ…寝顔はずるいなほんとに

ギンジロウ

ジーーー

ギンジロウ

だめだ可愛すぎて理性を失う

ギンジロウ

ベランダで夜風に当たって
冷静になろう

ギンジロウ

おれ…ユキミのこと好きなのかな

ギンジロウ

けど相手は年下だぞ？
といっても4個だけだけど

ギンジロウ

でも最近ユキミに会うとドキドキしっぱなしだ

ギンジロウ

好き…だなぁ

ギンジロウ

俺がずっと守りたい

ギンジロウ

ユキミ……。

ー翌朝ー

アヤネ

おっはよーう！！

ギンジロウ

うぉっ、いきなりでかい声で
入ってくんなよ

ギンジロウ

ユキミが起きちまうだろ

アヤネ

あちゃー…それは申し訳ない

アヤネ

まさかだけどお兄ちゃん

アヤネ

ユキミちゃんに何もしてないよね？

ギンジロウ

たりめぇだろ、俺は真面目だからな！

アヤネ

ま、お兄ちゃんのことだから
そんなことする勇気のないヘタレなのは知ってたけどね

ギンジロウ

おまえなぁ…。

ギンジロウ

(昨夜ほとんど眠れなかった)

ギンジロウ

(すげぇ寝不足だ…)

ユキミ

…んん

ユキミ

…あれ、なんでここに

アヤネ

ユキミちゃんおきたー！
おはよう！

ユキミ

アヤネちゃん…？
と、ギンジロウ？

ユキミ

そっか、お泊りに…

ギンジロウ

寝ぼけてんのか？
顔洗ってこい

アヤネ

ユキミちゃん一緒に顔洗いにいこ！

ユキミ

うん、いく

ユキミ

(…もしかしてギンジロウの部屋で
寝てたの？)

ユキミ

(うぅ…いつ寝落ちしたのかも思い出せない)

ユキミ

(ちょっともったいないことしたかも)

ギンジロウ

さ、だがばあんとこまで送るぞ！

アヤネ

私も行く〜！

ユキミ

ありがと

ユキミ

(もう帰るんだな…)

アヤネ

お泊まり会ちょー楽しかったね！

アヤネ

またやりたいなー！

ギンジロウ

おう！また今度やろうぜ

ユキミ

2人とも、ありがとう

ユキミ

すごく楽しかった

ギンジロウ

お、おう！
またいつでも遊びに来いよな！

ギンジロウ

(またドキッとしてしまった)

ギンジロウ

(なんなんだよ…)

駄菓子屋のばあさん

おや、おかえりなさい

ユキミ

ただいま

駄菓子屋のばあさん

2人ともありがとねぇ
ユキミが迷惑かけなかったかい？

アヤネ

いえいえ全然そんなことは！

ギンジロウ

すごく楽しかったぜ！
また今度お泊まり会しような

ユキミ

うん、ありがとう

アヤネ

じゃあねユキミちゃん！

ギンジロウ

また明日の朝会おうなー！

ユキミ

…ばいばい

駄菓子屋のばあさん

2人ともありがとねぇ
気をつけて帰るんだよ

アヤネ

ねぇねぇお兄ちゃん

アヤネ

ユキミちゃんのこと、好きでしょ？

ギンジロウ

な、なんだよいきなり

アヤネ

顔に書いてあるよー

アヤネ

あのね、昨日おふろ入ってるときにユキミちゃんにこっそり聞いたんだ

アヤネ

お兄ちゃんのこと

ギンジロウ

なんて言ってたんだ！？

アヤネ

私がお兄ちゃんのこと好きか聞いたら

アヤネ

顔真っ赤にして頷いてたよ〜！

ギンジロウ

ま、まじか…

アヤネ

そんでお兄ちゃんはどうなの？

ギンジロウ

俺は…すごく好きだ

ギンジロウ

この先も、たぶんユキミは偏見の辛さをたくさん経験すると思うけど

ギンジロウ

それら全部からユキミを全力で守りたい

ギンジロウ

ユキミが、大好きだ

アヤネ

うん、私お兄ちゃんのそういう
素直なところが好き！

アヤネ

私応援してるからね！

ギンジロウ

おう、ありがとな。さすが我が妹だぜ

アヤネ

早いところ気持ち伝えなよ？

ギンジロウ

言われなくてもそうするつもりだ

アヤネ

やっぱり私のお兄ちゃんなだけある！

ー翌朝ー

ギンジロウ

今日も相変わらず素敵な歌声だ

ギンジロウ

おっすユキミ！

ユキミ

あ、ギンジロウ

ユキミ

おはよ…

ギンジロウ

…！？！？

ギンジロウ

(なにぃ！？顔が赤く染まって
照れているだと！？)

ギンジロウ

(わかりやすすぎる…そして可愛い)

ギンジロウ

あのさ、今日空いてるだろ？

ユキミ

うん、どうかしたの？

ギンジロウ

連れて行きたいところがあるんだ

ギンジロウ

また夕方迎えに来るから待っとけよ

ユキミ

うん！！

ギンジロウ

(見るからに嬉しそうな顔)

ギンジロウ

(本当に可愛い、天使すぎる)

ユキミ

(今度はどこに連れて行ってくれるのかな、ワクワク)

ユキミ

(早く夕方にならないかな！)

ギンジロウ

うぃっす！

ヨシオ

オーッス、例の女の子とはどうだ？

ギンジロウ

すぐ突っ込んで来るなぁ

ギンジロウ

俺、今日告白することにしたよ

ヨシオ

ま、ままままじでぇ！？！？

ギンジロウ

おま、声デケェよ！

ヨシオ

す、すまんすまん
でも写真見るからに天使レベルに可愛いもんな

ギンジロウ

おう、しかも見ててわかりやすいし

ギンジロウ

素直なところがすげぇ好きなんだ

ヨシオ

おまえ…本気なんだな

ヨシオ

友として、幼馴染として全力で応援するぞ

ヨシオ

後悔しないようにな

ギンジロウ

もちろん、全力で行くさ

ーその日の夜ー

ギンジロウ

ユキミ、迎えに来たぞ！

ユキミ

はーい、お待たせ

ギンジロウ

じゃあ行くか！

ユキミ

うん！

ー30分後ー

ギンジロウ

よし、ここだな

ユキミ

わぁ…ここって…！

ギンジロウ

綺麗だろ？俺しか知らない所だ

ギンジロウ

ここからなら運がよけりゃ
流れ星が見える

ユキミ

こんな綺麗な星…初めて見た

ギンジロウ

すごく綺麗だな

ギンジロウ

…ユキミが

ユキミ

…？

ギンジロウ

どの星よりも1番輝いてる

ギンジロウ

誰よりも可愛いうさぎさん

ユキミ

そんなに褒めなくても…

ギンジロウ

俺は本気だ

ギンジロウ

俺、最近ユキミに会うとすごく
ドキドキするんだ

ギンジロウ

会ってない時はいつも頭の中がユキミでいっぱいになる

ギンジロウ

ユキミ、好きだ

ギンジロウ

この先ユキミに辛いことがあっても

ギンジロウ

俺が守る

ギンジロウ

ずっと笑顔で過ごせるように。

ギンジロウ

そしてその笑顔を俺だけが独り占めしたい

ギンジロウ

まだユキミの知らないところをたくさん知りたい

ギンジロウ

俺と…付き合ってほしい

ユキミ

……。

ユキミ

…うっ、ひぐっ

ギンジロウ

ど、どしたんだよ！？
いきなりそんなに泣いて…！

ギンジロウ

(泣いてる女の子にはどうすりゃいいんだ！？てかなぜ泣いてるんだ？)

ギンジロウ

ご、ごめん。いきなりこんなこと言われても困るよな

ギンジロウ

いいよ、何も言わなくても

ユキミ

…ち、ちがうの

ユキミ

嬉しすぎて…ひっく

ギンジロウ

嬉しいって…

ユキミ

私も…ギンジロウがだいすき

ユキミ

だいだいだいすき

ユキミ

世界で1番だいすき

ギンジロウ

ユキミ…。

ユキミ

私を、守ってくれるの？

ギンジロウ

当たり前だ！友達としてじゃなく
彼氏として、男として守りたい

ギンジロウ

付き合ってくれるか…？

ユキミ

…とうぜんでしょ

ユキミ

だいすき…

ギンジロウ

ったく、いきなり泣くから焦ったぜ

ギンジロウ

俺の服ですまんが…これで拭いてくれ

ユキミ

ごしごし

ユキミ

…ぎゅっ

ギンジロウ

(うぉお！ユキミが俺の胸の中に！)

ギンジロウ

(…これってそのまま抱いてもいいんだよな…？)

ユキミ

私も、ギンジロウを幸せにできるように頑張るから

ユキミ

ゆびきりげんまん

ギンジロウ

ゆびきりげんまん
嘘ついたら

ギンジロウ

…それでも俺が嫁にもーらう

ギンジロウ

ゆびきった

ユキミ

えへへ、嬉しい

ギンジロウ

これからよろしくな、ユキミ

ユキミ

よろしくね、ギンジロウ

ユキミ

大好き…。

ギンジロウ

(う、上目遣いで俺を見るなああ)

ギンジロウ

(涙目でうるうるしてるし上目遣いだしどうしよう可愛すぎる…ってあれ？)

ギンジロウ

…んっ

ユキミ

んんーーっ！

ギンジロウ

！？！？！？

ユキミ

これで、責任とってお嫁さんにもらってね

ギンジロウ

ユ、ユキミからそんな…

ギンジロウ

ファーストキスを奪われるとは…

ギンジロウ

(やばい心拍数マックス)

ユキミ

もっと…する？

ギンジロウ

お、男にそんなこと言うな！

ギンジロウ

目、閉じて

ユキミ

はい…

ギンジロウ

……。

ギンジロウ

(俺はこの日を一生忘れることはない)

ギンジロウ

(このキスに誓ったんだ、俺は何があろうともユキミを愛しきると)

ギンジロウ

(俺らならずっと幸せにやっていける)

ギンジロウ

(そうだよな、ユキミ…)

ーFinー