殺人病

ダルいし朝っぱらから眠いし、給料が特別高い訳でもなく。

いい所はこのバイト自体にはあまり無い。

しかしだ。

ある点を除いてはこのバイトは最高なのだ。

この点があるため、俺はこのバイトを辞めることは出来ない。

そのある点ってのが……

そう。ある点ってのは……

俺のバイト先の超絶美人な先輩。

美桜 優(みざくら ゆう)先輩だ。

美桜先輩は

とにかく美人だ。

そこらの女優やタレントなんて比べ物にもならないぐらい。

それで性格が悪いならまだしも。

美桜先輩は性格も度を超えて良すぎるのだ。

非の打ち所が無い。

そんな美桜先輩に俺は

恋…をしているのだ。

俺が世界で唯一

「心から愛する」人だ。

だけど……

美桜先輩は誰がどう見ても美人なのだ。

俺のように一目惚れする人だって少なくはないであろう。

俺の予想通り、美桜先輩はものすごく性格が良かった。

美桜先輩は俺がお金が無くてバイトに入ったんだと話した日から、毎日、俺に朝と昼の分の弁当を作ってきてくれるようになった。

「これで食事代が浮けば……。」と言って作ってきてくれるのだが申し訳なさすぎる。

「別にいいんですよ…？」と俺がえんりょうするも、「えんりょうしないでっ！」と言い、結局毎日持ってきてくれる。

それだけじゃない。

仕事や悩み事の事だって1番親身になって聞いてくれるのは美桜先輩なのだ。

そんな美桜先輩に俺は完全に惚れてしまっていたのだ。

その時だった。

((ドクンッ))

心臓が大きく波打つのが分かった。

目が疼く。

何が起きているのかは分からなかったが

だだ1つ分かることは

明らかに良くない事が起きているということだった。