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愛が重いよ、金満君。

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愛が重いよ、金満君。

16 - 上映中の2時間くらい我慢しろ

♥

4

2024年09月27日

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善光 優斗

青い空、白い雲。夏の日差し。

善光 優斗

それらをすべてシャットアウトして自室で過ごす夏は最高だ。

善光 優斗

部屋の気温はただいま28度。湿度は46%、時刻は午前10時。と、この世でこれほど快適な空間はあるのかと問いたいくらい快適。

善光 優斗

そしてあのやかましい連中としばらく会わなくていいという神様からの贈り物。この平穏な夏休みをくださった神様に、僕は感謝しなければならない。

善光 優斗

ありがとう、神様。僕は今、幸せです。

善光 優斗

あいつらと関わるようになって、僕は少しトゲトゲしくなっていたと思います。らしくありませんでした…。ですが、この夏休みでまた心穏やかで、優しく謙虚で塩顔イケメンな、善光優斗に戻ろうと思います。

善光 優斗

あぁ…この夏でまた、新たな事に挑戦して成長して、充実した高校生活を、青い春を送れますよーにー…。

善光 優斗

穏やかな心で僕は自分の机の上を見る。

善光 優斗

机の上には、既に終わった課題たち。

善光 優斗

僕はね、夏休みの課題を最終日まで残して、最後の日に泣きながら課題をするなんて馬鹿な事はしない。そんな事なら夏休みの初日、いや、なんなら夏休みが始まる前に終わらせてしまえばいい。

善光 優斗

学校によって違うと思うが、僕の高校では学期ごとの最後の各授業で課題が配られる。だから夏休みが始まる前に、課題に着手できるのだ。

善光 優斗

……だからまぁ大抵の人間が、なるべく夏休みは楽しようと僕みたいに早めに課題に取り掛かるんだと思うんだけど…。

善光 優斗

僕は同じく机に置いてあるスマホに目を向ける。

善光 優斗

…夏休み中に、あいつらから連絡あるかなぁ…。

善光 優斗

…嫌な予感がする。一応、電源切っとくか…。

善光 優斗

どうせ、あいつらからの連絡なんてロクなもんじゃない。面倒な事に巻き込まれるのは目に見えている。

善光 優斗

僕はスマホを手に取ると、電源ボタンを押して…

テレレッレッレッレッテン! テッテレ…

善光 優斗

「うぉっ!」

善光 優斗

不意に鳴った携帯。思わず僕は通話ボタンを押してしまった。

「優斗!家にこ…」ブチッ

善光 優斗

嫌な声を聞いて反射的に切ってしまった。どーしよう、関わりたくない。夏休みは部活以外あいつらに関わりたくない。まぁ銭場君なら別にいいけどさ。他は協調性っていうのを小学校教育で受けてこなかった悲しい連中だから一緒にいて疲れるんだよなぁ。

テレレッレッレッレッテン! テッテレ…

善光 優斗

まーーーたスマホが鳴り始めた。出たくないよ。だって金満君だもん。一番面倒くさいもん。知らんぷりしよ。

「優斗!さっきはワンコールで出てしまったから照れているんだろ。俺にはお見通しだぞ〜!」

善光 優斗

「えっ、ちょ!!ひえっ!」

善光 優斗

なんでっ?!!僕スマホ触ってない!!なのになんで通話中に??!

「優斗〜!ほぉーらやっぱり!!ったく、俺に好意バレたくないつもりだろうが、バレバレだぞ〜。そんなところも可愛いな、中出ししてやろうか。」

善光 優斗

しまった!声を出してしまった。あーもうやだ。

善光 優斗

仕方ない…。今電話出れないで逃…

「優斗今家にいるんだろ?」

善光 優斗

こっっっわ!!なんで知っ…

善光 優斗

いや、ブラフだ。

善光 優斗

これは高度な心理戦だ。金満君は今、僕にカマかけてる。僕を動揺させて、家にいると特定しようとしてるな!!そうはさせるか!!

善光 優斗

「あー、ごめん今家族で出かけてて、ごめん家にいない。ついでに電話もちょっと今無理かな。ごめんね、また掛け直すね。」

「スマホのGPSが優斗の家だぞ。」

善光 優斗

「スマホ置いて出かけてて」

「じゃあ今どうやって通話してる。」

善光 優斗

……。

善光 優斗

っはぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!

善光 優斗

なぁーーーんなの?こいつぅ??

善光 優斗

嘘バレちゃったよ。墓穴掘っちゃったよ。ってか、なんで僕のスマホの位置情報知ってんだよ。さっき勝手に通話になったといい、ひょっとして僕のスマホ乗っ取られてる?こいつに。

「優斗!俺の家に来い!!セッ」

「一緒に映画見ないか?優斗がこの前話していたアニメ映画のシリーズ、俺も気になって。優斗…一緒に見たい…ダメか?」

善光 優斗

「ダメ、ごめんね。じゃ。」

「待て待て待て!お願い!!一緒に見て!!優斗と一緒に見たいの!一緒におしゃべりしながら見たいの!!」

善光 優斗

「ごめん、僕、映画は静かに見たい派なんだ。じゃ。」

「や!やーー!!じゃ、じゃあ静かに見るから!チン◯ン触」

「手繋ぎ合いっこしながら見よ!それならいいだろ?!」

善光 優斗

「金満君漏れてる、本音が。絶対手出すでしょ?やだよ。行かない。」

「何もしない!絶っっっ対何もしない!!!金満の名にかけて。絶対に優斗にエッチな事しない。だから家に来てくれ。フェ◯」

「ホットドッグ食べながら洋画なんてどうだ?俺のオススメのがあるんだ。」

善光 優斗

「行かなーい。はーい、切りまーす。バイバーイ。」

「優斗!!待っ…」ツー…ツー…

善光 優斗

「ふぅ。」

善光 優斗

あぶないあぶない。危うく貴重な夏休みが台無しになるところだった。金満君に会ったら絶対襲われるじゃん。誰が二人っきりで会うか。

テレレッレッレッレッテン! テッテレ…

善光 優斗

まーーーたスマホが鳴りやがった。金満だろぉ?どうせよぉ。

善光 優斗

そう思いながら、眉間にシワをよせて、僕はスマホを覗き込んだ。

🐉  着信中…

善光 優斗

あれ?違った。金満君じゃなかった。

善光 優斗

これは…絵馬君かぁ。名前がセンスの無い🐉だし。

善光 優斗

でる……いや、連絡あるならRINEでいいだろ。じゃあ何でRINEじゃなくて、電話がかかってきたか……。

善光 優斗

十中八九面倒事だろうな。よしっ!無視だ無視!!

善光 優斗

僕の優雅な夏休みを、誰にも邪魔させない!!

ピーコン!

善光 優斗

なに?今度はRINEのメッセージか。

善光 優斗

スポ◯◯ャ?あぁ、室内でボウリングとかバトミントンとかスポーツできる施設か。おー、結構いいかも。

善光 優斗

体育とかでやるスポーツは真面目にやらないとダメだから運動音痴にとっては地獄だけど、こういう友達とワイワイする分には楽しそうだしなぁ。

善光 優斗

行く、って返信しよっと!

善光 優斗

……。

善光 優斗

行く、って返信する前で良かった。

善光 優斗

んだよ結局金満君目当てじゃん。僕はおまけか。あーあ、ヘラっちゃうなぁ。自己肯定感下がっちゃうなぁ。絵馬君の事好きだったのに。絵馬君になら抱かれてもいいって思ったのに。結局絵馬君も、僕の事を都合良く使うんだ。僕って、絵馬君のなんなんだろう。セフレかな?

善光 優斗

それに、なんか腹立つし返信しんとこ。既読付けてないし、夕方くらいに寝てたって送ればいいや。

善光 優斗

ってか本当に寝ちゃおうかな。不貞寝しちゃおうかな。

善光 優斗

けどせっかくの夏休みを寝るのもなぁ。

ピーコン!

善光 優斗

またRINEの通知の音だ。キモメガネ(絵馬)からか?

善光 優斗

誰だアオイカレンって…あぁ、木生君か。

善光 優斗

アカウントの名前これ家族とかに見られて恥ずかしくないのかなぁ。こういうの中学までに卒業してるもんじゃないの?

善光 優斗

んで内容が…数学のワーク?あぁ、たぶん答え配布されて無いから僕のやつを丸写ししようとしてるのかな。

善光 優斗

結構ページがあるから写真は撮るのも大変だし、スマホの画面からじゃ写しにくいもんな。まぁ、貸すだけなら別にいっか。

善光 優斗

「いいよ〜!」っと…

善光 優斗

「喜んでもらえてなにより」っと。

善光 優斗

こいつ殺してやろうか。

善光 優斗

なんで僕が持って行かなきゃなんねぇんだよ、このクソ暑い炎天下をよぉ。お前が取りに来るだろ普通はよぉ。

善光 優斗

しっかもこいつぅ、今見返して気づいたけど、お礼とか言わねぇの?ありがとうとか?知らねぇの?

善光 優斗

さらに家が…遠い!!僕の家から遠いんだよぉ!!バスと電車で合わせて1時間以上かかるじゃん!この交通費も僕負担だろどうせ!!

善光 優斗

なんなんだよ、どいつもこいつも。僕の平穏な生活をぶち壊そうとするゴキブリみたいな連中がよぉ。

善光 優斗

もういい!今日は不貞寝しよ!みんな知らない!!僕学校ではみんなと仲良くするけど、プライベートは別だから。仕事でも表面上では仲良くするけど、休日には絶対会わないし!私生活重視だから!

テレレッレッレッレッテン! テッテレ…

善光 優斗

「あぁ?…ッチ、誰だよ。んとによぉ…」

善光 優斗

相手は…銭場君?この流れはどうせ銭場君も面倒事でしょ?

善光 優斗

…いや待て。ワンチャン遊びのお誘いかも知れない。

善光 優斗

遊びのお誘いだったら嬉しいな。銭場君と"二人っきり"なら楽しいし気楽だし。

善光 優斗

それに、僕の長所に謙虚で優しいなどがあるけど、逆に短所は謙虚が故に受け身気質だからなぁ。自分から誘うのはちょっとなぁ…って感じだし。決して嫌なんじゃないんだけど…。言語化が難しいな。

テレレッレッレッレッテン! テッテレ…

善光 優斗

まだ鳴っているスマホ。せっかくだし、電話に出るだけ出てみるか!

善光 優斗

「もしもし?」

「おっ!善光。今ヒマ?」

善光 優斗

銭場君!暇かどうかより先に要件を!!

善光 優斗

「どうしたの〜?」

「映画のチケットあるんだけどさぁ、ショッピングモールで見に行かね?」

善光 優斗

おっ!映画かぁ!!

善光 優斗

「行く行く!」

「りょ!そしたら2時から上映だからその前に来れるか?」

善光 優斗

今の時刻は…11時くらいか。ならお昼家で食べて行ったら、ちょうど14時前くらいだな。

善光 優斗

「行けるよ〜!たぶん20分前くらいに着きそう!」

「わかった!じゃあ映画館で待ち合わせにしようぜ。」

善光 優斗

「はーい!銭場君、ありがとう!愛してるよ!!」

「っ……!あぁ。俺も、愛してるよ。」

善光 優斗

銭場君との通話を切ると、僕はフンフンと鼻歌を歌いながら出かける準備をし始めた。

善光 優斗

やった!やった!!映画だ!映画〜!

善光 優斗

あっ、そういえば

善光 優斗

銭場君に何の映画か聞くの忘れてた…。

映画館

善光 優斗

「銭場君は〜…まだっぽいな。」

善光 優斗

お昼ご飯を家で済ませ、それからやって来たショッピングモール。映画館で銭場君と待ち合わせだ。

善光 優斗

映画館のロビーを軽く見渡すが、どうやら銭場君はまだのようだ。まぁ、今は13時半だから、約束の時間まであと30分弱あるな。

善光 優斗

せっかくだし、映画のグッズとか暇つぶしに見てよう。

善光 優斗

そう考えて、足をグッズショップに向けた時だった。

善光 優斗

「ちょっ!えっ!」

善光 優斗

不意に僕の視界が真っ暗になった。

善光 優斗

もちろん急に頭をぶつけたわけでもないし、ポケ◯ンバトルに負けたわけでもない。

???

だ〜〜〜れだ!!

善光 優斗

「……。」

善光 優斗

聞き覚えのある声。本当に意識が飛びそうだ。いっそ、飛んでしまった方がいいのかもしれない。

善光 優斗

「……金満君?」

金満 潤

正解!!

金満 潤

くぱぁ!

善光 優斗

とか言いながら、金満君は僕の視界を塞いでいた手を外した。

善光 優斗

そして僕の背後から、僕の前へとくるりとやって来る。

金満 潤

じゃーん!

善光 優斗

銭場君と会う前に…厄介極まり無い奴と出会ってしまった…。

善光 優斗

「…金満君…どうして…ここに…?」

金満 潤

優斗と映画見に来た!

善光 優斗

「また盗聴したの?」

金満 潤

あってるけど違うの!優斗の事誘ったの!!

善光 優斗

huh?と、僕の頭の中であの猫が言った。

金満 潤

優斗、俺が誘っても来てくんないだろ…?だから、だから銭ゲバのフリをすれば、優斗来てくれるかなって…。

善光 優斗

そうか、つまりあのRINEは銭場君じゃなくて、金満君が送ってきたやつ…ん?あれでも

善光 優斗

「アイコンと名前、銭場君だったよ。」

金満 潤

一時的に変えたんだ。

善光 優斗

僕のスマホを取り出して確認すると、あら本当。銭場君とのトーク画面にやり取りが残って無いな。金満君の方にある。アイコンや名前も元に戻したみたいだ。

善光 優斗

けどすごいな、ここまでするか。わざわざ人を騙してまで、手を出したいのかこいつは。

金満 潤

優斗と…優斗とどうしても、一緒にいたかったんだ…。お願い優斗。絶対に何もしないから…。ここなら周りの目もある。本当に何もしない。ただ、一緒に映画見たいんだ…ダメか…?

善光 優斗

金満君が、今にも涙が溢れそうになりながら、悲しそうに目を伏せて、僕の手を弱々しくも、きゅっと握る。

善光 優斗

「金満君…。」

善光 優斗

金満君を軽蔑して、トゲトゲした心が、途端に溶けて冷たく悲しい気持ちになった。

善光 優斗

僕は…僕はなんて酷いことをしたんだろう。

善光 優斗

金満君は本当に、本当にただ純粋に、僕と映画が見たかっただけなんだ。やましい気持ちなんて、ほんのちょっぴり程度で。

善光 優斗

それなのに僕は、金満君の話もロクに聞かないで突っぱねて。どうせまたR18な事してくるんだろうと決めつけて…。

善光 優斗

嘘をついたのは僕だってそうだ。金満君の誘いは断ったくせに、銭場君の誘いには乗ったんだ。金満君めちゃくちゃ悲しかっただろうな。

善光 優斗

自分よりも、大嫌いなあいつの方が僕に好かれてる。ってのを自覚した上で、この方法したんだもんな。認めるの、辛かっただろうな。

善光 優斗

金満君の性格的に、銭場君のフリをするなんて、プライドが許さないだろうに。そんな自分のプライドを捨ててまで、僕と映画が見たかったんだ。精一杯、頑張ったんだ。

善光 優斗

そうだった。金満君は確かにとんでもなくド変態だ。常識が無くて倫理観が無くて協調性が無くて…そしてとんでもなく、ピュアで、恋愛経験ゼロなんだ。

善光 優斗

だからきっと、どうやったら良いかわかんないんだ。初めての感情で、初めての経験だから、正しい恋愛のやり方が。イケメンのクセに恋愛経験ゼロだから、人との距離感とかわかんないし、常識も無いから、ついつい凡人には理解不能な言動をかましてくるんだ。

金満 潤

ゆうと…お願い。一生のお願い。ゴムするから…。

善光 優斗

そんな金満君が、金満君なりに、一生懸命頑張ったんだ。善光優斗、たまにはいいじゃないか。金満君に優しくしても。

善光 優斗

僕はそっと金満君を抱きしめた。

金満 潤

ふにゅ!ふにゅ〜♪

善光 優斗

金満君はすぐに僕を抱きしめて返す。まるで赤ちゃんコアラみたいに。

善光 優斗

「…金満君、映画ありがとう。」

善光 優斗

金満君を抱きしめながら、背中をポンポン叩いて、耳元でそう囁いた。

金満 潤

ふにゅ!ふぅーにゅにゅ!!

善光 優斗

「チケット代返すよ。いくらだった?」

金満 潤

気にするな優斗。俺が誘ったんだ。お金なんて、体で払ってくれれば

金満 潤

彼氏なんだから、奢るのは当然だ。優斗は気にしなくていい。

善光 優斗

「金満くぅん…。」

善光 優斗

さすが、流石だよ金満君。君は今、自分と激しい戦いをしているんだね。自分(性欲)を、なんとか必死に抑えようとしてるんだね。

善光 優斗

「ありがとう。そうだ!貰ってばっかりじゃ悪いし、ポップコーンやジュース代は僕が出すよ!」

金満 潤

出すっ?!?なっ、ななナニを出すんだっっっ?!?!

善光 優斗

「金満君ポップコーン何味にする〜?」

金満 潤

しお!潮!!

善光 優斗

「いいね!塩味ね!!そうだ!おっきいの買って、半分こしようか!」

金満 潤

するぅ!!優斗と半分こするぅぅ!!!

善光 優斗

「ジュースは?金満君何飲む?」

金満 潤

優斗の【-規制-】からいっぱい出た【-規制-】をごっくんしゅるぅぅ!!

善光 優斗

「ジンジャエール大きいの買って半分こしようか〜〜〜!」

金満 潤

そうしゅるぅ〜〜〜!!!

善光 優斗

「あはは!もう金満君ってば、引っ付きすぎ!!」

金満 潤

やった!ゆうゆとデート!デート!!デート!!!

善光 優斗

あはは…!

善光 優斗

あはは……!

ショッピングモール 通路

善光 優斗

「……。」

金満 潤

ふにゅにゅ!ふにゅにゅ!!

善光 優斗

結論から言うと、映画は最悪だった。

善光 優斗

映画の内容が最悪だったんじゃない。映画の内容は恋愛漫画を原作とした実写映画で、原作からかなり改悪してある点に目をつぶれば人気の俳優や女優が出演していて、その人が好きな人で原作を知らない人間なら楽しめそうな映画だった。

善光 優斗

だが問題はそこじゃない。そもそも僕は集中して映画を見る事ができなかった。

金満 潤

ゆうゆ〜♪ふにゃふにゃ!

善光 優斗

こんっっっの隣の馬鹿(金満)が映画始まる前にポップコーン全部食うわジュース全部飲み干すわ、始まったら始まったでずっと話しかけてくるわ、ちん◯触ろうとしてくるわ、トイレに着いてこいって言うわ、後ろの席のおっさんとケンカするわで、もうなんで映画見るだけでこんな疲れてんだよ僕はぁ!

金満 潤

優斗!映画楽しかったな!!また見ような!!…今度はうちで二人きりで…フッ、フッフッ…グウェッ!ヘッヘッ…!!

善光 優斗

「行くわけねぇぇぇだろ!!馬鹿タレッ!!!」

愛が重いよ、金満君。

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