ある夏の日
ミンミンと蝉の声が聞こえる教室の中、僕の席の周りには男子たちが集まっていた
自分で言うのもなんだが僕はクラスのムードメーカーでありカウンセラーのような立場でもある
いつも明るくうるさいく馬鹿、でも人の相談に乗るのが得意
それが僕、目埜(めの)
いつものようにどうでもいい雑談をみんなと話していた時とある話題になった
目埜
目埜
目埜
そんな話をしている時教室の扉がガラガラと開き担任が入ってきた
担任が「HR始めるぞー」と言うと僕の周りにいた奴らは自分の席へ急ぎ 女子たちも席へ着いた
HRはいつもどうりつまらなく朝の挨拶に健康観察、名札チェックと先生のながったるい話
全部どうでも良くて先生や係の声は全部右から左へ通り抜けていった
HRが終わり次の授業の準備が終わると僕の周りにまた人が集まった
話の話題はさっき話していた星羽病の夜について
目埜
目埜
その時、何故か僕は夜のお見舞いへ行きたくなった
美人だからとかそう言うんじゃない。 何か悩みがあるんじゃないか?とかを考えてしまい 無性にその悩みを解決してあげたくなったのだ
悩みがあるって決まった訳では無いのに…
目埜
目埜
目埜
目埜
目埜
その日の放課後
僕は学校で配られた夜用のプリント類が入ったカバンを膝の上に持ちながらボーッと夜のことについて考えていた
どんな顔なのか、どんな声なのか、どんな性格なのか
兎に角じっとはしていられなくて手を動かしたり足を揺らしたりしていた
すると電車内にアナウンスが入りドアが開いた
ここは目的地の駅だったので僕は席を立つと電車を後にした
看護師さんに案内された部屋の前に来た
軽く深呼吸をしてから僕は扉を横に開いた
病室には4つのベッドがありそれぞれカーテンが閉め切られていた
僕はそのうちの一つ 窓側のカーテンをそっと開いた
夜
目埜
とても綺麗な声だった。 とても透き通るキレイな、落ち着く声。
声だけでなく外見も綺麗だった 腰まで伸ばされた綺麗な髪の毛 髪の色は病気の影響で水色になっていたが毛先は黒色だった
まつ毛の長い目、すっと整った鼻、唇
肌は信じられないほど白くまるで天使のようだった
僕は何故か泣いた
声を上げて泣く訳ではなくその場で突っ立ってただただ涙を流した
夜
彼女の声に僕はハッとすると涙をふいて笑った
目埜
彼女は一瞬驚くとニコリと笑った
夜
目埜
彼女の笑った顔は星のようにとても綺麗だった
コメント
16件
夜はきれいよ() そして気になっちゃう目埜くんすきよ()
おぉ…←そうか…僕らがまともな感想を言えないのはこいつのせいか