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数時間後
新一が目を覚ました
新一
新一
新一
新一は快斗の方を見た
生きているのか、不安になったからだ
快斗の口の前に手を持っていき、 呼吸を確認した
新一
新一
新一はほっとした
またいつ消えてもおかしくない存在が 傍にいる
守らなければと責任感に駆り立てられて いるからだ
またあのような真っ赤に染まった恋人を 見てしまうことになるのかと考えるだけで 身の毛がよだち、恐怖感が湧き上がってきた
新一
新一は不安で仕方がなかった
しかし…
快斗
快斗
新一
快斗が目を開けた
幼子のように可愛らしい顔をして、 やんわりと微笑みながら新一を見つめた
快斗
新一
新一はどうしようもなく動揺した
不安感から安心感への転換
それと同時に来るあの時の記憶
新一の脳内で、快斗の笑顔が 今までの光景を呼び覚まし、更にはあの日、 血塗れで倒れていた姿までもを思い出させた
新一
新一は恐かったのだ
今まで笑っていた笑顔が全くの偽物で、 ”疲れた”と言い残して飛び降りたあの日を…
また、繰り返してしまうのではないかという 不安が押し寄せてくる
快斗
快斗がまた自分の前から消えてしまう、 そんなことを考えてしまう
考えたくないことなのに、新一は考えずにはいられないのだ
脳裏にあの日の光景が鮮明に焼き付いて 離れず、自分を蝕むようだったからだ
新一
快斗
快斗
快斗は新一を優しく抱きしめた
新一
快斗
新一
快斗
快斗
新一
快斗
快斗
快斗は優しすぎる
優しすぎるが故に死んでしまった
キッドにそう言われた言葉を思い返す
今も尚、優しくしてくれる快斗
そんな快斗は、死んでしまったのか、と
こんなにも暖かくて、優しくて、一途に 自分を見てくれる快斗が、果たして死んでしまった存在と言っていいのだろうか、と
新一
快斗
快斗
快斗
快斗
新一
快斗
新一
快斗
快斗
快斗
快斗
新一
”愛して欲しかったから”
快斗が自身に抱いていた思い
快斗の口から出た、その言葉
新一は確信していた
その言葉は、嘘じゃない、と
快斗の声色、表情、仕草、細かいところを 見て、嘘をついているとは思えないからだ
快斗が、愛しているという言葉を嘘で 使うような人ではないと知っているから
だから新一は、確信できた
新一
快斗
快斗
快斗が怪盗キッドを辞めることが出来ない 理由を知っているからこそ、支えなければ ならないと自覚した
そして、決して失ってはいけない、 この世のどんな宝石や宝物よりも美しく、 そして儚く、淡い光を放つ存在を守る
そう、心に誓ったのだった
次回▷▶▷♡200以上で投稿!
最終話です!