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そうだったんだ……組織の人達は そらるさんを組織の中に入れたくて そらるさんの両親を…居場所を無くしたんだ… そしてそれを実行した人はその人… でもその人の任務もそらるさんが 今やろうとしてる任務と同じだった… そらるさん…まふくんと同じ感じに なっちゃったな…次はまふくんがそらるさんの そばにいてあげて欲しいなぁ…… 続き楽しみにしています(*^^*)
昔話。そらるさんは組織の思惑通りになったのか、 けどあんな状況じゃそうなるよね、 そしてその実行犯は目の前にいる人。 けれど相手は任務で、しかも自ら命を絶った⁉ この後のそらるさんは…ですよね、 そらるさんもまふくんも元気になって欲しい、 続き楽しみに待ってます!
"君の両親を殺したのは、この俺だ"
彼方
彼方
彼方
この雲隠隊という組織は、その当時剣を扱える者が足りずに困っていた
そのため、どこかから若い剣客を連れてくる必要があったんだ
そこで目をつけられたのは、当時まだ六つだった少年
父も母も剣の道では無かったが、幼いながらに体力があって、武道の腕もかなりあると見た
組織はその少年をどうにかして自分たちの元へ連れてこようとしていた
ただ、何度家を訪ねて交渉しても、返事は決まって『できない』の一点張り
そこで組織は考えた
あの少年を手に入れるために、まずは少年の居場所を無くそう、と
そこで組織は、また家を訪ねに行った
もちろんその少年を引き込むために、雲隠隊の羽織は着ずに
そして、少年の目の前だと言うのにも関わらず、組織の人間は父親と母親を刀で斬りつけた
その後、雲隠隊は殺害の実行犯である身内を、あたかも最初から敵同士だったかのように戦い、捕らえたふりをした
それを見た少年は、雲隠隊は自分を助けてくれたのだと勘違いをして、組織に入りたがった
自分の両親を殺されてしまった辛い気持ちは、他の人たちには絶対させたくないと言いながら
組織は少年に、父と母以外に親族がいないこともしっかり調査していた
その少年は組織の思惑通りの動きをとってしまった
彼方
彼方
目の前で語られた、何とも信じ難い話は、受け入れたくないが現実だった
彼方
彼方
彼方
手が震えて、刀が少しだけ音を立てる
俺は今すぐにでも、そいつに斬りかかろうとするほど怒りで満ち溢れていた
彼方
彼方
彼方
それ以上、何も聞けなかった
この人が組織を裏切った理由、そして俺の両親のことを聞いてしまったら、これ以上傷つけられなかったのだ
彼方
彼方
彼方
そう言うと、そいつは自分の首に刀を当てがった
彼方
ザシュッ!!
足元に、血の池が広がって行く
気づいたら、俺はそいつの傷口に着ていた羽織を当てていて
助かるなんて保証もないのに、組織の人が心配してきてくれるまで、ずっとそうしていたらしい
彼方
彼方
この心配の眼差しも
今まで触れてきた優しさも
全て全て、偽物だったなら?
彼方
彼方
彼方
彼方
頬に触れても、腕に触れても、痛みも何もなかった
彼方
俺はそのまま、落ちた刀も拾わずに 屋敷に戻った