親子プロデュース

今後この方にメッセージを送ることはできません。

激昂していたけれど、周囲のクスクスと笑う声に正気を取り戻す。

今後の立ち振る舞いをいろいろ模索していると、サラリーマンと思しき男性が私の席に着いた。

いきなり失礼なやつだ。

話半分で席を立とうとすると…

男がテーブルに諭吉を10枚並べ、こちらに差し出す。

お札を鷲掴みにし、男に着いていくことにした。

代理出産とは隠れ蓑。

実態はこの施設はデザイナーベビー工場に過ぎないのだ。

例えるならば人間養殖場みたいなものだな。

タネと畑、後収穫後の出来栄えによって乳児はSからCにランク付けされる。

Sは言わずもがな、セレブたちに引っ張りだこ。

あいつらは金に糸目を付けないから、いくらでも引っ張れる。

次にAランク、これは妥協した金持ちが買っていく。

Bは平凡だな、養子縁組感覚で取引が成立する。

出来損ないのCでも需要はあるさ。

どんなブサイクでも人体実験には顔面偏差値は関係ないもんな。

畑も金に困った女を騙して連れてくればいいもんだからストックは尽きない。

…ああ、とてもコスパの良い商売さ。