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見知らぬ本屋と12冊の呪われた絵本

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見知らぬ本屋と12冊の呪われた絵本

30 - バトル6 それぞれの意地と意思【1】

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3

2024年12月26日

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一宮

すっかり帰りが遅くなったな。

終電の時間が近づいていた。

四ツ谷

で、こいつはどうすんだよ?

伍代

なにを迷う必要がある?

伍代

その辺りで解放してくれればいいだろ?

一宮

まぁ、こいつの絵本は七星に譲渡されたわけだし、危険はないと判断したから、七星も捕縛権を放棄したんだろ?

一宮

解放してやっても……。

四ツ谷

いやいや、姐さんもそうだけど、一宮も甘いよ。

四ツ谷

こいつは六冥を殺したんだぜ。

四ツ谷

本来なら殺されても文句は言えないんだ。

伍代

絵本の所有者になった時点で、そういうリスクはついて回るもんなんだよ。

伍代

死ぬのが嫌だったら、さっさと絵本の所有権を放棄すればいい。

四ツ谷

まぁ、お前はもう絵本を手放したわけだし、あんまり俺達のことに首突っ込まないでくれる?

四ツ谷

もう一般人なわけだし。

伍代

くっそ、言いたいこと言ってくれやがるな。

四ツ谷

一宮、とりあえずこいつは俺が預かるわ。

一宮

大丈夫なのか?

四ツ谷

あぁ、心配いらない。

四ツ谷

俺ん家、地下室あるし鍵もかかるから、そこにぶち込んでおけばいいだろ。

伍代

お前、そんなこと言って大丈夫なのか?

伍代

犯罪じゃねぇか、それ。

四ツ谷

3食昼寝付きだぞ。贅沢言うな。

一宮

……それじゃあ、とりあえず四ツ谷に伍代のことは頼むとしよう。

一宮

なにかあったら連絡くれ。

一宮

すぐに駆けつける。

四ツ谷

あー、了解。

四ツ谷

って言うか、一宮はサラリーマンだろ?

四ツ谷

俺みたいにプラプラしてるわけでもないだろうし、仕事のほうは大丈夫なのかよ?

一宮

まぁ、有給でカバーできるところはカバーしてるよ。

一宮

この状況がずっと続くと、いい加減有給日数がなくなるかもしれないがな。

四ツ谷

まぁ、こいつは単なる一般人だから、そこまで心配はいらねぇよ。

一同は路地裏を出て、大きな道に出る。

四ツ谷

あ、悪い一宮。

四ツ谷

今日はここでお別れだわ。

一宮

どうした?
いつもなら駅まで一緒なのに。

四ツ谷

いやよ、俺だけならいいけど、こいつもいるからさ、飯やらなんやら用入りなんだわ。

ちょうど通りに出たところにコンビニがあった。

一宮

あぁ、そう言うことか。

一宮

金とかは大丈夫なのか?

四ツ谷

あぁ、もう事前に姐さんから預かってる。

一宮

……それならいいんだが。

四ツ谷

まぁ、そんなに心配すんなって。

四ツ谷

俺、昔からこういうの卒なくこなすタイプだし。

一宮

まぁ、そこまでは心配していないんだけどな。

一宮

それじゃ、俺は行くぞ。

四ツ谷

あぁ、また。

コンビニの前で一宮と別れると、伍代を伴ってコンビニの中へと入る四ツ谷。

しかし――。

四ツ谷

なんか食いたいものがあったら言えよ。

四ツ谷

あ、ちなみに地下室には冷蔵庫もあるから、多少保存が心配なものでも問題はない――。

そう言いつつ、四ツ谷が振り返った時のことだった。

さっきまですぐ後ろにいたはずの伍代の姿がない。

四ツ谷

伍代?

四ツ谷

伍代、どこ行った?

一度外を確認しようと、扉に手をかけた時点で理解した。

四ツ谷

あー、そういうことかよ。

四ツ谷

まぁ、一般人のあいつには、この世界に入る術がねぇからなぁ。

どこからともなく鼻唄のようなものが聞こえ、それと一緒に物語が頭の中に入り込んでくる。

四ツ谷

これは――赤ずきんか。

四ツ谷はこの環境を知っている。

そして、実のところある程度の想定はしていた。

わざわざ伍代を連れて回ったのにも理由がある。

それは、彼の仲間を誘き寄せるため。

ただ、思ったよりも早く、相手が動いてくれたらしかった。

????

私、二ツ木……。
あなたが四ツ谷?

ふと、コンビニの奥に人影がいたことに気づく。

その人影は、ゆっくりとレジカウンターのほうに向かうと、カウンターに腰をかけ、足をぶらぶらとさせる。

四ツ谷

そうだよ。
随分と早いお出ましだな。

四ツ谷

まぁ、時間を考えてもらいたいところだけど。

二ツ木

あなたの絵本……可愛くないね。

四ツ谷

絵本に可愛いもへったくれもあるか。

四ツ谷

――ただ、俺のとこに来たってことは、あんた伍代の仲間か?

四ツ谷

あいつを泳がせておけば、絶対助けを呼ぶと思ったんだ。

二ツ木

仲間?

二ツ木

下僕――の間違いじゃない。

四ツ谷

あんた、中々言うな。

四ツ谷

ちょっとだけ、あいつのこと同情するぜ。

二ツ木

それは、あなたも伍代と同じ雑魚だから?

四ツ谷

――さぁな、試してみろよ!

二ツ木

ルールはオーソドックスなものを採用。

二ツ木

一瞬で勝負をつけてあげるよ。

四ツ谷VS二ツ木 問答無用一本勝負!

同時刻 駅構内

一宮

なんとか終電には間に合ったな……。

????

あのぉ、すいません。

夜の駅構内は、人の数もまばらで、やけにその声が通った。

一宮

うわっ!
びっくりした!

音もなく背後まで忍び寄られていたせいで、思わず大きな声を出してしまう一宮。

????

あぁ、ごめんなさい。
驚かせるつもりはなかったんですけど。

????

あの、一宮さんですよね?

一宮

あ、はい。そうですけど――。

????

僕、九条といいます。

九条

――知ってますよね?

一宮

絵本の持ち主か?

九条

はい、その通りです。

九条

一宮さん、実はお願いがあるんですよ。

一宮

な、なんだ?

九条

僕、争いごとが嫌いなんです。

九条

あなたのお友達の無駄な血が流れるのも、見たくないし、僕の本心でもない。

一宮

七星達になにかしたのか?

九条

だから、絵本譲ってくれません?

一宮

答えろ!

九条

詳しい話は僕と2人でゆっくりしましょうか。

駅に電車が近づき、ホームは眩い光に包まれた。

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