夢の綺麗な光の中で。

『殺人現場だ』

全員が伏せる

ﾄﾞｽｯ

なんだ、これ 何かが僕に刺さってる

それに、物凄く痛い

ｸﾞﾙｯ

ｸﾞｻｯ（刃物が抜ける）

体が再生する

なんだ、これ

頭が…ぐるぐるする…ｯ

呼吸がだいぶ荒くなってきた

それに、呼んでも反応が遅れている

危ないな…早く外に出ないと

そう話しているうちに淳くんと 国木田くんは出口に走っていっていた

淳くんの方を見ると 黒い何かが淳くんをつかんでいた

それと同時に、 目の前が真っ暗になった

気持ち悪い…

────ろ

起きろ、雪瀬水湊

君の居場所はそこじゃない

立っていられない…ｯ

そうすると、こいつは指を街に向け

ﾊﾞﾝｯ

ﾄﾞﾝｯ

僕がここから落ちそうになったところで 太宰さんが僕の腕を掴んだ

あぁ、また助けられてしまった

よかった

本当に？

え？

本当にお前は、それでいいの？

誰，だよ

俺はお前だ

せっかくお前は異能力を 持ってるのに

また、人を見殺しにするのか？

うるさい 別に、いいだろ

思ってないだろ、そんなこと

怖いから、だろ？

っ…

別に大丈夫だよ

お前なら、いけるさ

そうだ

僕は、太宰さんたちに会って

初めて、人を救いたいと思ったんだ

僕は、手を離した

あいつを殺せるのは僕しかいない

絶対、殺してやる

あいつは家の屋根の上にいる

あいつに触れれば、それで終われる

僕はそいつに触れた

「「破壊」」

ﾎﾟﾄﾎﾟﾄｯ

右腕が…千切れた…

左手の感覚も、もうない

死ぬって、こんな感じなんだなぁ…

みんなと、会えて…よかったなぁ

また、会えたらその時は

殺人鬼じゃない僕がいいなぁ