人が紡ぎ上げた欠片達を
レイカ
窓の外から眺め続けた
レイカ
ドアを作ることも出来なかった
レイカ
それは幼い僕のプライド
美女と野獣の王子は
魔法を掛けられ人から
醜い獣の姿になりました。
レイカ
私は自らに魔法をかけ
レイカ
醜い人から美しい獣になりました。
レイカ
『隠し事をしてました
レイカ
傷つくのがいやでした』
レイカ
やっと築いた私だけのお城は
レイカ
余りに空虚で満ちていました
(玄関のチャイム音)
レイカ
「……はい?」
ぷりっつ
「………え?」
レイカ
「………?」
ぷりっつ
「す、すまへん!ま、間違えました!」
レイカ
「え?えぇ、構いませんが」
ぷりっつ
「ほんまに申し訳ないです……しかも家真逆やったし………」
レイカ
「あー……なら泊まります?部屋なら余ってますし」
ぷりっつ
「……んえ?ええんか?」
レイカ
「大丈夫ですよ。住んでくれても嬉しいくらいなので」
ぷりっつ
「えーっと……なら住むことは後々考えておいて少なくとも今日は世話になります」
レイカ
「はい。どうぞ」
レイカ
「お部屋は女性みたいな感じしかありませんのかで申し訳ありませんが」
ぷりっつ
「別にそれは構わへんよ。俺が世話なる側やし」
ぷりっつ
「あと、住まわせてもらってもええか?」
レイカ
「別に大丈夫ですよ。一人でしたので」
レイカ
ある日現れたあなたは
ぷりっつ
「それでな~?w」
レイカ
「ふふっ、なにそれw」
レイカ
私が望む全てを持ってた
レイカ
私が積み上げたレンガを
ぷりっつ
「あ、レイカ」
レイカ
「ん?」
ギュッ
レイカ
「んなっ!?」
レイカ
容易く飛び越え触って気付いた
ぷりっつ
「……悲しいくらい冷たいな」
ぷりっつ
「レイカはずっと寂しかったんやな」
レイカ
「ヒッ」
レイカ
怯えて離れて飾って測って
レイカ
「や、やめてよこの変態!」
レイカ
焦って乱れて貶して逃げ出した
ぷりっつ
「……あっ」
ぷりっつ
「………選ぶ言葉間違えたかなぁ……」
レイカ
人が紡ぎ上げた欠片達が
レイカ
折り重なるのを羨んでいた
レイカ
孤独に作り上げた私の城
レイカ
ドアを
レイカ
閉ざした僕のプライド
レイカ
秀麗な面立ちと死なない身体を手に入れた私は
レイカ
一人で何でも出来る気になっていたのです。
ぷりっつ
「レイカー?俺が悪かったから出てきてくれへんか……?」
レイカ
「…………」
レイカ
『隠し事をしてました
レイカ
失うのが嫌でした』
レイカ
「(……ごめんね。怖くて……失うのも嫌だけど……あなたが羨ましいのよ)」
レイカ
「(ずっと一人で孤独な城だった時に、私が望んだ全てを、あなたは持っていた。)」
レイカ
やっと現れたお城の住人
レイカ
「(この気持ちが……わかんないの……ごめんね………)」
レイカ
初めての愛に戸惑いました
ぷりっつ
「なぁ、すまへんって……出てきてくれへんか?」
レイカ
「同情なんかはよしてよ。あんたに分かったまるわけないでしょ!」
レイカ
握って齧って零して暴れて
レイカ
それでもあなたはひろって掴んでた
レイカ
行き交う群衆の愛を見つめ
レイカ
一番大切を避け続けた
レイカ
孤独に慣れ親しんだこの身が
レイカ
日だまり(あなた)で溶けるのを許さない
だから猶の事、他人を必要だと思う 自分が許せなかったのです。
強がりは半世紀に渡り …それはあまりに幸福な時間でした。
レイカ
『隠し事をしてました
レイカ
それが愛と知っていました』
レイカ
「……今日は来ないのね。……なんか寂しいわね」
レイカ
「……お茶でも飲みに行くついでに探してみましょ」
レイカ
「……えっと…ここが最後ね」
レイカ
「って!大丈夫!?」
レイカ
「ダメ……もう………」
レイカ
「私が……避け続けたから……?」
レイカ
そっと消えていった城の住人
レイカ
「いや……!一人は……いやぁ……(泣)」
レイカ
恐れた感情が込み上げました
レイカ
「お願い……だから………」
レイカ
『隠し事をしてました』
レイカ
「私に……永遠の愛をください……」
レイカ
『永遠の愛を望みました』
レイカ
与えられたのは永遠だけ
レイカ
初めて人のため吼えました
レイカ
「扉を開いて
レイカ
縋って握って笑って紡いで
レイカ
愛せばよかったなぁ…」
レイカ
与えられた温もりの影が
レイカ
私の孤独の城を許さない
レイカ
自分で枷をはめた身体
レイカ
永遠に私の終わりを許さない
レイカ
行き交う群衆に愛を蒔いて
レイカ
またあなたに会えるその日まで
レイカ
何千年先も待ち続ける
レイカ
「……私のせいで……ごめんなさい。……もう無理って分かってるけど……会って…謝りたいよ……」
(玄関のチャイム音)
レイカ
「……はーい」
レイカ
「………え?」
ぷりっつ
「……久しぶりやな。ただいま、レイカ」
レイカ
「……ぷりっ!」
(レイカが倒れ込む音)
ぷりっつ
「なんやどうしてん急にw」
レイカ
「ごめん……ごめん……なさい……心にもないこと言って……あなたを傷付けた……」
ぷりっつ
「…別にええんよ。あれは俺も悪かった」
レイカ
「そんなこと……!」
ぷりっつ
「無いとは言えへんやろ?レイカの事知らずにレイカの手握って分かった気で寂しかったんやなとか、レイカの事考えとらんかった」
レイカ
「……いいのよ、別に……」
レイカ
「あなたがいてくれることに対したら……小さいことよ……」
ぷりっつ
「………そか、なら良かった」
レイカ
「……ねぇ、ぷり」
ぷりっつ
「……?なんや?」
レイカ
「これからも、私の傍にいてくれる?」
ぷりっつ
「……あったり前やろ!そんなのむしろ俺から願うわ!」
レイカ
「なら良かった。これからもよろしく」
ぷりっつ
「おう!よろしくな!」
~The beast(レイカver)~ 出演 レイカ=オリオン ぷりっつ 使用アプリ テラーノベル アイビスペイント pixiv Chrome







