葵乃
葵乃
詳しく教えてください
藍川
去年、新人戦が終わってから1週間
藍川
急に部活がなくなった日あっただろ
誠也
はい、
誠也
でもあれって
葵乃
優勝の祝いに休みにしてくれたって、
藍川
表向きはな、
藍川
俺が、自主練のためみんなより1時間早く部室に行った時
ガチャン!
藍川
チース……っても
藍川
俺以外居ないか、
藍川
藍川
ってなんだこれ、
藍川
藍川
誰がこんなこと……
藍川
藍川
うん?
藍川
なんだこれ、
藍川
藍川
ボール?
藍川
ひでー!
藍川
切り刻まれてる!
しかも全部かよ!
しかも全部かよ!
先生
おっ、藍川
先生
大会後なのにもう自主練か
先生
感心感心
藍川
せ、
藍川
先生……
先生
うん?どうした、
先生
先生
な、なんだこれ、
先生
誰がこんなこと?!
藍川
わかんないっす
藍川
俺が来た時には
藍川
もう、もんな感じで、
先生
これじゃ当分、部活は出来ないな……
先生
藍川みんなに連絡出来るか?
藍川
あっ、はい
海斗
そんなことがあったなんて、
誠也
他にも窓ガラスがわられていたり、俺の部活ノートが3日間無くなってたり
藍川
戻ってきてたと思ったら
藍川
ビリビリだったしな
誠也
そうだったな……
誠也
誠也
だから、今回のもきっとそいつなんだ
葵乃
じゃぁなおさら
葵乃
ほっとけないじゃないですか!
藍川
けど、どれも俺達には手を出してこなかった
藍川
だから、
海斗
海斗
安心だって言いたいんですか?
誠也
そこまで言ってないが、
藍川
……たいんだ
海斗
なんですか?
藍川
藍川
勝ちたいんだよ!
藍川
そこまでしてでも、勝たなきゃいけないんだ!
藍川
俺たちにとって最後なんだよ!
藍川
それをこんなので、こんなのに
藍川
藍川
潰されたくないんだよ、
藍川
お前達はまだ時間はたくさんある
藍川
けど、俺達は
藍川
もう最後なんだ
藍川
だから
藍川
頼む、
部室はどんよりとした今日の空のように暗く寂しい雲に覆われた。
先生
と、とにかく
先生
絶対に今回の大会は出てもらうからな!
先生は足早に部室から出ていった
藍川
藍川
ごめん、取り乱した
葵乃
いや、大丈夫ですよ
葵乃
俺達もそこまで先輩達が本気だったなんて
葵乃
知らなかったし、
葵乃
本音聞けてよかったっす
葵乃
なぁ、海斗
海斗
あぁ、
海斗
先輩達はなんにも悪くないですから
海斗
謝んないでください
誠也
誠也
良い、後輩達だな
藍川
あぁ、
申堂
でもなんにも解決してないですよ
藍川
藍川
そうだな
葵乃
何とかしてみせます
藍川
えっ、
葵乃
俺がなんとかしてみせんるで
葵乃
少し時間をください