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すれ違い。

第1話 - すれ違い。

2021年01月17日

#恋愛

#すれ違い

Vermouth

普

はぁ…

岬

どうした？普。

普

聞いてよ岬！私告られた！

岬

はぁ！？ちょ、まじで！？誰に！？

普

隣のクラスの透！

岬

透…あ、坂下？

普

うん。OKしたんだけどさ…

岬

したけど…？

普

そ、その…断るのが申し訳なくてて流れでって言うか…最低だよ私…

岬

好きじゃなかったのね。

普

うん…かと言って他に好きな人がいた訳ではないからOKしたんだけど…

岬

付き合ううちに好きなったりするんじゃない？良いとこに気付いたりしてさ。

普

わ、私もそう思ったんだけど…趣味が…全く合わなくて…

岬

ウケるw大丈夫？それ。

普

これでも真面目なんだから！笑わないでよ！

岬

ごめんごめん。で？デートとか行くの？

普

うん…明日透の家行くんだ。

岬

おっと。早速お家デートとは坂下もやるね。

普

ホラー映画見るんだけど、私ホラーとか無理で…

岬

早速食い違ったか…そういう時は、きゃ〜怖い〜！って言って抱き着くんだよ！

普

私ほんとに怖い時声出ないタイプなんだよね…

岬

あ、いるいる。そういうの。お前だったのね。固まってるやつ。

普

はい…

岬

ま、一緒にいると意外と楽しかったりー！なんてこともあるからさ！

普

うん。

透

あ、いらっしゃい。普ちゃん。

普

う、うん。お邪魔します。

透

ここ座ってて。お茶持ってくるね。

普

あ、お構いなくー…

映画鑑賞中

普

(ゾ、ゾンビ…！怖い怖い…)

透

大丈夫？

普

え？

透

僕の服…掴んでるから。

普

あ、ごめん！

透

ホラー…苦手だった？ごめんね、何も聞かないで…他に映画探してみるね。

普

う、ううん！大丈夫！ちょっとお腹痛かっただけだから…

透

本当？温かいもの作ろうか？

普

もう大丈夫！料理得意なの？

透

うん！得意料理は卵焼き！意外と普通かもしれないけど自信あるんだよ！

普

そうなんだ。お弁当も手作り？

透

そうだよ！明日お裾分けしてあげようか？

普

じゃあ卵焼き貰おうかな。

透

よく一緒にいるお友達の分も作っとくよ！

普

ほんと？岬喜ぶと思う。(意外と優しいんだな…)

岬

どうだった？お家デート。

普

意外と楽しかったよ。ホラー苦手なの気付いてくれて。その場しのぎの嘘でお腹が痛いって言っちゃった時も温かいもの作ろうか？って言ってくれたし。

岬

何それ優男じゃん。惚れちゃった？

普

ちょっとキュン…とはしたけど惚れたかどうかはわかんないや。

岬

でもそれって進展じゃない？意外と長く続いたり！

普

そうかな？

岬

うん！

普

あ、そう言えばさ、明日透が卵焼きお裾分けしてくれるって。

岬

これまた何故卵焼き？

普

得意料理なんだって！卵焼き！

岬

フツーw

普

でも結構自信あるみたいだよ！岬の分も用意してくれるって！

岬

えー、まじ？楽しみー

透

普ちゃん。

普

あ、透！卵焼き持ってきてくれたの？

透

うん！お口に合うか分からないけど！はいこれ！

普

ありがとー！放課後中庭で待ってて！その時に感想と共にお返しします！

透

うん、楽しみにしてる！

岬

なになに？意外と犬系男子？

普

何か弟って感じするんだよね。

岬

それ恋？

普

んー…分かんないけど…構ってあげたくなる。

岬

へぇ…(それが恋だっての…相変わらず天然ちゃんだねぇ…)

2ヶ月後

普

じゃあ私こっちだから！

透

待って普ちゃん。

普

ん？

透

普ちゃんはさ、僕のこと好き？

普

何言ってるの？好きだよ？

透

弟みたいだなって思ってるんじゃない？

普

え？

透

普ちゃんが僕にする態度は…恋愛感情と言うよりかは姉が弟を構ってあげたくなるみたいな…そんな感じがして…

普

そんなこと…！(最初はそうだったけど今は…！)

透

普ちゃんが無理することないよ。思えば僕が告白した時も普ちゃん困ってたし…勝手に付き合わせた僕が悪いんだ…

普

ち、違う…！

透

別れよう。

普

と、透…

透

普ちゃんの為にも…別れよう。僕なんかより普ちゃんに似合う人は沢山いるよ。

普

透！

透

じゃあね。

普

(行っちゃう…透が…)

透

(ごめんね…普ちゃん…)

普

(馬鹿だなぁ…私。何であの時正直に話さなかったんだろう…確かに最初は姉って感じの気持ちだった…でも時が経つにつれて…透の優しさに気付いて…これが恋だって気付いた…好きじゃない人と付き合ったはずなのに…なのに…何でこんなに……)

辛いんだろう。

岬

あ、おはよー普ー。昨日坂下と一緒に帰ったんでしょ？何か進展あった？

普

進展…？進展どころかふりだしだよ。

岬

え？

普

別れちゃった。透がね、私が透にする態度は姉みたいって思われて…私の為にもって言って別れようって言われちゃった。

岬

え！？別れたの！？で、でも今は本当に坂下のこと好きなんでしょ！？

普

好きだよ！好きなのに…言えなかった…

岬

一時期は本当に、坂下のこと弟みたいに思ってたから？

普

うん…でも良いの。悪いのは私だし…

岬

普…

透

(馬鹿だよ俺…本当に馬鹿だ…普ちゃんが何か言いかけてたのも聞かずに勝手にフルなんて…自分から告っておいて…今更後悔したって遅いのに…まだ…大好きなのに…)

岬

坂下。

透

あ、普ちゃんのお友達の…！

岬

あんた知ってる？普があんたのこと大好きなの。

透

え？

岬

今だからキッパリ言うけど！正直普はあんたに告られた時断るのは申し訳ないって言ってOKした！弟みたいで構ってあげたくなるとも言ってた！だけどねぇ！

透

(やっぱり普ちゃんは…そう思ってたんだ…)

岬

あんたと過ごしていくうちにほんとにあんたに惚れたんだよ普は！昨日も放課後一緒に帰れるってワクワクしてたのに何勝手に憶測だけでフッてんのよ！普は凄く落ち込んでた！私のせいだって。そっとしておいてって言われたから代わりにあんたに言いに来たわよ！普のことまだ好きなら！今すぐ戻りなさい！

透

う、うん…！

岬

(ちょっとお節介し過ぎたかしら…)

透

はぁ…はぁ…(普ちゃんは…好きでいてくれたんだ僕のこと…！なのに…なのになのに…！)

透

普ちゃん！

普

と、透…？

透

ごめんなさい！

普

え…？

透

あ、普ちゃんが何か言いかけてるのに気付いてたのに何も聞かなくて…！さっき普ちゃんのお友達が来たんだ…全部僕の勘違い…憶測だって…それで…僕は言いに来た！

普

何を…？

透

好きです！大好きです！僕と！もう一度付き合って下さい！

普

私の方こそ…ごめんね…私一度も透に好きって言ってなかった…

透

そんなの…！気にしなくていから…！

普

私も好きだよ。大丈夫だよ、透。

透

じゃ、じゃあ…！

普

お願いします。

透

うん！ありがとう！

岬

(お、仲直りしてる…やっば、私恋のキューピット的な？2人に貸し作っちゃったぁ…)

この作品はいかがでしたか？

1件

急展開満載です。(笑)

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