燐子
はぁ、はぁ、、

桜
ねぇ、どこまで逃げるの?

由里子
とりあえず走るしかないよ!

ハルト
なあ燐子、ホントに鬼なんか、、

由里子
…。とりあえず見つからないところに隠れようよ

燐子
私は…あの一組の教室!

桜
私は掃除用具入れの中!

由里子
わたしは、、ト、トイレ!

ハルト
じゃあ俺も

燐子
よし、みんな隠れて…あっ、一ついい忘れてた。

桜
な、何?

燐子
鬼ごっこを途中でやめたくなったら、鬼の前に出るの

由里子
はあっ?何で?捕まっちゃうよ

燐子
それが違うの、おばあちゃんは、鬼の前に現れて、「私はもう諦めた」って3回言えばやめられるって。

ハルト
そ、そうか…。

燐子
あともう一個、2時間逃げ切った人は、助かるの。鬼が紙の中に吸い込まれていくんだって

桜
そ、そうなんだ…。

由里子
なっ、なんの音?

ハルト
鬼、鬼だ、みんな早く隠れろ!

鬼
どぉーこだ。悪い子どぉーこだぁ?

由里子
はぁはぁ、ヤバい、見つかるかも…!(小声

由里子
どうしよ、どうしよ…!

由里子
ビクッ((な、なんで!?ここ廃校になった学校のはず…!!何で動いてるの!?

鬼
みぃーつけた。出ておいでぇ〜。………
出てこないなら……。

由里子
イャッ!!はっ…!!

鬼
いるんだね〜出ておいで〜

由里子
(こんな古い木製のドアなんかじゃ、すぐ壊される……!!)

ハルト
(マズい、どうしよう……。どうやって助ければ……!)

ハルト
おーい!鬼!俺はここだっ……!

鬼
うぅ〜ん?あっみぃーつけた。

ハルト
逃げろ!由里子っっ!

由里子
きゃああアッ!

由里子は勢いよくトイレから出ると、そのまま走っていった。
ハルト
はぁっはぁっ…!速い…!

鬼
捕まえちゃうよぉ〜!

ハルト
はぁっ…!うっはぁっはぁ!!

ハルトは震える足で階段を駆け下り、素早く廊下の角を曲がると、その階のトイレに逃げ込んだ
鬼
あれぇ〜?どこに行ったのかなぁ〜。

鬼
すぐ見つけるからねぇ〜

ハルト
はぁっはぁっはぁっ…!

鬼に聞こえてしまうくらいにハルトの心臓の音はバクバクしていた
ハルト
はあっやべぇ。ほんとにいた…!

ーーーーーーーーーーーーーーーー教室ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
桜
うっ、ココ狭い……!

燐子
……桜?大丈夫?鬼がここに来なければいいけど…。

桜
う、うん。私、さっきからずっとあ、足が震えてるの…怖くて、怖くて…!

燐子
大丈夫。えっと、今の時間は…えっ!?

燐子
なんで時計が動いてるの…!?ここは廃校でしょ…!?

桜
えっやめてよ!怖いよっ…!!

燐子
と、とりあえず…、鬼ごっこを始めたのが2時くらいよね…。だから…4時くらいまで踏ん張れば良いのよ。頑張ろうね!

桜
う、うん…。

由里子
こ、ここなら大丈夫よね…。

由里子
さすがにあの鬼も来られないわ。だって、倉庫に入ったあとはカギかけたもん!!だから大丈夫…。
