うずまき
流菜
………………いいお店だね
太宰
でしょ?
私は紅茶を飲みながら太宰を見る
相変わらず整った容姿
謎に包まれた包帯
理解ができない部分は所々あるけどこの男に惚れた女性はそこらにいるだろう
流菜
はぁ…
太宰
え、何、なんのため息?
流菜
顔面凶器は黙ってて
太宰
顔面凶器…って善い方の?悪い方の?
私は目の前で一人騒ぐ太宰を放置してケーキを一口食べる
流菜
(クリームが甘くて美味しい)
流菜
それで?私に何の用?
太宰
そんなに警戒しなくてもいいじゃないか
太宰
君と私の仲でしょ?
流菜
その云い方誤解生むからやめて
太宰
え~
流菜
…………………
太宰
…ずっと君に謝りたかった
太宰
あの時から
太宰
勝手に君のこと判った気になって私と同じだって思い込んで傷付けた
太宰
ごめんね
流菜
なんで…太宰が…謝るの?
流菜
私も自分のことばっかで太宰に八つ当たりして…
流菜
私の方が酷いことをした
流菜
ごめんなさい
私達はお互い頭を下げて動かない
傍から見れば不思議な光景だ
いや、面白いまである
そんな空気を突き破ってきた人がいた
賢治
あ~太宰さん!
私より年下であろう少年
どうやら太宰を探してたみたい
賢治
国木田さんが探してましたよ
太宰
あ~…私依頼で出掛けてたんだったね
流菜
え?
太宰
国木田くんなんて?
賢治
「あの唐変木!依頼を放置してどこ行った!」って怒りながら川方面に向かいましたよ
太宰
なんで最初にここを探しに来なかったんだろう
賢治
とにかく早く依頼に向かってください
太宰
は~い
太宰
ごめんね賢治くん
流菜
………あ
流菜
若しかして商店街で聞いた「賢ちゃん」って…
太宰
彼のことだね
流菜
ナイス人助け!
私は彼の手をぎゅっと握って云った
賢治
え…えっと…ありがとうございます?
太宰
流菜ちゃん、賢治くん困ってるよ
流菜
ごめんなさい
太宰
じゃ私は依頼主の所行ってくるね
賢治
気をつけてください
流菜
迷子ならないでね
太宰
私のこと幼児か何かと勘違いしてない?






