〜百瀬 side〜
約1時間の航行の末、 とうとう目的の壱岐島に着く
百瀬
時間帯はまだ夕方だけど、 流石に冬前のこの季節となると、 やっぱり陽が落ちるのが早い
百瀬
港の近くでちょうど良さげな 宿を見つけて、今夜はここで やり過ごすことにする
百瀬
ベッドの上に寝転がりつつ、 明日からのことを考える
本部の場所と行き方は、 車で七瀬姉さんに聞いたから大丈夫
百瀬
百瀬
百瀬
とりあえず、今は休むか
ここまで相当な長旅だったから、 身体も疲れてるはずだし
百瀬
翌朝
ホテルで朝ごはんを食べた後、 部屋に戻ってくる
百瀬
コンコンッ
百瀬
本部で向かう為に軽く手荷物を まとめていると、不意にドアから ノックが聞こえた
百瀬
返事をしながらドアに向かって、 ガチャリと開ける……と、 そこには従業員の人がいた
従業員
百瀬
従業員
百瀬
従業員
迎え……何か、聞いただけで 既に怪しそうだけど……
百瀬
まとめた荷物を持ってフロントに 降りてくると、そこにはスーツを 着た知らない男の人がいた
???
百瀬
???
真瀬
自己紹介の後、丁寧なお辞儀をされる
百瀬
真瀬
百瀬
俺が疑問に思っていると、 心を読んだようにそう答えられる
百瀬
真瀬
そうしてホテルの外に停めてある 車に案内された後、山の中へと 進んで、大体30分ほど
百瀬
和風な門に、表札には“鳴海”の2文字
ここが、鳴海の総本山、鳴海家本部
真瀬
真瀬さんについて、門をくぐる
百瀬
広い庭に、門の先には日本家屋の屋敷
長崎のじいちゃん家も大きいけど、 ここは比べ物にならないほど
真瀬
屋敷の中に入って廊下を 歩いていると、真瀬さんに そう説明される
百瀬
鳴海家総代ってことは、この家系で 一番すごい人じゃねぇか……?
百瀬
真瀬
百瀬
百瀬
不思議に思いつつ歩いていると、 とある部屋の前で、真瀬さんが止まる
真瀬
そう言った後、襖に向かって 真瀬さんが声をかける
真瀬
瀬
中から聞こえたのは、意外にも 若い女性の声だった
真瀬
百瀬
真瀬さんに襖を開けてもらって、 部屋の中へと入る
広間のようなところで、奥には 一段上がった場所がある、時代劇 なんかでよく見るような構造の部屋
そしてその一段上には、 さっきの声の主が座って……
百瀬
瀬
瀬
着物の裾を翻して、 丁寧に挨拶をする彼女
……まず驚いたのは、“その子”の若さ
高校生とか、下手したら 中学生くらいの……でも確実に、 俺よりも年下の子だった
百瀬
紫の目隠しをしているにも関わらず、 しっかりと俺を捉えているし、 何故だか視線らしいものも感じる
百瀬
はっとして、衝撃で忘れかけていてた 自己紹介をする
瀬
瀬
百瀬
ふふ、と笑ってから、こう話を始める
瀬
瀬
百瀬
瀬
百瀬
瀬
百瀬
瀬
瀬
『今日は鳴海の節目だ』
『私はその節目の終わりの代として、 新たな時代を迎えるべく、今日を もってこの座を降りようと思う』
瀬
瀬
瀬
百瀬
鳴海家にとってあの予言書は、 俺が思っていた以上に、 相当重大な代物だったらしい
瀬
瀬
瀬
瀬
百瀬
ピタリと目的を当てられたことに、 つい驚いて目を見開く
百瀬
瀬
百瀬
あれ……さっきの真瀬さんみたいに、 また何か心を読まれたような……
百瀬
瀬
瀬
百瀬
瀬
百瀬
……ここまで送ってくれた真瀬さんと 会話してる時、確かにそんな風に 感じたことが何度もあった
それに、ついさっきも、この人に……
百瀬
瀬
百瀬
瀬
コメント
2件
おおお……また新キャラが増えてきた… 使用人の『真瀬』さんと『頼』さん… 頼さんに関しては16歳で鳴海家の総代に… そして頼さんや真瀬さんも心が読めて それは鳴海家の血筋??? 鳴海家の本部…すごいなぁ なんかそうとうすごい話になりそう… 次あたりの話から明らかになるのかな? 続き楽しみにしています!!!!!!!