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鳴海弦
長谷川
長谷川
その日から彼は変わってしまった。
最強と呼ばれた鳴海弦は消えた。
ゲームにも触れず、
怪獣討伐にも出向かず、
目に光が宿らなかった。
長谷川
ボクは強かったはずだ。
誰よりも怪獣を倒し、生き残ってきた。
そうだろ?
第1部隊隊長で、日本最強。
そのはずだったのに、
初めてだったんだ。
何もできなかっただなんて。
足も動かない。
呼吸の仕方も分からなくなってきて。
腕の中で冷たくなっていく君を見つめることしかできなくて。
鳴海弦
鳴海弦
鳴海弦
泣くなんて、思ってなかった。
感情が壊れるって、こんなに静かなんだな。
気づいた時には、頬を伝う何かが顎先から零れていた。
風がそれを乾かす前に、もうひと粒落ちていった。
鳴海弦
鳴海弦
彼女が消え去った日、ボクの想いに名前がついた。
___笑ってください、鳴海さん。
鳴海弦
鳴海弦
「笑ってほしい。」
その願いが、鳴海弦を壊した。
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