ある日のこと
スタッフさん
─それで、…
綾那
ボー…
スタッフさん
…、三上さんはどうしたい?
綾那
……
スタッフさん
三上さんー?
綾那
ハッ!えっと、ごめんなさい?
スタッフさん
大丈夫?心ここに在らずって感じだけど
綾那
最近考え事が多くて
スタッフさん
そう。でも今は大事な新曲の打ち合わせ中だからもう少し集中してくれるとありがたいね
綾那
ッ、すみません
今は私のソロ活動の新曲の打ち合わせをしている。
私はSnowManとしてだけでなく、グループでのデビューが決まるずっと前からソロとしても活動していた。CDを出しているのにデビュー組にはなれずに。
それ故にソロとグループの二重で活動しなければいけなくなってしまった。
グループで仕事をさせてもらってるのに、ソロで同じような仕事をする必要あるのかなと最近は悩むようになっていた。
スタッフさん
…で、今回の新曲なんだけど
スタッフさん
この3曲の中から決めて欲しいの
スタッフさんが言う3曲の新曲候補の歌詞が書かれた手元の紙に目を通す。
綾那
なるほど…『貴方』ってやつがミディアムバラード、『SUPERGIRL』ってやつがヒップホップ、『ふらわー』が王道ジャニーズって感じ?
スタッフさん
そんな感じ
綾那
私的に『貴方』が一番面白いかもしれない
綾那
ミディアムバラードなのに応援ソングって珍しいと思わない?
スタッフさん
たしかに珍しいね
綾那
んー、なんだろう…この曲ってさ、私の主観でしかないけど『生死を彷徨うほどまで頑張ってる人達』に送る曲なんだろうなって思うんだ
スタッフさん
生死を彷徨うほどまで頑張ってる人達…
綾那
普通応援ソングってほら、ナミヲとかみたいにアップテンポな曲が多いじゃん
綾那
でも、本当に心がボロボロになっちゃってる人ってそう言う曲を受け付けないの
綾那
実際に私がそうだったから。でも、ゆったりした曲だと受け入れられるの
スタッフさん
なるほど…
綾那
だから、私はそういう人に向けてこの曲を贈りたい
スタッフさん
じゃあ『貴方』で決定ね?
綾那
うん
マネージャー
綾那、本当に大丈夫?無理してない?
綾那
うん、大丈夫。
マネージャー
私は心配してるんだからね?限界迎える前にガス抜きは必ずして。いい?
綾那
わかってるって…
綾那
ただいま、
ラウール
あっ、あやちゃんおかえり!あのさ、宿題─
綾那
ごめん、後にして
ラウール
えっ、うん…
岩本
今の、みたか?
佐久間
うん、綾那が話してる人の目も見ないで返答するの珍しいよね
阿部
なにか煮詰まってるんじゃないかな
深澤
俺、ちょっと話聞いてくる
渡辺
だめだ。俺じゃないのが行ったところであやなは口を割らないよ
渡辺
だから俺が
岩本
じゃあ翔太、頼む






