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目の前に死んだはずの妹が居るんだ
黙って帰すわけ無いだろ
″俺″は死んだはずの妹を黙って笑顔で送り出せるほど広い心の持ち主じゃ無いんでな
僕の妹は不思議そうな顔をして
零
零
五条 悟
衝撃的なことを発した
どちら様ですか?
今、零が喋ったんだよな
…今、僕の妹が…
五条 悟
五条 悟
五条 悟
零
零は黙った
思い出したのか
まぁ、思い出すもクソも無いけど
零
五条 悟
可笑しい
可笑しい
可笑しい可笑しい
可笑しい可笑しい可笑しい可笑しい
記憶が無い?
零が僕のことを知らないようなことを言うなんて
まさか
まさか
まさか
まさかッ
五条 悟
翡翠
俺は瞬時に呪い姫の胸ぐらを掴んでいた
これしかあり得ない
コイツしかできないだろ
だって
だって
だって
俺の可愛い妹が俺のことを忘れるはずないだろ
そんなのあり得ないだろ
だから、だからッ
コイツが零の記憶を消したとしかあり得ないんだよッ
翡翠
翡翠
この女は愉快に笑う
嗚呼、嗚呼…
憎たらしい
僕の妹の記憶を消しやがって
許さない
絶体に
許さない
五条 悟
翡翠
女は高らかに笑う
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
笑うこの女が憎い
何故笑う
僕はこんなにも苦しいのに
何故そんなに愉快に笑う
翡翠
翡翠
翡翠
五条 悟
分かった
分かったよ
お望み通り
五条 悟
零
殺そうとした
でも勝手に攻撃が止まった
いや、違う
違うんだ
僕が…
攻撃を止めてしまった。
零の声に反応して
妹の声に反応して
僕は… 少女は現最強、五条 悟の前に立ちはだかった。
零
零
零
今にも泣きそうな声で懇願する
僕の妹
嗚呼、可愛い
昔の零だ。
五条 悟
零
五条 悟
五条 悟
零
目の前の少女は混乱しているようだ
ダレ
ダレ
ダレ
ダレ
ダレ
ダレ
ダレ
ダレ
ダレ
ダレ
ダレなの
怖い
怖い
怖い
一人にしないで
一人に、しないで?
ダレがダレを一人に…
なんでこの人は私の兄を名乗っているのか
此処には人が沢山居る
見覚えもない
ひーちゃんしか知らない
怖い
怖い
怖い
人間は怖い生き物
醜い生き物
そう、ひーちゃんは教えてくれた
だから極限関わらないように生きてきた
でも、この男は…
私と会ったことのあるようなことを話している
でも私の記憶にはない
なにかが可笑しい
なにが可笑しいって
私が知らない記憶をこの男は知っている
信じちゃ駄目だ
でも気になる
恐怖よりも
好奇心が勝った
好奇心にはダレも勝てない
だってそれが
″人間″だから
零
可笑しい
可笑しい
可笑しい
可笑しい
可笑しい可笑しい可笑しい可笑しい
可笑しいッ
翡翠
零
可笑しい
人間は醜い生き物
醜く汚く弱い生き物
だから関わっちゃいけない
見てもいけない
好奇心で関わってもいけない
それは全て
ひーちゃん、翡翠に教えて貰ったから
ひーちゃんってダレ?
私が知っているのは…
″翡翠″
ひーちゃんじゃない
私が知っているのは″翡翠″だ。
惑わされるな
私は
ひーちゃんなんて呼ぶ柄じゃない
私は…
零
想いだした記憶
全ての記憶
私は最強
もう逃げないから