零
翡翠
翡翠は絶望した顔をしている
ざまぁみろとしか思えない
ごめんね
零
私は兄様に向かってピースをした
五条 悟
僕は目の前で可愛く笑っている
僕の妹を抱き締め
五条 悟
涙を流した
妹が帰ってきた
それが
それが
それが
それが嬉しくてたまらない
有り難う
零
僕の元に返ってきてくれて
絶体に離さないから
僕の妹に戻ってきてくれて有り難う
僕の妹は零だけだから
五条 悟
兄様が私を抱き締めてる
ごめんとしか言えない
急に死んでごめんね
…ごめん、ごめんね…
零
一人にしてごめんね
辛い日々を歩ませてごめんね
苦しい思いをさせてしまった
ごめんね
兄様
こんな兄不孝な私を兄様の妹でしてくれる兄様は優しいね
今でも私を妹で扱ってくれてる
魂は″五条 零″じゃないのに
騙しているみたいだよね
でも、これが一番最善の手だったんだ
意識を無理矢理戻したから頭も体も痛いけど
兄様の
兄様達の
笑顔がこれで戻るなら
これくらい楽だよ
五条 悟
◦
零
???
この子
見覚えがある
何処だって
えーと、思い出せ
思い出せ
零
???
五条 悟
え、あってるよね
私を助けたくせに私を殺そうとしてきた人
なぜか私の術式を使っていた人
可笑しい人
この人の正体は分からない
今でも分からない
だって
今
六眼で見てるのに
なんにも情報が出てこない
鍵が掛かっているみたい
…重々しい雰囲気の心
こんなに純白色をしているのに
心はどす黒い
ヤバいヤツだ
ヤバいほど強いんだろう
でも、そうしたら私の殺されていたのは可笑しい
そしてこの人は私に様付けをしていた
この人は一体?
五条 悟
五条 悟
???
五条 悟
確か
あれは任務のときで…
頭と目が痛くて蹲ってて
そしたら呪霊に攻撃されて
血が沢山出て
大量出血で死にそうになり
死を覚悟していた
そんなときこの女の人が助けてくれた
意識は朦朧としていたが覚えてる
私の頭を優しく撫でてくれた
その撫で方は何処かで 触れたことのあるような感じだった。
女の人は呪霊に話し掛けながら呪霊を祓っていた
呪霊に酷いことを言っていた
まぁ、それはいいんだけどさ
そして私を見てきた
私に触れようとしていた
危険を察知した
触れられたら終わる
死ぬと思った
だから動いた
斬った
女の人は自分の死に気付かず喋っていた
あれと一緒
ギロチンをしたあとの人間は動くし喋るのと一緒
正直に言うと気持ち悪かった
悔しそうに死んでいった
可哀想と思った
あのあと私は女の人になにかを喋っていた
…なんだってな
零
???
???
???
零
気持ち悪いかも
私に寄ってくるハエみたい
可哀想
怖いわぁ…
これが本当の
ガチ恋オタクの狂信者
???
???
???
嗚呼、コイツは…
零
◦
◦
◦
声
壊された場所から声が聞こえた
この声
なんだか久し振りだね
零
禪院 真希
真希は素っ頓狂な声を上げた
間抜けっぽい顔もしちゃって
零
禪院 真希
真希…
禪院 真希
零
信じてた
嬉しい
零
でも一度死んだし…
なんと言えばいいのか分からないね
正しい答えが分からない
でも今は喜ぼう。
コメント
3件