天才高校生、梵天の構成員になる

私はある女性の元に生まれた。

その女性はある男と一夜を共にした。

母はその時私を妊娠してしまった。 男は責任を取りたいと、結婚を申し出た。それを母は受け入れてしまった。

結論から言えば男は結婚詐欺師だった。結婚当日男は式場に来なかった。

母の元に残ったのは男が残した多額の借金と私だけだった。

母は憎いはずの男との間の子である私に暴力を振るわず、栄養のある食事をくれ、愛情までも注いでくれた。

私は脳が少し特殊で1度見たものを絶対に忘れなかった。もうひとつある。例えで話そう。外人が話をしていたとする。その時に私が会話を聞いていたらその言葉を私は話せるようになっていた。欠点があるとして、私は人の名前が覚えられなかった。

それがわかった時にも母は気持ち悪がらなかった。母は「凄いね！」と言ってくれた。

人の名前が覚えられないことも「あなたには他にできることがあるからそれでカバーできるよ！大丈夫。」と言った。

そんな母は私が小学生に上がる頃私の父親である男の借金を取り立てに来たやつに○された。

取り立てに来たやつは家の中にあるありとあらゆる金目のものをかき集めた。その最中に見つけたのは私の療育手帳。そこに私の脳のことが書かれていた。

そして私はそいつに連れられ研究所に来た。

正直私は神様を信じていないが、もしもいるならあの聖人君子のような母を早○するような運命にしたあなたを絶対に許さない。

私がこの研究所に来て4ヶ月が経った。そのうち3ヶ月の間に私がやらされていたのは全国の言葉を覚え、話せるようにすることとキリスト教の教えから医療技術、歴史、まぁ、簡単に言えばこの世の全てを叩き込まれた。

それを覚えたので今はとても暇である。たまに研究者が来て思考実験をしていくがそれも飽きてきた。

そう思うようになってしばらく経ったある日1人の研究者が大きなダンボールを荷台に乗せて私の部屋に入ってきた。

その研究者は私の新しい担当者のようで、今回は何をするのかと思っていた。

これが私と朱音の出会い。

そこから朱音に色々なことを教えた。

高校入試の頃、朱音は男子校を受験させられるらしい。

朱音はそれでいいと言っていた。

だから私はあの研究員にその学校の手に入る限りの過去問を持ってきてもらい、今年出そうなところの分析をした。そしてその部分を朱音と解いた。

あとから朱音に聞いたが問題は私が分析したものが出たようだ。

だが、結果は不合格だった。

そしてその日から朱音がここを訪れなくなった。