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青空の中、薄っすらと透明な月が 見える。

花子

………

すると、後ろから扉から開く音がした。

花子

…?

太宰

やあ、寧々ちゃんが君の事探していたよ

そう言いながら、太宰サンがこっちに歩いてくる。

花子

……呼びに来てくれたの?

太宰

いや?どうも君は今、一人で居たいみたいだからね

花子

………

太宰

悩み事かい?

花子

太宰

そういうのは人に相談すると荷が軽くなるっていうよ

太宰

試しに私に相談してみてはどうだい?

花子

ソーダン…

太宰

私にだって相談を受ける事くらいはできるよ

花子

………

太宰

なんなら私が先に云ってもいいけど…

花子

えっ悩みあるの?

太宰

私にだって悩みはあるよ

花子

……じゃ、先にドーゾ

太宰

では、

コホンっと一つ咳払いを彼はする。

太宰

私は最近入水自殺ができません

花子

(そういえば自殺したい…みたいな事この前言ってたっけ)

太宰

理由は、敦くんが問題なんです

花子

敦サンが…?

太宰

そう、私が仕事中に川へ飛び込もうとすると

花子

サボりたいだけでしょ…

太宰

すぐ止められます、そして仕事してくださいと云われます、さてどうすればいいでしょう

花子

敦サンの言ってることが正しいと思うよ

太宰

さらに、最近は忙しくて川へ飛び込む機会が少ないのです

花子

敦サンの言ってることが正しいと思うよ(二回目)

太宰

ちょっといいかい?これは『お悩み相談会』だよ

花子

(ネーミング…)

太宰

アドバイスが欲しいのだけど…

花子

アドバイス…?うーん…

太宰

では別の悩みにしよう

花子

まだあるんだ…

太宰

探偵社の下に喫茶店があるのは分かるかい?

花子

あぁ…なんかあったね

太宰

そこで働いてる女給さんを口説いても靡いてくれません、どうすればいいでしょう

花子

……なんて口説いてるの?

太宰

『このしなやかな手指で私の首を締めてほしい』とか『私は貴方と心中する為に今日まで生きてきたのです』などと、喫茶店行ったら毎度口説いているのだよ

花子

…………

花子

(その人大変そうだなぁ)

太宰

全くと云っていいほど靡いてくれないくてね

花子

当たり前だと思う

太宰

アドバイスを私は欲しているのだけれど…

花子

………じゃあ、口説かなければいいんじゃない?

太宰

花子

口説かなければ『あれ?何かいつもと違うな〜何かあったのかな〜』って、自分から近付いてくると思うよ

太宰

つまり庇護欲を掻き立てると…

花子

まぁそんな感じ…

太宰

なるほどぉ〜

太宰

では、次は君の番だ

花子

えっ

太宰

今までのは茶番だと思って本音を話してくれ給え

花子

………ホンネって言っても、どこから話せばいいか分かんないし…

太宰

どこからでもいいよ

花子

じゃあ、君は……

人を殺したことがある…?

太宰

……人を…かい?

花子

……うん

太宰

………

太宰

あるよ

太宰

君が思っている以上に、私は人を殺した

花子

……そうなの…?

太宰

ああ

太宰

私はね、生きるなんて行為に何か価値があるなんて思ったことがない

花子

………

太宰

一人の友に云われたのだよ

太宰

人を殺す側も救う側も変わらないのなら救う側になれ、どちらも同じならいい人間になれ

太宰

その方が__

幾分か素敵だ

太宰

だから私はココに来た

花子

……そーなんだ…

太宰

そういう君だってあるのだろう?

花子

………俺は、人を殺して死んだ

花子

その罪を償う為に俺は今も彼処にいる

太宰

償う…

花子

うん

太宰

そうか…やはり君と私は似ているが、何処か違うね

花子

チガウ…?

太宰

人を殺して、その罪を償うか……君は心が綺麗だね

花子

……そんなことないよ

花子

俺は

花子

もう死んでるし、人殺しだし、いつも彼処に縛り付けられてる

花子

話す相手もいないし、やることもないし、夜だって眠ることもできない

太宰

………

花子

だから…今更誰が死のうが、どうだってよかったんだ

花子

どうだって…

花子

よかったはずだったのに…

花子

っ……

花子

ソレを忘れさせられるくらい…ヤシロ達と過ごした時間が楽しかった…

花子

好きだった…

それは…

誰にも言ったことがない

俺の本音だった。

太宰

それでいいんじゃないかい?

花子

太宰

君が再びなにかの罪を犯すと云っても、私は止めはしない、君が望んでいることならね

太宰

罪は重ねれば重くなると云うけれど、私はどうだっていいと思う

花子

なんで…?

太宰

だって…罪を重ねても__

罪は罪だろう?

花子

っ!

太宰

君がしたい事をすればいい

花子

………

太宰

さて、小腹が空いてきたし、喫茶店で何か食べようかな

そう言いながら、彼は入って来た扉の方へと向かう。

花子

……ねぇ

キュッと彼の服を掴む。

太宰

なんだい?

花子

………ありがとう

そう言うと、彼はふっと笑った。

太宰

どういたしまして

スクっと立ち上がり彼の隣へと歩き始める。

太宰

悩みは解決したかい?

花子

まーネ

な…長かった…

私入れて三人の登場人物で100タップだからね!?

まぁ、それは置いといて…

今回はお悩み相談会でしたね

この後花子くんはどうするのでしょうか?

終わりが近づいて来てるゼ✩

♥️と💬よろしく!

誤って文ストの世界に来てしまった花寧々

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604

コメント

4

ユーザー

文スト×花子くん推しが集まっていて👍 尊い死する

ユーザー
ユーザー

太宰さんと花子くんの組み合わせいいですね(*^^*)

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