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杉下 京太郎

全部、やめます…!

杉下がそう言ってから、 数日が経った。

杉下 京太郎

梅宮さん、トマトの
水やり、オレやります

オレに全部委ねることをやめる。

そう決めたものの、 杉下は毎朝、こうしてオレの 野菜の手入れを手伝っている。

このままで、いいのだろうか。

オレは、杉下の成長の 足枷になっているのでは ないだろうか。

梅宮 一

(それは、嫌だな…)

ここ最近、そんなことばかり 考えている。

杉下 京太郎

一一一さん?

杉下 京太郎

梅宮さん?

梅宮 一

お、おう!なんだ杉下

杉下 京太郎

どうかしましたか?
考えごとですか?

杉下 京太郎

オレに、手伝えること…
ありますか?

杉下はいいやつだ。

だから、前に進んでいってほしい。

梅宮 一

いーや!確かに今
考えごとしてたけど、
オレの問題だからな

杉下 京太郎

でっ、でも…

オレのことで、 余所見させたくない。

梅宮 一

ってか杉下!
こんな毎朝律儀に
オレの野菜の手入れ
手伝おうとしなくても
いいんだぞ〜?

梅宮 一

ほら、他にもたくさん
楽しいこと見つけると
いいと思うぞ〜!
クラスのやつらと
話したり…

だからオレも、

杉下に甘えていてはいけない。

杉下 京太郎

っ…あのっ…!

梅宮 一

杉下 京太郎

えっと…オレは、その…

杉下 京太郎

これからいろんなこと
面倒くさがらずに…
自分で考えて…動きたい

杉下 京太郎

梅宮さんが、

杉下 京太郎

卒業、してからも…

卒業。

その言葉にガツンと 頭を打たれた。

そうか、オレも…

オレも、考えていなかったのか。

杉下 京太郎

あっ、これ、この前も
言いましたね……
すみません、うまく、
言えないんですけど…

ずっと、杉下はそばにいると 思っていた。

オレも、杉下の存在に 甘えていたんだ。

梅宮 一

…いーのいーの!
要はアレだろ?
オレに全部委ねるの、
お前はやめたいと
思ってんだろ?
だったら、ここに
留まる必要は一一一

杉下 京太郎

で、でも!

梅宮 一

杉下 京太郎

オレが、オレ自身で
考えて、その結果…

杉下 京太郎

今は、梅宮さんを
手伝いたい、って
考えていたら…

杉下 京太郎

それは、オレがまだ
前へ進めていないって
ことになる……ので、
しょうか…?

あぁ。

杉下は、そこまで しっかりと考えていたのか。

梅宮 一

(ちょっと、なめてたわ)

それならオレも、考えるべきだ。

梅宮 一

杉下

杉下 京太郎

はっ、はい!

梅宮 一

ありがとな

卒業までの間と、 その先のこと。

この街のため、皆のため、

杉下のために。

梅宮 一

(オレが、すべきこと)

それはきっと難しい。 答えなんかないだろう。

杉下 京太郎

えっ、と…オレ、
何かしましたっけ…?

梅宮 一

いーのいーの!
オレが考えた結果、
お前に感謝したいと
思ったの!

梅宮 一

お前のおかげで、
ひとつ分かったから

それでも進もう。

杉下が手伝ってきてくれた道の その先へ。

杉下 京太郎

…?

杉下 京太郎

でも、手伝えたなら、
何よりです…

梅宮 一

んん!

杉下が、そばにいなくても。

梅宮 一

なー杉下!
野菜、今日も元気だ!
お前のおかげだよ!

杉下 京太郎

! ありがとう
ございます…!

梅宮 一

次はいつ頃収穫かな〜

梅宮 一

…で、杉下

杉下 京太郎

は、はいっ

梅宮 一

もし、な?
お前が手伝いたいと
思ったなら…

梅宮 一

そんときはまた、
収穫手伝ってくれよ!

杉下 京太郎

杉下 京太郎

ぜひ!

杉下も、頑張って進んでいるから!

梅宮 一

(負けてらんねぇな!)

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