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ボクはキミに恋をした

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ボクはキミに恋をした

88 - 椛高校卒業式

♥

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2023年02月10日

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朝の支度をして、姉さんと家を出た

おっ、来た来た。おは〜

翔太

おはよー

真夏

みんなおはようっ

いつも通り4人で合流して、 学校へ向かう

智弥

あっ、まふくーん、みんなー!

星奈

おはよーございますっ!

公園の別れ道から、 とも君達が歩いて来た

しかも、香月家、蒼井家、 一ノ瀬家の6人が、全員揃ってる

彼方

はよ

真冬

おはようございます

隣に来た彼方先輩に挨拶を返して、 10人の大所帯で通学路を歩く

すっかり見慣れたいつもの道を 辿って行くと、学校が見えてきた

瑞樹

あれ、みんないるじゃん!

不意に聞こえた声のした方を向くと、 瑞樹さんと、その妹の観鈴ちゃんも いるのが見える

瑞樹

すごい大所帯だね。何、行進?

彼方

全員家出る時間が被っただけ

芽衣

だけって言うのか、この人数

瑞樹さんに彼方先輩が答えて、 すかさず妹の芽衣ちゃんがそう返す

彼方

……まぁ、たしかに多いな

僕らを見回してから、 彼方先輩がそう言った

瑞樹さん達も増えて、合計12人

1年生の時は、自分の高校生活が こんなに賑やかになるなんて、 思いもしなかった

そらるさんに会って、彼方先輩に 会って、とも君に会って、 みんなに会って……

もしも入学式の日、僕が彼方先輩を 見かけなかったら。 姉さんと夜に出かけていなかったら

僕が彼方先輩を好きになることは、 なかったかもしれない

それ以前に、お互いの正体にさえ 気づけなかったと思う

でも僕は、それで何も 後悔はしていない

とも君が話しかけてくれたことも、 ちょっとした奇跡みたいなものだ

九葉ちゃん達1年生が僕らのところに 来なかったら、“瑞樹さん”に 会うこともなかった

彼方先輩が“王子”の仮面を 外せたのは、瑞樹さんの おかげかもしれない

でもそれは、彼方先輩が瑞樹さんと 仲良くなっていたからこそのもの

蒼井さん達がこの町に越して なかったら、姉さんと蒼井さんがで 出会って、友達になることもなかった

みんなの色んな経験が積み重なって、 今の僕らがここにいる

そう考えると、何だか自分の人生が、 少し面白く思えてきた

真冬

彼方先輩

彼方

何?

真冬

人生って、何があるか分からないですね

彼方

……たしかにそうだな

思い当たる節があるのか、少し 苦笑いを浮かべつつ言った彼方先輩

何があるか分からない

だから今日、僕は勇気を出すんだ

校長先生

卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます……

ありきたりな校長先生の話も、 今日ばかりは真剣に聞いて いなきゃいけない

校長先生

……皆様の更なるご活躍を期待しています

長々とした式辞を終えて、校長先生が 一礼して舞台を降りていった

卒業生はここまでずっと立って いなきゃいけないから、座ってる 僕らより大変

卒業直前の、最後に与えられた 試練……なんて、くだらない ことを考えたり

真冬

(……うん、ほんとにくだらないな……)

心の中で失笑をしつつ、 舞台の方に向き直る

来賓祝辞、在校生の送辞などが過ぎて いって、次は答辞……分かりやすく 言うと、卒業生代表の言葉

卒業生代表と言ったらやっぱり、 元生徒会長の彼方先輩だ

舞台に上がって、一礼してから 話し始めた

彼方

桜の花びらが舞い踊り、段々と暖かな季節になってまいりました、今日日におかれましては……──

最初の挨拶に始まって、これまでの 3年間での思い出や、特別な行事 などで自分が学んだこと

この大勢いる中でも、マイクに 向かって堂々と話していられるのは、 流石生徒会長だ

それに何より、彼方先輩らしい

僕らの入学式の時は、少し前までの “王子”の彼方先輩だった

けど今は、彼方先輩らしく話している のを見て、先輩も成長したんだなぁ、 なんて、親紛いなことを思う

彼方

……最後になりましたが、学校生活を支えてくださった全ての方に、改めて感謝申し上げます

唯一、答辞の内容は らしくなかったけどね

それからは、卒業式での定番曲を 歌って、閉会の言葉があって、 卒業生が退場して終わり

最初は長いと思っていたけど、 あっという間だったな……

在校生も体育館の外に出て、 この後は写真を撮ったり帰ったり、 各自自由にできる時間

真夏

あっ、いたいた。真冬!

翔太

まふくーん!

人混みの中から、姉さんに続いて、 天ちゃんや96ちゃんが出てくる

智弥

お、まふ君!

それから、とも君や蒼井さん達も

段々と集まっていって、 いつの間にか今日一緒に登校した 10人が揃っていた

後は、彼方先輩と瑞樹さんだけ

翔太

あの2人どこにいるんだろ?

さぁ、元王子とその親友で人気高かったし、色んな人と写真撮ったりしとるんやない?

〜翔太 side〜

96ちゃんと話しながら周りを 見回すと、見慣れた2人がこちらに 向かってきているのが見えた

彼方

真冬

まふ君の背後から現れて、 そう名前を呼んだそらるさん

その後ろから、瑞樹さんも 駆け寄ってくる

真冬

あ、彼方先輩っ

彼方

お待たせ

翔太

(……2人は、どうするんだろう……)

瑞樹

ふー、やっと合流できた〜

わしらがここにいるってよく分かったなぁ

彼方

こんな派手髪揃ってる集団なんてお前らくらいだろ

あはは、たしかにそうかも……

僕と96ちゃんはまだしも、 まふ君達とかとも君みたいな紅白に 染めてる人は、そうそういないし

真夏

あ、お2人とも、卒業おめでとうございますっ!

不意に、思い出したように まなちゃんが言う

九葉

あぁ、なんか忘れてると思ったら……

藍斗

おめでとうございます

観鈴

お兄ちゃんもおめでとうっ!

まなちゃんに続いて、 みんなも言っていく

瑞樹

ありがと〜! ふふ、流石しっかりしてるね、次期生徒会長さん

そうそう、実はまなちゃん、 生徒会選挙に立候補して、 生徒会長に当選したんだよね

だからさっきの式の送辞も、 まなちゃんが舞台に上がって 言ってたんだ

真夏

そんなことないですよ、さっきの送辞だって、ちょっと噛んじゃいましたし……

彼方

俺も最初はそうだったよ

これは、そらるさんなりの励ましかな

智弥

スピーチといえば、さっきの彼方兄の答辞……

何か気になることがあったらしく、 とも君がそう呟く

彼方

……? あ、最初と最後は全部ググった

智弥

やっぱりそうだった!

あの答辞、僕もらしくないと 思ってたけど……なるほど、 そういうことか……

彼方

間はちゃんと自分で考えたよ

その後、書くこと多すぎて困った、 と続けるそらるさん

瑞樹

みんなこの後どうする? 何もないならさ、打ち上げカラオケとか行かない?

おー! わし行きたいっ!

智弥

あ〜、俺は〜……

九葉

いいじゃん、折角だし聞き専で来なよ

芽衣

このメンバーで集まれるのも、これからほとんどないでしょうし

真夏

だね。私も行きたいですっ!

みんなが続々と賛成していって、 カラオケに行く流れになる

翔太

(けど……)

瑞樹

みんな賛成だね。じゃあ早速……

翔太

あ、ちょっと待ってください!

ぞろぞろと歩き出すみんなを 呼び止める

瑞樹

ん? 天宮君なんかあった?

翔太

えっと、その……

翔太

(ここで言わなきゃ、未来の僕は、絶対後悔する。)

翔太

(それに、まふ君達にも後悔してほしくないから……!)

僕が……ここで、 勇気を出さなきゃ……!

ボクはキミに恋をした

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