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まだまだ調べたいことが沢山あるがアノはそそくさと次の説明へと移る。
居住スペースはフードスペースの下のフロアから数フロア分設けられていた。
アノ
こちらがおひとり様のお部屋のあるフロアです。
アノ
お二人のお部屋は…
アノ
20052913M
アノ
20052914M
アノ
の2つですね。
しろう
ずいぶんややこしい部屋の番号だな。
アノ
こちらの番号は覚えて頂かなくても、ウォッチをドアにかざしていただけばご自分の部屋のみ開きます。
アノ
それに、慣れないうちはウォッチが部屋までの順路を示してくれますので。
アノ
ご安心を。
ゆうた
すげぇ…！
アノの説明中ゆうたはウォッチをドアへかざし、1人興奮している。
ゆうた
うぉ！部屋も意外と広いぞ！
アノ
…
しろう
ちょ、ゆうた！
しろう
まだ説明の途中…
アノ
いえ、しろう様よろしいです。
どちらにせよこの後はお部屋に入っていただくので。
どちらにせよこの後はお部屋に入っていただくので。
アノ
のろまアンドロイドは必要とされないのです…
明らかに卑屈な表情をした少女に、申し訳ないと思うのと
精巧に作られた機械だと感心した。
そしてその後、俺たちの明日からの生活についての説明があった。
まとめると、基本自由に過ごしてくれて構わないが俺たちの身分は高校生として登録されているため
平日の朝8時40分～17時までは施設内の学校へ通う事が必要だという。
ゆうた
外で暮らすのと変わらないな。
しろう
寮に入れられたみたいだ。
アノ
そうですね、アンケートの回答を元に組まれた"生活スタイル"です。
アノ
ですのでもし学校がお嫌いでしたら、違ったスタイルをご提案することもできます。
ゆうた
じゃあ例えば1日中ゲーム三昧の生活を送りたいって言っても?
アノ
はい。
アノ
そうすることも出来ますし、飽きて他の生活スタイルへの変更も可能です。
ゆうた
…か、神待遇じゃないか…！
しろう
(待遇が良すぎないか?)
アノ
説明は以上です。
アノ
何かご質問ございますか?
しろう
(聞きたいことしかないが…)
しろう
とりあえず一つだけ教えて欲しい。
しろう
このマンションの出口は?
アノ
出口…、ですか…？
アノ
申し訳ございません
アノ
私この施設で造られた物なのでそれについては分かりかねます。
しろう
…そうか、分かった。
しろう
案内、ありがとう。
アノ
こちらこそ、お付き合いありがとうございました。
アノ
改めて疑問点、要望などありましたらウォッチにある呼び鈴アイコンをタップしてください。
アノ
何時でも伺います。
アノ
あ、最後に。
アノ
注射の時間は厳守でお願い致します。
アノ
それでは。
アノは一礼すると部屋をあとにした。
繊細な白の髪と顔を上げた時の赤い瞳が彼女が去った後もしばらく鮮明に記憶されていた。
ゆうた
なんだか凄いところに来たな。
ゆうた
初めこそ疑ってたけど、案外ここは悪くないとこなのかもな…
しろう
彼女、ほんとに機械なんだな。
しろう
嘘をついてるように見えなかった
ゆうた
…へ？
ゆうた
まぁ、確かにそうだったね。
しろう
俺たちの知らないうちにこんなに進化してたなんて。
ゆうた
…
ゆうた
まぁな。
ゆうた
今の暮らしじゃ、しょうがないよ…
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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