恐怖の童謡曲

私は水口 かえこ。専業主婦でもあり一児の母でもある。

もともとはアナウンサーとして働いていたのが結婚を機に引退

今は、エリート商社マンの優しい旦那と可愛い娘に囲まれながら幸せに暮らしている

娘のまなみは現在3歳。音楽が好きなのか、幼稚園から帰ってくると童謡を聞きたがる

音楽を聴くのはいい事だと思い、まなみが居る時は、童謡曲をずっと流していた

キッチンでおやつを作りながら、まなみが歌う姿を褒めた

まなみは、教育テレビも大好きで、決まった時間になるとテレビの前から動かなくなる

私もまなみのそばで一緒に教育テレビを見るのが日課となっていた

夫が帰ってくると、まなみは夫のもとに駆け寄る

嬉しそうな娘の顔を見ると、幸せだと実感した

夕飯の時間になった

微笑ましい笑い声が食卓を囲んだ

幸せな生活を送っていた、ある朝の事

起き上がろうとした私を倦怠感が襲った

体調が悪いのを感じながらも私は夫の朝食を作る為にリビングに向かった

ご飯を作りながら死にたいと呟く私にびっくりした夫

暗い声で私は返事をした

その場でしゃがみ込み、泣き出す私を見て夫は困惑していた

私は部屋に閉じこもり、布団の中に潜り込んだ

過去に起こった、小さな失敗が頭に映し出される

気持ちはどんどん暗くなり、今度は吐き気に悩まされた

幸せなはずなのに一体どうして？

終わり