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流星side

じゃあお母さん達
そろそろ行くな?

おかずは
冷蔵庫のタッパーで
お米無くなったら
解凍して。それから...

大吾

母さん、大丈夫やから

...そうね。流星のこと
よろしくね、大吾

大吾

うん、任せて。
行ってらっしゃい

両親は結婚記念日ということでこれから旅行に行く。

中3になって僕は無事に受験に合格した。 兄ちゃんは僕が合格するより前に大学に合格していたし、 兄ちゃんは昔からなんでも出来て頼れるからお母さん達も 安心して僕を任せて行ったんや。

この扉が閉まったらここはもう2人だけの時間。

目が合って吸い寄せられるようにキスをした。

流星

んっ、...あっ!

大吾

はぁ...気持ちい?、
りゅうせ...っ

流星

気持ち、ぃ...、

ガチャッ

...な、何やってるの!
あんた達!

流星

えっ...!なんで...

大吾

っ!...母さん...

この日僕たちの関係はバレて離れ離れになってしまった。

両親は台風の影響で飛行機が飛ばず引き返して来たんだとか。 台風なんか来なければ僕は今でも兄ちゃんと一緒にいられたのに。

兄ちゃんは勘当されて家を追い出された。受かってた大学も 進学することを許されず、この代わりに大学の入学金に なるはずだったお金でアパートだけ両親が用意してくれて それを最後に縁を切られた。

僕は中学生で経済力もないので変わらず両親の元で暮らしている。 両親のことは死ぬほど憎いがどうすることも出来ないのが現実。

僕も受かってた高校には進学せず、自分で決めた 通信制の高校に入った。両親と顔を合わせたくなくて あれから3年経った今も必要最低限部屋から出ず 引きこもっている。

コンコン

流星。
お母さん出かけるから、
何かあったら
すぐ連絡してね?

流星

...ははっ

何を言ってんだか。思わず笑ってしまった。

流星

何かあったら帰って
来んのはあんただろ。

家中に取り付けられたカメラ。

僕が何をしてるかなんてこっちが言わなくたって分かるくせに。

...行ってきます

母は言い返すことも無く家を出て行った。

前に1度、深夜にコンビニに出かけたことがあって、その時に 僕が居なくなったって母が大騒ぎして警察沙汰にまで なってしまったことがある。

僕が兄ちゃんのとこへ行ったと思ったのか知らないけど ホンマにいい迷惑やし、そのせいでスマホにGPSまで付けられた。

なんか思い返してたらフツフツと怒りが込み上がってきた。

ふと窓の外を見ると雪が降っていた。 ほとんど雪なんて降らない地域の珍しい積雪。

この時の自分が何を考えていたかは分からない。 厚着してスマホは持たずに1000円札だけ握りしめて外へ出た。

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