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不思議の国の寂しがり王子

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不思議の国の寂しがり王子

1 - 不思議の国の寂しがり王子

♥

80

2022年03月05日

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ㅇ通報✕ ㅇ苦手な人は自己防衛お願いします。 それでもいいよーって方はゆっくりしていってね( *¯ ꒳¯*) ※ここだけで楽しんでね!!

【不思議の国の寂しがり王子】

森の中を散策しとった俺は、 気づいたら道に迷ってしまった。

どないしよ…家にも帰れへんよ…

ただひたすらに歩きまわっていると、一筋の光が見えた。

あそこなら誰かおるかな…?

光の先には、大きなお城があった。

誰かいるかもしれないという希望を持って、俺は城の中へ足を踏み入れた───。

…ここはどこや…?

お城の中は静かだった。 明かりはついてるので人はいるはず

誰もおらんの?

静かな建物の中に、俺の声と足音だけが聞こえる……。

ん?足…音…? 俺は歩いとらんし…

誰かおるん…?

怖くなって振り向くと───。

君…は…?

俺は橙…。迷子になってもうて…
て、君こそ誰や?

俺は紫。ここはいちご王国で、俺はここの王子だよ。

紫…王子…

それよりも橙くん!早く隠れないと、執事に追い出されちゃう!

えっ?

このお城には俺と執事やメイドしか居ないから、誰かと話す声が聞こえればすぐバレちゃう!

だから早くあそこの部屋に隠れて!

おっ…おん。

俺は紫王子が指さす先にあった部屋に入った。

ふぅ…

ドア越しに耳をすましてみると、紫王子と執事らしき人の声が聞こえてきた。

橙くんが部屋に入った直後、案の定執事がやって来た。

執事

紫様…誰とお話していたのですか?

いいやっ。なんでもないよ?

執事

でも確かに誰かの声が…

疲れてるんじゃない?
少し休んだら?

執事

いえ。その必要はありませぬ。

執事

本当になんでもないのですね…?

じっと覗いてくる執事の瞳は、正直に言ってしまうと嫌いだった。

うん。俺は読書してるから。
疲れてるんだったら休んでね。

執事

はい。お気遣いありがとうございます。

部屋を出た執事の後ろ姿を見送り、俺はため息をついた。

はぁ…。なんで俺は王子になんか生まれてきたんだろ…。

王子に憧れてる人なんて山ほどいるんだろうけど、俺はそんな人らの気が知れない。

王子なんて規則に縛られて、自由になんか過ごせないのに───。

あ、橙くん忘れてた

俺は橙くんの隠れてる部屋に行く。

不意に話し声が途絶えた。 全部聞こえた訳じゃないけど、聞き耳をたててしまったことに罪悪感がうまれる。

ふと、部屋のドアが開いた。 びっくりした俺は飛び上がる。

橙くん…?

ドアから顔を覗かせたのは紫王子だった。

あ、紫王子

なんとか執事に言い訳しといたよっ!

人差し指を自分の唇に押し当てて、にっこり笑う紫王子の姿に、俺は何故か心がトクっと鳴った。

ありがとぉ!なんかごめんな…

ううんっ。俺久しぶりに誰かとお話するのが楽しくってさ…

久しぶりって…友達とかはおらんの…?

うん。そもそも外出たことないし。

え?!

俺は困惑したと同時に、紫王子を外に出してあげたいと思ってしまった。

人の人生にどうこう言うのは良くないだろうけど、なんとしてでも紫王子は助けたい。

なんでそないな事になっとるの…?

俺は元々両親も姉弟も、ちゃんといたの───。

幼少期紫

ははうえー!
えほんよんでいただけますかぁ?

紫母

いいわよー♪
ほら、紫。お膝の上おいでー!

幼少期紫

わぁぁっ!

紫母

昔。昔。あるところに───

母上はすごく優しかった。

毎日絵本を読んでもらっていた。

紫姉

あーっ!紫ばっかずるいーっ!

紫姉

私も母上と遊ぶのっ!

お姉様は母上が大好きだった。 俺は毎日お姉様と母上のこと取り合いしていた。

紫母

はいはい。こっちおいで〜

紫父

お前達、楽しそうだなぁ‪w

父上は、そんな俺たちを遠目で見守ってくれていた。

7歳になるまでは、毎日幸せだったんだ───

でも、7歳になってからは───

俺が7歳になってからは、我が家は豹変した。

紫父

こら!どこへ行く!

紫姉

友達のお家に…

2つ上の姉は、小学校に通っており、友達のお家によく遊びに行っていた。

紫父

家から出るなと何度も言っただろ!?

紫父

明日から小学校にも行くか!

紫姉

そんな…っ…

父は毎日家族に暴力を振るい、姉は泣きわめいて、母は鬱状態で部屋にこもっていた。

次の年。俺の8歳の誕生日に、母と父は離婚した。

お城には俺1人になった。

正確に言えば執事やメイドがいるけどね。

父は、執事やメイドに言い聞かせてるんだ…。

『紫を外へ出すな。』

ってね…。 きっと俺が大人になってから跡取りにするつもりなんだろう。

…だから自由なんてないんだ。

寂しげな表情で話す紫王子に、俺の心は締め付けられた。

物心ついた時から1人だなんて。俺やったら耐えられない。

…よしよし。よぉ頑張ったな。

俺は気がついたら紫王子の頭を撫でていた。

失礼なことしたかもしれない… 俺はぱっっと手を離して、紫王子の顔を見た。

っ…ぅ…

大粒の涙をこぼしていた。

紫王子…いや。紫ぁくん。

俺とここから出ぇへん?

えっ?

さっき助けてくれたお礼や。

きっと沢山の景色を見せたるし…。
それに、、

もう寂しい思いなんてさせへんから。

っ…

だから、行こう!

俺が言うと紫ぁくんは大きくうなづいた。

俺は紫ぁくんの手を引っ張って全力で走り出す。

はぁ…はぁっ…

しばらく走り続けて、俺達は疲れて立ち止まる。

はぁはぁ…っ…

勝手に抜け出して来て怒られちゃう…

不安げに眉を下げて、また泣き出しそうな顔しとる…。

大丈夫。俺がおるで。

落ち着くようにぎゅっと抱きしめた。

っ…//

かすかに俺の服を掴んでくれた。

おかしいって思われるかもしれへんけど、俺は紫ぁくんが好きだ…。

しばらく抱きしめていると。

騎士

居たぞ!!

あっ…

騎士がやってきた。

俺はまた紫ぁくんを引っ張って一心不乱に駆け出す。

はぁっ…ここまでくればっ…大丈夫やろ…

やっと知ってる道に出てきた。 火事場の馬鹿力ってやつやな‪w‪w

はぁっ…橙くっ…

んー?

紫ぁくんは俺の服をくいっと掴んだ。

助けてくれてっ…ありがとっ…

当たり前やろ?
あのな。おかしいって思うかもしれへんけどさ……

俺紫ぁくんが好きやねん

っ…//俺もっ…/橙くんが…好き…

ほんまぁ?!

俺嘘はつかないもんっ。

あははっ♪これから毎日新しい景色を見せてやるし、絶対寂し思いなんてさせへんから

これからもよろしくな。

こちらこそ…よろしくね…/

どこの誰より笑顔にしたい。

もう寂しい思いはさせたない…。

絶対に離したくない…。

俺はおもいっきり紫ぁくんを抱きしめた───。

もっち

おかえりなさい!!

もっち

楽しんでいただけましたか?

もっち

突然の思いつきなのでグダってると思います‪w‪w

もっち

それでは次回お会いしましょう!

もっち

❦ℯꫛᎴ❧

もっち

157タップお疲れ様でした( *¯ ꒳¯*)

この作品はいかがでしたか?

80

コメント

8

ユーザー

続きお願いします。 (楽しみで仕方ない人⬆続きが)

ユーザー

ドキドキハラハラ しながら見ました...(´;ω;`) 橙くん足早っ...!!‪w 騎士追いつけない...‪w((殴 とっても素敵でした...✨

ユーザー

逃げ切れて良かったぁ!身1つで飛び出したから一緒に住むんだよね?ニコニコ

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