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主。
主。
主。
主。
ここから本編入ります!! いちおワンク↓↓ 今回のメインカプ:atmz (軸は特に指定なし、2人の関係はシーンによって違います) ⚠️死ネタ要素ありです(グロ表現等はありません)!!⚠️ こちらはnmmn作品となっております。 ご本人方とは一切関係がありません。無断転載・拡散はお控えください。 地雷さん・作品を読んでいて苦手だと思った方はブラウザバック推奨
好きだよ。
ある日小学校の帰りに幼馴染であるAtと二人でゲームをしていると、 隣で一生懸命コントローラーを操作していたAtがつぶやいた
Mz
Mz
At
At
Mz
At
そう言っていつも通りの笑顔を浮かべたAtの表情には、 ほんのちょっとだけ悲しそうな色が滲んでいる気がした
Mz
小学五年生、春。
好きだよ。
期末テストの勉強のために二人で学校に残って自習をしていた夕方の教室で、 隣の席でカリカリとシャーペンを動かしていたAtが言った
Mz
At
Mz
オレが眉をひそめてそう尋ねると、 Atは女子に激モテしているその整った顔面に少しだけ甘さを混ぜて、 英語のノートに綺麗な字でサラサラと英文を記していく
そこにつづられた英文を、オレは読み上げた
Mz
At
At
Mz
顔がかあっと赤くなるのが、自分でもわかった
Mz
At
Mz
フラれるとわかっているのに自分の愛を本人に告げた理由が分からなくて オレがそう返すと、Atはいつかと同じような悲しげな笑みを浮かべて こんなふうに答えてきた
At
それだけ返してAtは再度英語のノートに意識を戻す
ノートに期末に出る英単語を書き並べていくAtの手が、 少しだけ震えている気がした
Mz
中学一年生、夏。
好きだよ。
あの日夕方の教室でオレに想いを告げて以来、 毎日のように告白してくるようになったAtが今日もオレに愛をささやく
Mz
At
Mz
口先ではつれない返事をしながらも内心まんざらでもないオレが そっぽを向きながら胸を高鳴らせていることに 気づいているのか気づいてないのか、Atは楽しそうに笑っていた
At
Mz
At
彼はオレの冷たい返事に不満げに口をとがらせるが、 その表情にオレに対するマイナスの感情なんて一切見られず、 かけがえのない時間を大切に噛み締めるように微笑んでいた
こいつはいつも幸せそうだな、なんて考えながらオレが歩いていると、 隣を歩いていたAtがふらっとバランスを崩す
Mz
オレが反射的にAtの体を支えると、 彼は一瞬表情を曇らせたあといつも通りの笑顔でオレにお礼を言ってきた
At
At
Mz
At
Mz
中学三年生、秋。
好きだよ。
相変わらず毎日オレに愛を伝えてくるAtは、 今日はオレの部屋に遊びにきていた
Mz
At
オレは真っ赤になっているであろう顔を 自分のベッドにある枕にうずめながら、 昨晩寝る前にした決心を実行しようと言葉を考えていた
Mz
At
Atは反応を返さないオレに不思議そうな声をあげながらも、 ていうか、と雑談を続ける
At
At
オレは深呼吸をしてから顔を枕から離し、 顔をりんごのように赤く染めている自分を自覚しながらも 精一杯の告白を返した
Mz
At
At
Atがオレに発言の意図を尋ねようとした時、彼が急に顔を歪める
Mz
At
Atはそれだけをうわごとのようにこぼして、目を閉じてどさっと倒れた
Mz
Mz
高校二年生、冬。
好きだよ。
そよそよと白いカーテンが揺れる病室で力無くベッドに横たわったAtは、 オレを愛おしげに見つめながらいつも通りの愛の言葉を紡ぐ
Mz
At
彼はそうつぶやきながら優しく微笑むが、 その笑顔は以前と比べると輝きを失っていた
実はAtは小学校高学年の時点で、発症すると数ヶ月の間に死に至るという 奇病を自分が持っていることを知っていたらしい
オレに毎日告白してきていたのは、 好きと思った時に好きと言わないで後悔しないように、とのことだ
そして、この前オレの家に遊びにきた時にそれを発症してしまった彼は、 今にも命の灯火が消えてしまいそうなほどに弱っていた
At
At
At
Atはオレに目線でこっちにこいと合図をし、オレはそれに従ってAtに近づく
彼はそんなオレを見て嬉しそうに笑い、オレよりも少しだけ大きい手で オレの頬を壊れものを扱うかのように優しく撫でた
At
At
Mz
At
口ではそう言ってはいるものの、彼は少しだけ嬉しそうだった
At
Mz
At
At
“ハジメテのキス“だけ、俺に頂戴?
Mz
オレは少し動くのも疲れてしまうというAtの代わりに 彼の顔に近づき、その唇に口付けを落とす
Mz
At
彼はオレと口付けを交わしたことで満たされたのか、 満足げな笑顔を浮かべながらゆっくり目を閉じる
これが最後なんだって、直感で感じた
Mz
オレはこらえていた涙を全てあふれさせながら、 安らかな寝顔を浮かべる大好きな幼馴染の顔に生暖かい水滴を落とす
こうして深い眠りに落ちたオレの最愛の人は、もう二度と目を覚まさなかった
高校三年生、春。
好きだよ。
たくさんの花が添えられている最愛の人が眠る石の前で、 オレは一人つぶやいた
Mz
Mz
そう独り言を言いながら、オレはあいつが好きだった花を墓石の前に供える
Mz
Mz
Mz
オレの言葉を聞いたAtが、バカなやつだと笑った気がした
Mz
Mz
Mz
オレは今でも色褪せない彼との甘酸っぱい青春の思い出を脳裏に描きながら、 歳を重ねて大人になっていくうちに流す機会も減ってしまった涙を流す
Mz
Mz
Mz
あの頃よりもずっと大人びたであろう微笑を浮かべながら、 オレはあの日Atがオレの頬にしてくれたように、 目の前の墓石をそうっと撫でた
そのときふわりと風が吹いて、 オレは誰かに後ろから抱きしめられたような錯覚に陥る
鼻を掠めた匂いがいつまでも忘れることなんてない Atの香水と同じものであると気づいたオレは、薄く笑った
Mz
Mz
これはもしかしたらAtがいない世界に苦しんでいるオレの、 妄想なのかもしれない
それでもいいや、誰もいないしと一人でこぼしながら、 オレは目を閉じて愛するあの人に、変わらない愛と黙祷を捧げた
??歳、夏。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
コメント
5件
最高すぎて言葉では表せないですт т❤︎
あぁぁぁぁぁぁぁ………… 泣きそう…………… それ以上言葉が出ないです………… うわぁぁぁぁぁん!!!