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私は七三五の記憶を 持って生まれた
赤子の身は窮屈で
七三五として生きた時を 思い出させた
思い出すのは 兄と過ごした日々
……だけど
久々に触れる人の身は 温かく
二人の存在は
不思議と苦ではなかった
過ぎ行く時の流れは
私を人に帰していった
三歳になってようやく
私は心から安堵した
今の私は「兄やん」の 妹ではない
やがて私は 十五になった
だが運命は
私を見離さなかった
その名に
その響きに
私は兎吉を重ねた
私たちは互いに惹かれ合い
私は子を身ごもった
「十五夜」の血を引く
「じゅうご」の子を
宇山 珀兎(ハクト)
七面 美羽(ミウ)
七面 美羽(ミウ)
七面さんは突然 原石くんに抱きついた
原石 六空(ムク)
七面 美羽(ミウ)
七面 美羽(ミウ)
七面 美羽(ミウ)
宇山 珀兎(ハクト)
宇山 珀兎(ハクト)
プールサイドの向かい側
屋根の下に母はいた
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
どくん
母の声に 心臓が悲鳴をあげる
宇山 珀兎(ハクト)
宇山 珀兎(ハクト)
宇山 珀兎(ハクト)
母は薄い笑みを浮かべ
僕の元へと歩み寄る
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 珀兎(ハクト)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 珀兎(ハクト)
原石 六空(ムク)
原石 六空(ムク)
七面 美羽(ミウ)
宇山 兎和子(トワコ)
母の指先が 僕の頬をすべる
宇山 珀兎(ハクト)
ガシャン!
フェンスが 激しく揺れる
珀兎の祖父
宇山 珀兎(ハクト)
珀兎の祖父
珀兎の祖父
珀兎の祖父
宇山 珀兎(ハクト)
珀兎の祖父
珀兎の祖父
宇山 珀兎(ハクト)
宇山 珀兎(ハクト)
珀兎の祖父
珀兎の祖父
珀兎の祖父
宇山 珀兎(ハクト)
珀兎の祖父
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
重吾を 殺したんや
宇山 珀兎(ハクト)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 珀兎(ハクト)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
宇山 兎和子(トワコ)
兎和子
宇山 珀兎(ハクト)
七三五への激しい怒りが こみ上がった
その時
鐘が 鳴った
兎和子
兎和子
十五夜 兎吉(トキチ)
十五夜 兎吉(トキチ)
十五夜 兎吉(トキチ)
刀を握る手に 力がこもる
宇山 兎和子(トワコ)
兎、兎
何見て 跳ねる?
十五夜 兎吉(トキチ)
十五夜 お付き様
見て
刎ねる