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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

_第2章_

.悪魔大戦編.

𝐬𝐭𝐚𝐫𝐭▶︎▷

こはね

えっと、つまり…

こはね

冬弥くんのお祖母さんが言ってた愛する人がカイトさんで、カイトさんの娘の子供が類さんだった…?

しかも、ぜんまい仕掛けの人形?

彰人

…なんかすげぇな。

冬弥

カイトさんは、明確に自分の目的を教えてはくれなかった。

冬弥

だが、なんとなく分かった気がする。なぜ、俺たちに秘宝を探させたか

冬弥

カイトさんは多分…もう一度、祖母と娘に会いたかったんだと思う。

こはね

…分からないけど、そうかもね

彰人

まさか冬弥の婆さんの話してた人がカイトさんだったとはな。

てか、あの人何歳?

冬弥

100は優に超えているだろうな。

冬弥

祖母の魔力を半分持っているから、半分悪魔みたいなものだが

うーん、なんか難しい話だなー

それに、類さんのお母さんって人形なんでしょ?

冬弥

ああ。ミッシェル=マーロンと言っていた。ぜんまい仕掛けらしい。

それもなんか複雑だよね…

彰人

…まぁ、複雑な事情があるのは珍しくないし。

確かにね。

彰人

そういや、こはねの家族ってどんなんだった?

冬弥

確かに…小豆沢のは聞いたことないな

こはね

えっと…普通、だよ?

けど、この前お母さんが悪の大罪人と知り合いだった的なこと言ってたよね?

彰人

そうなのか?!

こはね

知り合いかどうかは分からないけど、普通にお話してたよ。

冬弥

詳しく聞かせてもらえないか?

こはね

あんまり覚えてないんだけど…えっと、まず私は小さな普通の村に生まれた。

こはね

お母さんはたぶん、村の人気者だった気がする。けど、毎日お父さんは帰ってこないの。お母さんはそれでも、頑張ってお仕事してた。

お母さんのお仕事って?

こはね

多分…服に関係あったと思う。その時は分からなかったけど、よく服を繕ったり作ったりしてたから。

彰人

なぁ、父親が帰ってこないってどういう事だ?

こはね

分からないけど…お母さんが今日も帰ってこない、今日も帰ってこないって言ってた。

こはね

けど、私が5歳くらいの時かな。部屋に赤い着物と緑の帯、黄色い簪が置かれ始めた時。お母さんは旅に出ると言ったの。

冬弥

着物に帯に簪?

こはね

うん。だんだんと増えていったの。お母さんが着るみたいだった。

お母さんの名前は?

こはね

うーん…あんまり覚えてないな、、

彰人

母親の名前忘れるなんてあるか?

こはね

分からないの、杏ちゃんと出会ったのだって、迷子になってさ迷ってたからだし…

冬弥

悪の大罪人に関係あるのなら…カイトさんに聞けば分かるんじゃないか?

こはね

あ、たしかにそうだね。

あ、そうそう!2人には言ってなかったけど、コレ見て!

彰人

ん?

類さんにもらった髪留め、昨日壊れたの!

冬弥

確か1度だけ死を回避するという…?

そうそう!

彰人

てことは…どういう事だ?

冬弥

白石になんらかの死が訪れるはずだったという事だろう。

こはね

多分、カイトさんだと思うんだよね

彰人

なら…危なくねぇか?あの人何考えてんだよ

こはね

分からないけど、私もカイトさんに会いに行こうと思う。

え?!

彰人

1人で…は、危ねぇだろ。俺らも、

こはね

ううん。大丈夫だよ!

冬弥

しかし…

カタンッ

えむ

あ…わ、私も行っていいかな?

こはね

えっ?!え、えむさん…?!

いつの間に?!

えむ

扉が開いてたから、遊びに来たの!

彰人

いやいやいや…

冬弥

まぁ…悪意は無さそうだし、

こはね

そうだね。この子、悪い人じゃなかったよ。

えむ

ねぇねぇ、カイトさん?の所に行けば、こはねちゃんの事が分かるの?

こはね

確実ではないけど、多分分かると思う。

えむ

それなら、私も一緒に行っていい?

えむ

このモヤモヤ…分かると思うから。

こはね

…うん、私は全然大丈夫だよ。

えむ

本当!?

彰人

まぁ、誰かいた方が安心だけど…

こはねー!私じゃダメなの?

こはね

うーん…杏ちゃんに迷惑はかけられないから。

こはね

えむさんと2人で行ってくるね。

うぅ…心配だよ、、

えむ

大丈夫だよ!

えむ

私、こはねちゃんの事気になるから、絶対守るよ!

冬弥

それは頼もしいじゃないか。な?白石…

こ、恋敵…?!?!

彰人

絶対違うから安心しろ

こはね

ふふ、じゃあ明日行ってくるね。

えむ

ねぇねぇ、今日はお泊まりしてもいい?

こはね

私はいいけど…

えむ

やったぁ!!お泊まりお泊まり〜♪

もー!こはねは渡さないからね!

えむ

彰人

やっぱり分かってないじゃねぇかw

こはね

あはは…

こはね

じゃあ、今日は3人で寝ようか。いいかな?杏ちゃん、

こはねがいいならいいけど、

えむ

わーい!!杏ちゃん!ありがとう!ありがとうのぎゅーー!!

わっ!?

彰人

なんか…騒がしくなったな。

ねぇねぇ、あ、えっとー

えむ

えむでいいよ!

じゃあ…えむの言ってたモヤモヤって何なの?

えむ

えっとねー、言葉にするのが難しいんだけど…

えむ

こう…こはねちゃんを見てると、胸がきゅってなって、ほわわ〜ってなって、ズキズキってなったり、ドドドドー!ってなったり…

ごめん、擬音語ばっかで分かんなかった(

こはね

うーん…前も言ったけど、多分人違いだよ。

えむ

そうなのかなぁ…

翌日

こはね

じゃあ、行ってくるね。

気をつけてね!

えむ

行ってきまーす!

えむ

へぇ〜!こんな所に洞窟あるんだ!

こはね

この先がカイトさんの部屋だよ。

こはね

それより…えむちゃん、他のみんなには何て言ってるの?

えむ

寧々ちゃん達に?

こはね

うん。

えむ

お散歩って言ったよ!

こはね

お散歩…

こはね

(類さんもそんな事言ってたような…)

こはね

こ、こんにちは…!

カイト

こはねちゃん、いらっしゃい。

えむ

こんにちわんだほーい!!

カイト

あれ、初めて見る顔だね。こんにちは。

えむ

えむです!

カイト

カイトだよ。

カイト

それで、今日は何を聞きに来たのかな?

こはね

私の…お母さんについて、教えて下さい。

カイト

……お母さん?

こはね

はい!私のお母さん…悪の大罪人達と普通にお喋りしてたり、えっと…

こはね

お母さんは優しくて、村の人気者で…あと、お父さんはずっと帰らなくて…

こはね

あ!服に関係するお仕事をしていたような…

カイト

…悪いけど、こはねちゃんの事は知らないな。

こはね

えっ…?

カイト

恐らくそれは、カヨ=スドウだろう。けど、彼女に子供なんていない。

こはね

え?けど、そんなはずは…

カイト

カヨとは何度か会った事あるよ。けど、子供なんて連れてなかった。

カイト

何かの記憶違い…もしくは、誰かの記憶なのかもしれないね。

こはね

誰かの…記憶…?

カイト

ああ、唯一カヨが連れて来たのはあれだな。

カイト

真っ白で綺麗な蛇だ。

こはね

真っ白で綺麗な蛇……

こはね

もしかして…パール伯爵?

カイト

名前までは知らないな。ごめんね。

こはね

じ、じゃあ、私ってどこから来たの…?

こはね

そもそも、私のお母さんとお父さんは誰…?

カイト

さぁ……僕にもそれは分からないな。

えむ

じゃあ、私の水汲み場に遊びに来てた気の弱い女の子は…誰なのか分かりますか?

カイト

君の?うーん……

カイト

……ごめんね、分からないよ。

えむ

そうですか……

カイト

済まないけど、これ以上は納得のいく回答は出来ないと思うよ。

こはね

そうですよね…すみません、ありがとうございます。

カイト

うん。早めに帰ることをおすすめするよ。

こはね

すみません!迷惑でしたよね…!!

カイト

ああ、違う違う。もうすぐ別のお客さんが来ちゃうからさ。

カイト

こちらこそ役に立てなくてごめんね。

こはね

いえいえ、そんな……!!

えむ

うぅ〜…分かんないことだらけで頭がどわわわ〜っ!だよ…!!

こはね

だね…一旦帰ろっか。

えむ

うん!カイトさん、ありがとうございました!

こはね

ありがとうございました!

カイト

ううん。気をつけて帰ってね。

こはね

結局何も分からなかったね…

えむ

だねー

こはね

でも…私、本当にどこから来たんだろ、

えむ

うーん…

えむ

モヤモヤ〜ってするね…!

こはね

そうだね。

こはね

まぁ…とにかく、帰らなきゃ。えむちゃんはどうする?

えむ

私は…寧々ちゃん達のところに帰るよ。

こはね

そっか

えむ

ねぇねぇ、また遊びに行ってもいい?

こはね

うん!いいよ。

えむ

やったー!次は寧々ちゃんも連れてくるね!

こはね

うん!私もお話してみたいな。

カイト

次のお客さんは…

カイトさん

カイト

やぁ、いらっしゃい。類くんの恋人…だったかな?

はい

カイト

ふふっ、そうかい。何の御用かな?

その…類についてなんですが、

昔の類ってどんな奴でしたか…?

カイト

おっ、興味あるのかい?

はい!ぜひ教えていただけると…

カイト

ふふ…もちろん。お茶を出すよ。長くなるけど覚悟しててね。

カイト

それでねー!類くんが拗ねちゃって!頬っぺ膨らませてこっちを見てくるの!

分かります!!あれ可愛いですよね!

カイト

いやー、変わってないんだね。なんだか安心するよ。

ですね!

カイト

あっ、そうそう。魔術を教えてる時もね…

へっくしゅっ!

寧々

大丈夫?風邪?

うう…そうかも

寧々

気を付けてよね。上着いる?

ありがとう

えむ

たっだいまー!!

寧々

えむ!おかえり。

おかえり、えむくん。

寧々

散歩はどうだった?

えむ

楽しかった!

寧々

そ。なら良かった。

えむくんも帰ってきたし、そろそろ出掛けようかな。

寧々

え?どこ行くの?

ちょっと確かめたいことがあってね。

寧々

また司が怒るよ。

フフ、散歩って言っておいてくれ

寧々

はぁ……はいはい

ありがとう、寧々。行ってくるよ。

寧々

すぐ帰ってきてね。

えむ

類くんいってらっしゃい!

うん、いってきます。

(およそ50年間…地道に捜していた甲斐があった)

ここが……僕のいた研究所だ、

続く

この作品はいかがでしたか?

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コメント

8

ユーザー

悪の大罪の話は好きだからこはねちゃんの過去気になる〜!あと類くんって中身子供の時あるよな(可愛い)

ユーザー

え?拗ねた時ほっぺ膨らますの?え、貴方本当に男性?

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