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数日後
夏休みに入る前 テスト週間が始まったから私は図書室に入り浸っていた
球技大会後、話しかけられる事が増えたが、やっと落ち着いてゆっくり勉強に集中出来るようになった
？？
あ、球技大会で凄かった子だ〜
珠樹
……？
勉強をしていると恐らく先輩である女子生徒が話しかけてきた
珠樹
(綺麗な人だな…)
綺麗な金髪、クリっとした赤い目が印象的なすらっとした女性
？？
珠樹ちゃん？
珠樹
あ…はい…そうです
？？
わー
？？
私美優っていうんだ
珠樹
美優…先輩？
美優
1年上だから正解…かな？
美優
お隣良い？
珠樹
はい
名前を名乗った彼女は私の隣に座って本を広げた
美優
勉強してるの？偉いねぇ
珠樹
まぁ…テストなんで……
美優
まぁ、そっかァ〜
じーっと私の手元を見ると美優はニコッとして私の顔を見た
美優
教えてあげよっか！
珠樹
へ？
美優
ここ、わかんなくて止まってるんでしょ？
美優
勉強教えてあげる
珠樹
え…いやいやいや
珠樹
先輩も受験勉強とかで大変じゃ…
美優
人に教えると私ももっと覚えられるから
美優
ね？いいでしょ？
美優
私珠樹ちゃんとお話したかったんだ〜
柔らかい話し方で何となく普通に会話をしてしまう
珠樹
えっと…
珠樹
お願いします…？
美優
うん！
この日から放課後は先輩と勉強することが多くなっていた
珠樹
……お…分かる…
最近しっかりと勉強をしているおかげか、1人で勉強していても問題が解けるようになっていた
珠樹
ちゃんと勉強したら意外とできるんやな…
コンコン
珠樹
ん？
佳奈
珠樹〜？
珠樹
佳奈…
佳奈
えっっ珠樹が勉強しとる…！！
珠樹
何よ…
珠樹
珍しいって？
佳奈
うん…凄い…
佳奈は私が解いている問題を見ると驚いたような顔になった
佳奈
え…すごい…
珠樹
やろ？
珠樹
最近仲良くなった先輩が教えてくれてん
佳奈
……？
佳奈
先輩…？
珠樹
うん
佳奈
へぇ…
珠樹
……？
珠樹
(なんや…微妙な反応…)
佳奈
…なぁ、県外の大学行くん…？
珠樹
………
珠樹
ここからは離れるためにはそうするしかないやろ
佳奈
……
珠樹
だから…
珠樹
高校卒業したらここを離れ…
「離れる」そう言おうとした時、佳奈はギュッと私を後ろから抱きしめた
珠樹
……
佳奈
…やっぱ嫌や…
佳奈
離れたくないよ、珠樹
珠樹
…
珠樹
(なんでそんなこと言うんや…)
珠樹
(私ばっかり辛いだけやないか…)
佳奈
……？
佳奈
珠樹…？
珠樹
…もう嫌なんよ
佳奈
え？
珠樹
開き直ろうとするのも…
珠樹
気にしないようにするのも…
珠樹
勝手に嫉妬するのも
佳奈
待って何の話…
珠樹
変に期待しちゃうのも
珠樹
もう辛いんよ
佳奈
珠樹…待って…
佳奈が慌てて顔を覗こうとしたが私はスっと顔を逸らした
珠樹
好きになってごめん
佳奈
え…
珠樹
友達として見れなくてごめん
珠樹
幼馴染として見れなくてごめん
震えた声でそう呟く珠樹になんて声を掛けていいか分からなくて黙っていると 珠樹が大きく息を吸って一言
珠樹
……出ていって
佳奈
！……
佳奈
………
私はその言葉にただ従う事しか出来なかった
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