あれから数日後
無事に病院を退院した 朱里と涼子が学校に登校してきた
涼子は精神病院に居たことが 嘘のように明るかった
自分でも何であんな 怯えていたのか 分からないんだって
朱里にいたっては 「私!アカネライ見ちゃった」 って笑いながら自慢してるし
まったく お気楽なんだから
でも、朱里と涼子が こんなにも早くに 何事もなく登校できたのって
これはやっぱり アカネライからの 感謝の気持ち?だったりして
まぁ、今となっては どうかは分からないけどね
あと龍河さんの通報で 赤松家の地下室で保管されていた 大量の大麻の苗が全て押収されたらしい
あの大麻警察が長年 行方を追っていた 大麻だったらしくってね
警察から龍河さんに 感謝状が送られたんだって!
悠河が誇らしげに自慢してた
悠河ったら いつもお兄さんはバガだ! とか言ってるくせに
やっぱ普段いがみ合ってても お兄さんの事好きなんだね!
やっぱ兄弟っていいなぁ! 私も欲しかったなぁ そんな兄弟
でも不思議な事に あの一件以来 赤松千佳子さんとの 連絡がパタリと止んだんだよね
どこ行っちゃったんだろ?
もしかしたら千佳子さんは すでに・・・
いや、考えるのはよそう
でも最後に龍河さんに 「真実を公にしてください」 って伝言残してたみたい
それからね 龍河さんが書いた アカネライ記事は
またたくまに 世間で話題になったの
「アカネライの真実」
「赤松一家放火事件」
この見出しで全国的に 発売された雑誌は
創刊史上最大の 売れ行きになったんだって
次に記事書く記者さんの プレッシャーやばそうだよね?
私だったら 耐えれないかも
でもこれでみんなの アカネライに対するイメージが 少しでも変わればいいな
大迫美奈
馬場龍河
馬場悠河
大迫美奈
馬場龍河
馬場龍河
大迫美奈
馬場龍河
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馬場悠河
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アカネライに 兄弟の大切さをうったえる悠河 かっこよかったよ!
なんて、本人には 恥ずかしくて言えないけど
大迫美奈
馬場悠河
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私ね、初めて朱里から アカネライの話を聞いた時は
そんな作り話信じるなんて どうかしてる! そう思ってた
馬鹿馬鹿しいとさえ思ってたの
でもね 悠河や龍河さんと一緒に いろいろ調べていくうちに ひとつだけ分かった事があるんだ
どんな話にも それに関わった生身の人間がいて
誰にも知られていない その人だけの 物語があるって事
これってさ単純に 都市伝説だけじゃくて 人と人との関係にも 同じ事が言えると思う
人にはそれぞれ 歩んできた人生があって
それぞれの想い、願い 色々なものがあって
時にはそれが原因で 喧嘩したり、仲直りしたり 紆余曲折あるかもしれない
でもどうか その人の上辺だけで 判断しないであけでほしいな
みんなに見えてる、その人の上辺って たぶん1ミリにも満たないと思うよ?
もうすこし その子を見てあげれば その子の本当の気持ちが 見えてくるはず
みんなから除け者に されてるあの子も
いつも一人で 寂しそうにしているあの子も
いつも意地悪 ばっかりしてくるあの子も
どうか等身大の 人間として見てあげて
そうしたら 見える世界が すこしは変わると思うから
そんな当たり前なことに気づいた 高校2年の秋だった
END
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