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7月7日

曇り

願いの揺れる夜

せっかくの川は、隠れてしまって

私の想いも、遮断されて

夏の頃でした

君と別れたのは

喧嘩が元で

謝らないまま離れてしまった

まだ幼くて

ごめんなさいも言えなかった

君の泣いた顔は

今の空のようだった

でも、それっきりです

お互いに名前も知らないし

もうあれから10年の時が経つ

君は私の事を覚えてないだろう

──もどかしい

きっと、気づかないだけなのかもしれない

本当は、何回もすれ違ってるかもしれない

織姫と、彦星みたい

会えないもどかしさ

すれ違う切なさ

笑うことの大切さ

その全てが

今日に詰まっている

神様は気分屋だ

せめて、この空だけは

晴れて欲しかったな…

…あ、あの……

……え?

お、覚えてるかな

小さい時、喧嘩したまま

引越して……

!!!

ごめんなさい!

ずっと謝りたかった!

なのに、こんな期間が経って…

……ううん

私こそごめんなさい!

そして…会いたかった

僕もだよ

忘れられなかったんだ

…これって、恋だよね?

……うん

恋…だよ!

…よし

君のことが、ずっと好きでした

喧嘩して、そのままになってしまったけれど

思い出は、心の中に残ってたんだ

どうか…

いいよ。

……ありがとっ…

心のモヤが、無くなって

星とともに

天の河が、瞬いていた

短編集📖𓈒𓏸‪ 𓈒𓏸◌‬

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