ある程度必要な物を取って、涼太の家に戻る。
美咲
……ただいま
既に涼は家に帰っていたみたいで、私の顔を見るなり笑顔で"おかえり"という。
涼
美咲
美咲
…、
涼
さっきの子、俺の元カノなの
美咲
…元カノ
何してたの?どんな話したの?
出会ってからまだほんの少しなのに、聞きたいことが多すぎる。
涼
…美咲の写真みて、可愛いねって話してたの
美咲
…私の、写真?
写真なんて撮った覚えないよ、
涼
…だって、寝顔、すごく可愛かったから
涼
…こっそり撮っちゃった。ごめんね
シュンとして可愛いことを言う。
美咲
…(元カノって事は、今はいないってこと?)
それだけで、安心してしまう。
美咲
…寝顔撮ったことは許してあげる
涼
ほんと?よかったぁ…
美咲
…その代わりっ、
美咲
…私の事、捨てちゃダメ
涼
え、
美咲
…!!(何言ってんの!?)
美咲
(こんなこと言ったらキモいし、引かれる…)
美咲
ご、ごめん。うそ、前言撤回ッ!!私なんかただの…、
涼
捨てないよ?
美咲
…っえ?
涼が言った一言は、あまりにも予想外で。
涼
言われなくても、捨てない
美咲
……馬鹿じゃないの、
涼
えっ
美咲
…馬鹿だよ、バカ
涼
うん、馬鹿だよ笑
"バカ"と言いながら笑顔を零す私に、涼も笑いながら答える。
"捨てないよ"
胸が、少し高鳴った。