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最後の青春

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最後の青春

1 - 最後の青春

♥

40

2020年07月25日

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私は中学2年生の原田ゆい。

小さな団地に住んでいて、同級生は ほぼみんな保育園からの幼なじみ。

これは私の、ほんの少しあまずっぱい 青春の物語だ。

しおり

ゆい!途中まで一緒に行こ〜

ゆい

うん、いこいこ〜🎶

しおりと私は小学校からの同級生。 でも話すようになったのは中学1年生のとき。しおりは男子と仲が良く、常に元気な女の子だった。

当時、女の子の友達ばかりだった私はしおりがかっこよく見えて、憧れの存在だった。そんな彼女がある時私に声をかけてくれて、仲良くなった。

私はバスケ部、しおりはバレー部に入っていた。

小さな団地なので、どの部活も部員は少なかったが、私たちはお互い部長として頑張っていた。

しおり

今日バレー部とバド部が先に体育館の日よね?

ゆい

そうよ!終わったら一緒に帰ろ

しおり

もち!あとでね!!

しおり

ともきのことばっかり考えずに、ちゃんと部活しなよ?😏

ゆい

ばか、当たり前じゃん笑

そう、当時私は、男バスの部長の 伊藤ともきのことが気になっていた。

彼はバスケ初心者にもかかわらず、1年で先輩を越してレギュラーをとるほど運動神経がよく、頭も良かった。

イケメンな上に優しくて、もちろん女子からの評判も高く、モテモテだった

でも私は1度も彼と話したことがない

男バスと女バスの部長というだけで、 所詮ただの同級生だからだ。

ゆい

しおりこそ、たくやのこと考えすぎるなよ〜?😏

しおり

はいはい、わかってます笑

しおりは、小学生の時からサッカー部の大野たくやのことが好きだった。

しおりがたくやのことが好きなのは噂でどんどん広まったが、たくやは今でもなにも反応していない。

私としおりはもちろん、伊藤くんも たくやも同じクラスだった。

後輩A

ゆい先輩、こんにちは〜!

ゆい

やっほー!お疲れ〜
今日暑いね、、

後輩A

そうなんですよ!!
先輩、一緒に走りましょ

後輩B

え、ずるい、私もゆい先輩と走りたいー!!

ゆい

みんなで走ろ〜笑笑

女バスの部員は2年生が3人、1年生が4人の、計7人だけだった。 でもその分、喧嘩とかいじめも一切なくて、みんな仲が良かった。

ゆい

え、てかほんまに今日暑すぎん?

まみ

いや、ほんまにやばい。づがれだぁ

りこ

うちらが文句言ったら、後輩までやる気失せるじゃん、がんばろ笑

ゆい

たしかに笑 みんながんばろー!

後輩みんな

はい!!

みんなで走ってるとき、私は伊藤くんが木の影で座っているのをみつけた。

ゆい

あ!ごめん、みんな先行ってて

まみ

ちょ、ゆいサボり?!

ゆい

教室に忘れ物!今なら間に合うから行ってい??

りこ

あとでプラス1周しなよ?笑

ゆい

うっす笑

伊藤くんとは話したことがあまりない

だから迷惑かと思ったけど、声をかけずにはいられなかった。

ゆい

伊藤くん、?大丈夫?

伊藤ともき

あ、原田。

伊藤ともき

うん、ちょっとコケた

伊藤くんの足には擦り傷ができていた

ゆい

え、痛いでしょ。保健室いく?

伊藤ともき

いや、保健室行ったら今日の部活できねぇじゃん

ゆい

そっか。ちょっとまってて!

私は急いで部室から救急バックを取ってきた。

ゆい

女バスが使ってるやつで申し訳ないけど、、

ゆい

足、ちょっと見せて?

伊藤ともき

え、うん、

ゆい

とりあえずはこれでいいと思うけど、家帰ってまた手当てした方がいいかも!

伊藤ともき

おお、さんきゅー

ゆい

じゃあ、私みんな待ってるから行くね!気をつけてね!

ゆい

(やばい...伊藤くんと話せた///)

伊藤ともき

おい。女バスの練習場所あっちだろ?

ゆい

そうなんだけど、1回練習抜けたからもう一周走んなきゃなんだよね

ゆい

部活、がんばろーね!

彼と少しの時間話せたこと

彼の傷の手当ができたこと

それだけで今日は幸せだった。

伊藤ともき

まてよ、

ゆい

えっ?!

伊藤ともき

まてよ

ゆい

え?!

伊藤ともき

俺も行く。

ゆい

いや、でも、男バスあっちじゃん。

伊藤ともき

そうだけど、俺のせいで抜けたんだろ?

伊藤ともき

俺にも責任あるから

ゆい

え、でも、足は?

伊藤ともき

血ぃ止まんなくて困ってただけ。

伊藤ともき

別にこれくらいへーき。

ゆい

で、でもさ...

伊藤ともき

いいから

伊藤ともき

俺がお前と走りたいだけ。

伊藤ともき

嫌ならやめるけど。

ゆい

嫌じゃない!

伊藤ともき

じゃ、行くぞ。

突然の事で驚いた。

彼はしおりみたいな元気な女の子と話すことはあっても、私のような影の薄い人と話すことはない。

気づかってくれたのかな?と申し訳なかったが、正直嬉しかった。

伊藤ともき

俺さ、原田と話してみたかったんだよ。

ゆい

え、そうなの?

伊藤ともき

うん。
同じバスケ部同士だしな。

ゆい

あ、そうだよね。たしかに。

伊藤ともき

それに...

ゆい

ん?

伊藤ともき

お前のこと可愛いなって思ってたから、気になってた。

ゆい

え?

伊藤ともき

いや、なんもねぇ。
早く行くぞ、もうすぐ体育館で練習だろ?

ゆい

え、そうだけど...

ゆい

(聞き間違えだったのかな?)

ゆい

伊藤くん走るのはやいって

伊藤ともき

お前試合の時もっとはやいだろ、はよ来いよ。

ゆい

ちょっと待ってってば

私は彼のことをよく知らなかったが、 不器用なりの優しさがあって ますます気になり始めた。

大野たくや

(あれ、ゆいと伊藤じゃん)

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コメント

3

ユーザー

ゆいちゃんとともきくんくっついて欲しい🥺

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